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連載
番外編 ブルーカラーの新年会
今度はプレイヤー視点で。
こういう時ブルーカラーのメンバーは便利です。
********************************************
「「「「「「新年あけましておめでとう!!!!!」」」」」」
ギルド『ブルーカラー』のギルドエリア内では、ツヴァイ、ノーラ、レイジ、カザミネ、ロナ、こーんぽたーじゅが集まり、新年を祝っていた。新年を迎えたついでにブルーカラーのギルドエリア内に建てられる家を立派な物にしており、その家の中で新年会を始めている状態だ。
「しかし残念ですね。折角の新年会なのに、ミリーさんとエリザさんとの時間的都合がどうしようもなかったのが」
カザミネがそうこぼした。ミリーとエリザはどうしてもこの新年会をやる時間とリアルとの都合が合わず、私達抜きで始めてくださいと言っていたのだ。
「まあ仕方ないさ。リアルのほうが大事だからな……残念だってのは俺もカザミネと同意見だけどな」
カザミネの言葉に、ツヴァイも同意する。だがどうしてもその時期は忙しいというミリーとエリザに対して無理強いを強いるつもりは無い。あくまでこちらは仮想世界であり、こちらをメインにしてしまうわけにもいかない。
「それにしても用事って何だろうね? お正月からいきなり忙しいって言うのも大変だよね……お仕事だとしたら、一体何をやっているんだろうね?」
ロナは新年会のために集められた料理をぱくつきながらそう発言する。
「今じゃ正月でも普通に働く人は多いからな、ことわざにある『怠け者の節句働き』はもう完全に死語となっただろうな。正月に働いている人たちが、普段怠けているという訳ではないのだからな……いうまでもないが、こういうネットゲームの会社も正月休みなんて無いな。休みだったらこうやってこちらの世界で集まることも出来ない」
レイジの言葉に皆頷く。ちなみに怠け者の節句働きという言葉の意味は、『ふだん怠けている者に限って、皆が休む日に忙しそうに働いたりするものだということ』であるが、今の時代コンビニで働いている人を始めとして正月に働く人は普通にいる。当然働いている人がふだん怠けているわけではないので、レイジはことわざが今の時代では死語になっているなと言ったのである。
「私達も将来つく事になる仕事によっては、お正月とか関係なくなりそうですね」
こーんぽたーじゅの言葉に、ああーとか、ありうるありうると言う声がいくつも聞こえてくる。将来のことなど分からないが、可能性としては十分にありうる未来だろう。
「ま、そうなったらそうなったでしょうが無いわよ。そんなことを今考えても頭が痛くなるだけよ~」
手をひらひらさせながら、ノーラがそう言う。それもそうか、とほかの面子も考えを改める。
「そりゃそうだ。今はこうやって一緒に話をして遊べれば十分だよな」
と、ツヴァイがこの話を締める。
「ところで、ギルマス。今後ブルーカラーとしての活動内容はどうするんだ?」
レイジからの言葉に、ツヴァイは……。
「新規メンバーは増やさず、今いるメンバー全体の底上げだろうな。とりあえずまだ次の大型アップデートは来そうにないし、PTを組めば山道ダンジョンの麓までオーガを1匹引っ張ってきて戦えば勝てる、というところまで鍛えたいところだな。そこまでいけば自分なりの戦い方も見えるだろうし、各個人の資金的にも余裕が出来てくる」
と答えた。ギルマスとして、ギルドメンバー全体の底上げを図るのは当然の事だろう。あまりに実力差がありすぎて一緒に遊べないというのは、交流を激減させる要素のひとつである。
「ではしばらく私達の役割は、彼や彼女らのサポートになりますか?」
カザミネの確認に、ツヴァイは「ああ、すまねえが頼むぜ」と話す事で肯定する。
「大半が女性だけどね……ツヴァイ君、これ以上のハーレム拡大は流石にやめてほしいな?」
ニヤニヤしながら話すノーラに、ツヴァイは頭を抱えた。
「そんなつもりは無いんだっての……本当になんでこうなった。女性ばかりを狙って勧誘したわけじゃないのによ……」
そんなツヴァイにロナが一言。
