ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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三章

547話

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 お祖父さまたちとは、ナギの王女さまたちとの交流のことを少し話した。
 知らない国の本や歴史、言語に思いを募らせてるので、書物の輸入も検討しなくちゃだ。売ってくれるかな。
 先祖代々で、大陸の各地は巡ったり人伝で各地の書物や伝記を集めてるけど、情報が少ない海を渡るのは中々難しいよね。
 
 お兄さまには減肥茶の相談をした。
 痩せるって効果のあるお茶は、危険もあるので、あくまで脂肪吸収を減らす効果のお話をした。
 栄養学はあっても体内の仕組みには詳しい学問が発展してないので、肥満や胃と腸の動きとか言っても理解できないみたいで困った。
 それっぽい薬草をピックアップして、似たタイプを数種類、味が悪くないように混ぜて、美容効果のある薬草とで使う提案した。

「太りにくくして美容にも効果がある・・・か」
 夫人たちが殺到しそうで怖いと伯父さまが苦笑い。

「旅館や保養所でも十分目立つからな、今更だろうて」
 面倒なお客様来そうだねぇ。特効薬のこともあって、バックに国とマーベルハントとグレーデンがいますよーってなってるけど、問題が起きちゃわないかな。

「バンバン稼いで、研究費をゲットしますよ」
 お兄様はいい笑顔だ。
 私や王家から予算出してもいいのに、「父の名も爵位も領地も名誉も十分頂いてます」って謙虚なのだ。

「研究にはキリがないんで簡単に集ったら自分を見失うんですよ」
 お兄さま的に潤沢にお金があったらそれに甘えて、見るべきものを見落としてしまいそうだって言う。
 んーん、お兄さまの主義なら仕方ないね。

「光明が出てからだったら遠慮なく集るから」
 素材も人材も予算もねって笑うお兄さま。この考え方はお父さまからの教えかも?

「さて、女子は装いに時間がかかる。そろそろ遠慮しようか」
 お祖父さまが立ち上がって、伯父さまとお兄さまを促す。

「また近いうちに」
「ああ、王都を出る前に会おう」

 お祖父さまたちに軽いハグと頬チュでお見送り。

「グ○コ、お菓子出来からお届けしますね」
「ああ、楽しみにしてるよ」
「よろしく」

 さて、ルルゥに時間はあるだろうか?タウンハウスのコックさんに丸投げでも良いかな。
 結構な量があるので、お義母さまも喜んでくれるよね。

「さぁ、お着替えしましょうか」
 晩餐用のドレスはスカートが膨らんでるので重いからうんざりしちゃうのだ。
 ニーナもドレスなので、侍女ーズさんたちとサラとメルが担当してくれるよ。

「王女さまたちの側につくはずだから控えめで良いんじゃないの?」
「ダメですよ、大奥様がいない場面で他家から舐められたらいけません」
 
 普段のドレスもマダム・シフォンのだから王都のお貴族さまたちには垂涎物なのに!
 
「今をときめくグレーデン家で辺境伯に溺愛されている奥様が地味で見窄らしく見られてはいけません」
 え!普段の姿は見窄らしいですか!?
 ガビーーン!
「こほん!言葉のあやです。簡単な物ではいけないと言うことです」

 ラフな格好が楽で良いんだもの。
 簡易ワンピース、動きやすいし可愛いじゃない。

「人目につかないときは良いんです。大舞台では奥様は舞台俳優のように、グレーデンの宝石として立って頂いねばなりませんよ」

 俳優!!

「皆様それぞれ領地の宝石、領地の宣伝をするために着飾り輝くのです」

 ウヒィ。

 私じゃ役不足です。

 ガラ○のお面はかぶれないよぅ。

「今まで大奥様がいらっしゃって若奥様が一人で立つことはなかったので不安でしょうが、今までも十分宣伝出来てましたよ。何も心配入りませんから」

 本当かな?

「セリウスさまもアンゼリカさまもニーナもいらっしゃるので、グレーデンとしては不足ありません。ですが、若奥様はこれからジュリアスさまと共にグレーデンを背負って頂かねばなりませんから、場慣れしてくださいませ」
 セリウスさまやクラウスさまがいてくれない場面も出てくる可能性もあるのか。
 お義母さまくらい強気でカッコよくならないとグレーデンって感じじゃないよね。

 私、女優になるわ。お義母さまを演じるわ!
 お義母さまのお面をかぶるのよ!

 覚悟を決めている間に着替えとお化粧が済んだ。手早い。

 ニーナもバッチリ。ドレスもお飾りもルークの色で銀と青が品よく纏まってる。

 私もジュリアスさまの色。金と赤を派手にしないエレガントなデザインのドレスはマダム渾身の作。
 会議や夜会で通訳参加用は地味めなので、今日が一番気合い入ってるんだろう。

 お化粧もいつもより濃い。

「可愛らしさは個人的なお茶会でふんだんに魅せますので公の場では気高さを」

 私に気高さを求めるのか。お人形っぽくしてたら良いかしら?

「ニーナもサーキス夫人として隙のない姿を見せつけてきなさいな」
「はぁ」
 ニーナも荷が重そうよ。

 侍女ーズさんたちのやりきった顔。

「リーシャさま、気が強そうです!」
「ニーナさん、近寄りがたいです」
 サラとメルが無邪気な笑顔で褒めてくれた。
 気が強そうと近寄りがたいは褒め言葉かしら?

「リーシャ、用意は出来たか?」
 ノックと共にアンゼリカさまとセリウスさまが入ってきた。

「わー」

 ジュリアスさまの代理参加のセリウスさまは礼装で煌びやか。
 そしてアンゼリカさまは騎士団服のまま。

「アンゼリカさま、ズルーい」
「ズルくない。護衛参加だ」

 えー。ドレス着るように言われてたよねぇ。

 じとっと見つめると目を逸らして、
「明日は着る」
って。そんなに嫌なのか。

 夜会の方は折れたのか。

「明日は兄上もルークも来れるよー」
 転移陣で半日だけ来てくれるんだ。少し会えなかっただけでも寂しかったから、待ち遠しいな。

「お祖父様たちも来そうだけどねー」
 













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