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副団長と奥方の秘め事
しおりを挟む「本当にあの婦人は美しい」
既婚者でなければ、妻として迎えていたとぼやく第三王子。
そうだ、王子が恋い焦がれているのは俺の妻だ。
あの茶会からというもの、なにかにつけて「あのご婦人は誰なのだろうか」と俺に訊いてくるし、官吏に聞くも状況が状況なので(俺が将軍から奪ったということになっている)、誰も答えることができなかった。
ただ一人を除いては……ーーー。
王子への指南中にヴァロアはなんの腹いせか、「ああ、あれはジーククリフトの奥方です」と答えたのだ。
王子は驚きつつ、俺の方を振り向いてきた。
「なぜ、黙っていた」
「勤務中だったので……」
ヴァロアを一瞥すれば、口許が弧を描いていた。
「あのご婦人の旦那がお前だなんて………………っ! 夢が砕けた」
夢が砕けた? いや、俺は頑張ってローズを手にしたのに夢が砕けたと言われても困る。
その後、王子から馴れ初めについての質問攻めを受けることになったのは全部ヴァロアのせいだ。
***
帰宅後、ベッドの上でローズに膝枕をしてもらいながら、事の次第を話せば、くすくすと笑っていた。そして、「ジーク様も嫉妬深いのですね……」と溢した。
「ああ、嫉妬深いとも。ようやく、お前が振り向いてくれたのに他の若いやつに横槍をいれられるなんてたまったもんじゃない」
「でも、あなただって若いときはそういう時期があったじゃない」
まるで母親が息子にいうようにローズは俺の頭を撫でながらそう言った。
確かに、ローズと出会ってしばらくは「女遊び」というものを嗜みでしていた。
しかし、20代後半になってからはきっぱりそれをやめたのだ。どうしても、ローズに誠実さを見せたかったから。
ローズとは啄むだけの口づけと添い寝をするだけだった。
いや、正確に言えば添い寝をしているときに勃起してしまって、ローズに慰めてもらったことがあった。
あのときほど、ローズに謝ったときはなかったが勃起するたびにローズが慰めてくれたおかげですっきりしていた。
そんなことを思い返していたら、下半身に熱が集中して、意思に反して肉棒が硬さを帯び始めた。ちらりとローズを見れば、少し頬を赤らませて、目を合わせてくれない。
「ローズ、慰めてくれないのか?」
意地悪く訊けば、ローズはするりと俺の足の間に入ってきて、寝間着をずらしてきた。ローズの目の前には隆起した俺の肉棒がある。ゆっくりと口の中にいれるとなんとも言えない刺激が伝わってきた。
「ん………ローズっ」
口の中で器用に舌をチロチロと動かして、俺のいい部分を刺激してくる。もっと刺激が欲しくて、ローズの頭をおさえて、喉の奥までくわえさせた。
そうすれば、潤んだ瞳でローズが見上げてくる。一気に口から引き抜けば、唾液と先走りの汁が混じって俺とローズを繋いでいた。
俺はそっと、肉棒に右手を添えて、一気にしごいた。そうすれば、快感が一気に押し寄せて、吐精の瞬間が近づいてきた。
「うっ………くっ…………ローズっ」
我慢できずに思いっきり、白濁がローズの豊満な胸に飛び散った。そんな卑猥な様子を見るなり、俺はローズを押し倒して、秘所に手を伸ばせば、挿入できるほど濡れていた。
「舐めただけで感じたのか? いやらしいな。今日はたくさん気持ちよくしてやる」
そう言って一気にローズの一番奥を突いた。
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