「でもね、普段から4人以上違う女性を常にそばに置いていたら、他の人からハーレムギルドって言われてもしょうがないと思うんだ。他の人からして見れば女性を常にとっかえひっかえしてるように見えているだろうし、掲示板でも『爆ぜろ』『爆発しろ』『砕け散れ』『ワンモア世界における男の敵』とか常に言われてるよ? この世界は脳の精神的混乱を防ぐためにプレイヤーの性別変更は不可能になっているわけだから、女性プレイヤーはリアルでも女性なのは確定だもんね」
ロナの容赦ない言葉に、ツヴァイは机に突っ伏す。
「ロナさん、結構容赦ないですね」
こーんぽたーじゅは、そんなロナに向けて苦笑いを見せている。
「ハーレム云々はおいといてだ、全体の底上げを図るというのはいいと思うぞ。そうすればここにいる初期メンバーが用事や病気でこれなくても、PTを組む幅が広がる。幸い参加しているメンバーが使う武器や魔法属性はバラけているし、鍛え上げれば頼もしい戦力になる」
机に突っ伏しているツヴァイに助け舟を出す意味も込めて、レイジが話の方向を変える。
「まあそうね、その点は私も同意見ね。私も時間を見つけつつちょいちょい指導してるけど、あの子達も結構強くなって来ているから戦力になるまでそう時間はかからないと思うわよ?」
ノーラがそう状況をみんなに報告する。
「私の方もそんな感じですね。前衛も後衛も、ギルドに入った直後に比べれば大きく成長しています」
カザミネもその報告に乗っかって、鍛えていた数名の成長経過を報告する。
「そっか、じゃあ山道ダンジョンで戦えるようになるまでそんなにかからないかな? 山道ダンジョンの麓で戦えるところまでいければ、後はしばらくあの子達だけでPTを組んでもらって、戦い方の訓練をしてきた結果を見せてもらう事にしよっか?」
ロナの意見に、そうしようかと他の面子も同意する。
「じゃあそういうことでいいな? 後はのんびり楽しもうぜ!」
復活したツヴァイの言葉で今後のお話は終わりとなり、後は雑談をしながら料理を食べる新年会となった。
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明日は親戚への挨拶があるので、更新が遅くなるかもです。
ですが必ず更新します!
こういう時ブルーカラーのメンバーは便利です。
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「「「「「「新年あけましておめでとう!!!!!」」」」」」
ギルド『ブルーカラー』のギルドエリア内では、ツヴァイ、ノーラ、レイジ、カザミネ、ロナ、こーんぽたーじゅが集まり、新年を祝っていた。新年を迎えたついでにブルーカラーのギルドエリア内に建てられる家を立派な物にしており、その家の中で新年会を始めている状態だ。
「しかし残念ですね。折角の新年会なのに、ミリーさんとエリザさんとの時間的都合がどうしようもなかったのが」
カザミネがそうこぼした。ミリーとエリザはどうしてもこの新年会をやる時間とリアルとの都合が合わず、私達抜きで始めてくださいと言っていたのだ。
「まあ仕方ないさ。リアルのほうが大事だからな……残念だってのは俺もカザミネと同意見だけどな」
カザミネの言葉に、ツヴァイも同意する。だがどうしてもその時期は忙しいというミリーとエリザに対して無理強いを強いるつもりは無い。あくまでこちらは仮想世界であり、こちらをメインにしてしまうわけにもいかない。
「それにしても用事って何だろうね? お正月からいきなり忙しいって言うのも大変だよね……お仕事だとしたら、一体何をやっているんだろうね?」
ロナは新年会のために集められた料理をぱくつきながらそう発言する。
「今じゃ正月でも普通に働く人は多いからな、ことわざにある『怠け者の節句働き』はもう完全に死語となっただろうな。正月に働いている人たちが、普段怠けているという訳ではないのだからな……いうまでもないが、こういうネットゲームの会社も正月休みなんて無いな。休みだったらこうやってこちらの世界で集まることも出来ない」
レイジの言葉に皆頷く。ちなみに怠け者の節句働きという言葉の意味は、『ふだん怠けている者に限って、皆が休む日に忙しそうに働いたりするものだということ』であるが、今の時代コンビニで働いている人を始めとして正月に働く人は普通にいる。当然働いている人がふだん怠けているわけではないので、レイジはことわざが今の時代では死語になっているなと言ったのである。
