12 / 20
偽りの結婚
Round1:遠征に同伴
しおりを挟む
今日からしばらく槇ノ内さんはトレーニング合宿で沖縄に行く予定であった。
がしかし、どういわけか、私も一緒に沖縄まで連行されてしまった。
温暖な気候に、ホテルの部屋から見える青々とした海。
ここは極楽かと思えるほど、きれいだった。
初めての沖縄でホテルの部屋で一人ではしゃいでいた。
試しにプールに行ってみようと思い、新しく買っていただいた花びらがたくさんついたビキニを着て、ホテル内に併設されているプールへ足を運んだ。
がしかしだな…………
練習終わりの選手たちが、それぞれの時間を楽しんでいて……ものすごく入りにくい。
一人でおどおどしていると、槇ノ内さんが目の前にやってきた。
「何してんだ」
じろりと私の体をなめいるように彼は見て、慌てて羽織っていたパーカーをかしてくれた。
「他のやつもいるんだから、そういうエロい格好はだめだぞ?」
と耳元で囁かれて、チームメイトがいるほうに連れていかれた。チームメイトの彼らは私を見るなり、唖然としていて、槇ノ内さんの顔を見ていた。それを無視するかのように「俺の奥さんの新菜。こっちは俺のチームメイト」とさらりと言った。
「新菜、何か飲むか?」
「ううん……大丈夫だよ? 練習疲れてない? 大丈夫?」
「全然大丈夫。元気だよ」
うん、待って。私いま槇ノ内さんの膝の上に座らされているんだけどさ。普通に降ろしてくれればいいのに、抵抗すればがちっと腰を掴まれている。それに、ここで逃げたら後からどうなるかよく私は知っている。
「ねえねえ、進。俺には奥さん紹介してくれないわけ?」
目の前には、さわやかなイケメンが。確かこの人は、柏木智明だ。柏木さんもなかなかサッカー界じゃ有名で、女性たちから黄色い声援が飛ばされるほどのイケメン。
「ああ、こっちは柏木。高校の時からユースチームで一緒なんだ。で、こっちは新菜」
「新菜ちゃんね。慶明大学なんだね……進もなかなかいい子捕まえたね」
彼はそう言って笑ったが、なぜかその瞳には敵対心に似たものを私は感じてしまった。そのまま、柏木さんは「僕は疲れたから部屋に戻るよ」と言って去っていった。
しばらくして、私がお腹がすいたと呟くと、槇ノ内さんは部屋に戻ろうと言って、私たちも一旦部屋に戻ることにした。
がしかし、どういわけか、私も一緒に沖縄まで連行されてしまった。
温暖な気候に、ホテルの部屋から見える青々とした海。
ここは極楽かと思えるほど、きれいだった。
初めての沖縄でホテルの部屋で一人ではしゃいでいた。
試しにプールに行ってみようと思い、新しく買っていただいた花びらがたくさんついたビキニを着て、ホテル内に併設されているプールへ足を運んだ。
がしかしだな…………
練習終わりの選手たちが、それぞれの時間を楽しんでいて……ものすごく入りにくい。
一人でおどおどしていると、槇ノ内さんが目の前にやってきた。
「何してんだ」
じろりと私の体をなめいるように彼は見て、慌てて羽織っていたパーカーをかしてくれた。
「他のやつもいるんだから、そういうエロい格好はだめだぞ?」
と耳元で囁かれて、チームメイトがいるほうに連れていかれた。チームメイトの彼らは私を見るなり、唖然としていて、槇ノ内さんの顔を見ていた。それを無視するかのように「俺の奥さんの新菜。こっちは俺のチームメイト」とさらりと言った。
「新菜、何か飲むか?」
「ううん……大丈夫だよ? 練習疲れてない? 大丈夫?」
「全然大丈夫。元気だよ」
うん、待って。私いま槇ノ内さんの膝の上に座らされているんだけどさ。普通に降ろしてくれればいいのに、抵抗すればがちっと腰を掴まれている。それに、ここで逃げたら後からどうなるかよく私は知っている。
「ねえねえ、進。俺には奥さん紹介してくれないわけ?」
目の前には、さわやかなイケメンが。確かこの人は、柏木智明だ。柏木さんもなかなかサッカー界じゃ有名で、女性たちから黄色い声援が飛ばされるほどのイケメン。
「ああ、こっちは柏木。高校の時からユースチームで一緒なんだ。で、こっちは新菜」
「新菜ちゃんね。慶明大学なんだね……進もなかなかいい子捕まえたね」
彼はそう言って笑ったが、なぜかその瞳には敵対心に似たものを私は感じてしまった。そのまま、柏木さんは「僕は疲れたから部屋に戻るよ」と言って去っていった。
しばらくして、私がお腹がすいたと呟くと、槇ノ内さんは部屋に戻ろうと言って、私たちも一旦部屋に戻ることにした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる