ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

文字の大きさ
367 / 786
三章

357話

しおりを挟む
 すでに待機していたニーナにお世話されつつ、ついでに顔を洗ってお部屋に戻るとジュリアスさまが起きてて卵を撫でてた。

「リーシャ、おはよう」
「おはようございます」

 朝のハグとキスでがっちり筋肉補給。今日もご立派~♡

「父上だけじゃなくお祖父様が居てくださるおかげでだいぶ楽だがさすがにチェックは必要だからな」

 お仕事がいっぱいだったそうだ。お疲れ様です。

「セリウスもクラウスも良く手伝ってくれるがやはり年の功と言うのだろうか」

 ただの脳筋じゃない有能オジなのね。

「そういえばレオルカが百目を送ってくれたそうだ」

 ぎゃー!!まだ目玉あるしーー!!

「まだ若い個体だったから目が少ないんだが身が柔らかいからうまいぞ」

 目って後から増えるものなの!?何それキモイ。
 正直いらないけど内臓も良い素材だからありがたく保管しておこう。

 他にもお魚や海苔の試作品が届いてるそう。
 あとでお礼状書かなくては。
 
 着替えを済ませて食堂に向かうとすでにみんな揃ってて、ご機嫌なご様子だ。

「みんな揃うのはやっぱり良いわねぇ♡」

 ルルゥがカイダールのハーブをふんだんに使って調理してくれた食事を済ませた。

 それぞれお仕事に出ていったので私は離れの酒蔵をチェックしにいく。

 ケビンが管理してくれてるので声をかけて一緒に中に入ると棚に樽が増えてた。
 これこれーー!!!

 やっとストックが出来てるぞ。

 アズライトとポムたちもやって来て味見を催促して来た。
 
「どれ飲むの?」

 樽のそばで匂いを嗅いで吟味してそれぞれ違う棚を指差した。

 アランとジェイクに手伝ってもらっておちょこに入れる。
 人間の分もちゃんとね。

 匂いを確かめてくいっと飲むとふわぁっと良い香り。

「これはプルルンのワインね」

 ポムが選んだのはプルルンを使った樽。ちょっぴり微炭酸。
「モッキュン」
 甘くてサラッとしつつまろやか。
 むちゃんこ美味しい。

「こちらは・・・パバブ?」
 アズライト・・・どんだけー!

 ピリッと辛味と爽やかさもあるけど飲みにくいかな?ライムかレモン入れたら良いかも?焼酎っぽいけど度数高いな。

「これは七虹草だね」
 めっちゃ香り華やか~。桂花陳酒と杏酒の合間くらい?甘味があるよ。かなり好き。
「プッキュン」

「どれも個性的なお酒ですね」

 ニーナも嬉しそうに飲んでる。

 結婚のお祝いにはどれが良いかな。ニーナがいない時に選びたいけどいない時がないね!

 とりあえずポムたちに一樽ずつあげて、今できてるお酒を全て瓶に一本ずつ入れる。
 少しずつ味を見て好みのお酒を見つけたら固定で作りたい。

 お酒のチェックが済んだので離れに移った。

 カイダールで作ったお母さまのカチコチクッキー。誰も歯が立たなかったよ。
 なので改良してみようと思ってる。
 使ってる素材はハーブと薬草なので兵糧や衰弱時の栄養補給には最高なんだもの。

 水やミルクで炊けばリゾットのようになるからそのまま兵糧でも良いんだけど温める時間がない時には齧れない。
 ので少し柔らかめに。日持ちはマジックバッグがあるので気にしなくて良いし。

 カチコチは生地の混ぜ方や配合だと思うけど薬草とかに固める効果があるかも。

 材料を全部出して鑑定したら胡麻サイズの種に原因があった。すり潰すとダメみたいだから省くか潰さないで混ぜるか・・・。
 ただこれ栄養価が無茶苦茶高いから使った方がいいかな。
 混ぜる時に潰しちゃうので生地を切り分けた後にパラパラっとのせるか。
 ナッツに置き換えても良いかも?
 
 小麦も大麦に変えてザクザクした食感にしてみようかな。

 ニーナも手伝ってくれて配合を変えて三種類のクッキーを焼いてみる。

 ポムたちも好きな材料を混ぜてってやってるのでアランとジェイクがサポートしてくれてる。

「・・・それ入れすぎじゃ?」
「プッキュ!」
「モッキュン!」

 山ほどハーブを入れてたので思わず言ってしまったらもう抗議を受けた。

 はいはいって一緒にオーブンに入れた。

 ついでにキッシュも焼こうかな。
 お母さまのレシピに少し甘い野菜を足してスパイス入れたらおしゃれカフェの味にならないかな?

 ふんふーんと生地を混ぜてたら隣にいつの間にかルルゥとディディエがいたよ。

「だーかーらぁー!美味しいものを作る時は呼んでちょうだいってばぁ」

 えー。呼ばなくても来るじゃん。

「何か作るとか急に思い立つんだもの」
「もぉー」
 
 まずはクッキーが焼きあがる。
 カチコチは緩和されてる。
 やっぱりゴマもどきのせいか?

「リーシャちゃんのお母さまって分量測らない人ぉ?」
「そうね、薬や錬金術とかは目分量が許されないから料理は気晴らしに気楽に作るって言ってた気がするかな」
「なるほどぉ」

 なるほどじゃないよ。
 
 リーシャの思い出の中のお母さまを美化してたけど案外うっかりさんで大雑把だったのかも。
 
 クッキーはカリっとしたのサクッとしたの、しっとりしたのができた。
 なぜかポムたちの作った方が美味しかったのが悔しい。なぜ。

 キッシュは狙い通り少し大人な味わいに。

「これは良いわねぇ、飽きがこない味だわぁ」

 ルルゥのスパイス探求にまた火がついちゃった。

 ポムたちが必死に頬とお腹に詰め込んでた。アズライトも気に入ってくれたのでお酒に合うのかも。


 クッキーはアランとジェイクが絶賛してくれたので良い兵糧になりそう。以前作ったシリアルバーより栄養価が高いので長期の遠征とかに良いんだって。

 屋敷に戻る時間になったのでお片付けしてから離れを出たよ。












 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

救世の結界師マールちゃん~無能だと廃棄されましたが、敵国で傭兵のおっさん達に餌付けされてるので、今さら必要と言われても戻りません~

ぽんぽこ@3/28新作発売!!
ファンタジー
「ウチの子、可愛いうえに最強すぎるんだが――!?」 魔の森の隣、辺境伯家。 そこで八歳のメイド・マールは、食事も与えられず“要らない人間”として扱われていた。 ――そしてある日ついに、毒と魔獣の禁忌領域《魔の森》へ捨てられてしまう。 「ここ……どこ?」 現れた魔獣に襲われかけたその瞬間。 救いに現れたのは――敵国の”イケオジ”傭兵隊だった。 「ほら、食え」 「……いいの?」 焚き火のそばで差し出された“温かいお粥”は、マールに初めての「安心」と「ごはん」を教えてくれた。 行き場を失った幼女は、強面のおじさん傭兵たちに餌付けされ、守られ、少しずつ笑えるようになる―― そんなシナリオだったはずなのに。 旅の途中、マールは無意識に結界を張り、猛毒の果実を「安全な食べ物」に変えてしまう。 「これもおいしいよ、おじさん!食べて食べて!」 「ウチの子は天才か!?」 ただ食べたいだけ。 だけどその力は、国境も常識もくつがえす。 これは、捨てられた欠食幼女が、敵国でお腹いっぱい幸せになりながら、秘められた力で世界を巻き込んでいく物語。 ※若干の百合風味を含みます。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

転生皇女セラフィナ

秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。 目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。 赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。 皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。 前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。 しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。 一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。 「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」 そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。 言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。 それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。 転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。 ※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。

義務ですもの。

あんど もあ
ファンタジー
貴族令嬢の義務として親の決めた相手に嫁いだが、夫には愛する人がいた。夫にないがしろにされても、妻として母として嫁としての義務を果たして誠実に生きたヒロインの掴んだ、ちょっと歪んだ幸せとは。

処理中です...