「私達も将来つく事になる仕事によっては、お正月とか関係なくなりそうですね」
こーんぽたーじゅの言葉に、ああーとか、ありうるありうると言う声がいくつも聞こえてくる。将来のことなど分からないが、可能性としては十分にありうる未来だろう。
「ま、そうなったらそうなったでしょうが無いわよ。そんなことを今考えても頭が痛くなるだけよ~」
手をひらひらさせながら、ノーラがそう言う。それもそうか、とほかの面子も考えを改める。
「そりゃそうだ。今はこうやって一緒に話をして遊べれば十分だよな」
と、ツヴァイがこの話を締める。
「ところで、ギルマス。今後ブルーカラーとしての活動内容はどうするんだ?」
レイジからの言葉に、ツヴァイは……。
「新規メンバーは増やさず、今いるメンバー全体の底上げだろうな。とりあえずまだ次の大型アップデートは来そうにないし、PTを組めば山道ダンジョンの麓までオーガを1匹引っ張ってきて戦えば勝てる、というところまで鍛えたいところだな。そこまでいけば自分なりの戦い方も見えるだろうし、各個人の資金的にも余裕が出来てくる」
と答えた。ギルマスとして、ギルドメンバー全体の底上げを図るのは当然の事だろう。あまりに実力差がありすぎて一緒に遊べないというのは、交流を激減させる要素のひとつである。
「ではしばらく私達の役割は、彼や彼女らのサポートになりますか?」
カザミネの確認に、ツヴァイは「ああ、すまねえが頼むぜ」と話す事で肯定する。
「大半が女性だけどね……ツヴァイ君、これ以上のハーレム拡大は流石にやめてほしいな?」
ニヤニヤしながら話すノーラに、ツヴァイは頭を抱えた。
「そんなつもりは無いんだっての……本当になんでこうなった。女性ばかりを狙って勧誘したわけじゃないのによ……」
そんなツヴァイにロナが一言。
「でもね、普段から4人以上違う女性を常にそばに置いていたら、他の人からハーレムギルドって言われてもしょうがないと思うんだ。他の人からして見れば女性を常にとっかえひっかえしてるように見えているだろうし、掲示板でも『爆ぜろ』『爆発しろ』『砕け散れ』『ワンモア世界における男の敵』とか常に言われてるよ? この世界は脳の精神的混乱を防ぐためにプレイヤーの性別変更は不可能になっているわけだから、女性プレイヤーはリアルでも女性なのは確定だもんね」
ロナの容赦ない言葉に、ツヴァイは机に突っ伏す。
「ロナさん、結構容赦ないですね」
こーんぽたーじゅは、そんなロナに向けて苦笑いを見せている。
「ハーレム云々はおいといてだ、全体の底上げを図るというのはいいと思うぞ。そうすればここにいる初期メンバーが用事や病気でこれなくても、PTを組む幅が広がる。幸い参加しているメンバーが使う武器や魔法属性はバラけているし、鍛え上げれば頼もしい戦力になる」
机に突っ伏しているツヴァイに助け舟を出す意味も込めて、レイジが話の方向を変える。
「まあそうね、その点は私も同意見ね。私も時間を見つけつつちょいちょい指導してるけど、あの子達も結構強くなって来ているから戦力になるまでそう時間はかからないと思うわよ?」
ノーラがそう状況をみんなに報告する。
「私の方もそんな感じですね。前衛も後衛も、ギルドに入った直後に比べれば大きく成長しています」
カザミネもその報告に乗っかって、鍛えていた数名の成長経過を報告する。
「そっか、じゃあ山道ダンジョンで戦えるようになるまでそんなにかからないかな? 山道ダンジョンの麓で戦えるところまでいければ、後はしばらくあの子達だけでPTを組んでもらって、戦い方の訓練をしてきた結果を見せてもらう事にしよっか?」
ロナの意見に、そうしようかと他の面子も同意する。
「じゃあそういうことでいいな? 後はのんびり楽しもうぜ!」
復活したツヴァイの言葉で今後のお話は終わりとなり、後は雑談をしながら料理を食べる新年会となった。
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明日は親戚への挨拶があるので、更新が遅くなるかもです。
ですが必ず更新します!
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