1 / 10
これ、あのゲームの世界だ!
しおりを挟む
「桃姫助けに来ましたぞ!」
騎士でもなんでもない。
そう叫ぶのは配管工のおじさんだ。
だがこのおじさんを舐めてはいけない。
工事で鍛えたその体は筋肉でムキムキだ。
ジャンプをして踏むだけでどんな魔物でも一撃。
森に生えているきのこを食べると、巨大化し、毒々しい色をしたキノコを食べると、なぜか死んでも生き返る。
怪しげな精神作用をもたらしそうな花をかっ喰らい、炎を操りその炎はどんな魔物でも一撃で倒していく。
そんな怪しいキノコや花を口に入れるものなど他にいない。まさに勇者!
そう彼は配管工勇者なのである。
甲羅を背負った魔王に攫われて私は軟禁され助けを待つ。
配管工勇者は桃姫……私を助けるために様々な魔物を倒しついに魔王城の奥深くに到達した。
「help help Help me」
私はそう声を上げる。
「姫様待っていてください今この配管工勇者があなたをお助けします」
魔王は配管工勇者の何倍も大きい。
二人はマグマが飛び交う縄梯子の上で対峙する。
魔王の焔が配管工勇者に向かう。
配管工勇者は20メートルほどジャンプしてその炎をかわす。
「くっ強い!桃姫様待っていてくだされ!」
そこで桃姫……いや、俺は思い出した。
「あっ、これゲームの世界だ」
国民的な物語。
配管工兄弟の世界だ。
「フハハハハハ、どうした俺様の炎の前では近づくこともできまい!」
配管工勇者と魔王の攻防が続く中、俺は部屋を探す。
「おっ、あったあった。鏡みっけ」
鏡を取り出すとそこに映るのは金髪碧眼。
桃姫はゲームでの胸は小さかった。
だが説明書の絵は普通に大きいのだ。
このゲームのキャラはすべて貧乳、いや無乳。だが桃姫は、かすかにその膨らみがある。デフォルメしても胸をつけなくてはいけなかった程の胸なのだ。
触った感覚で言うとEカップくらいはあるだろう。
「桃姫様待っていてくだされ、すぐにこの配管工勇者が助けに参ります!」
縄梯子の真ん中辺りで戦っている二人は、こちらをちらちらと見ている。
視線は俺のたわわな胸に注がれている。マジでキモい。
女の子にいいところを見せようという意図なのか、配管工も魔王もこちらに時々ボディアピールをしてくる。
一つ一つのモーションがボディビルダーのように筋肉をアピールするものを混ぜながら戦っているのだ。
「フハハハハハ!」
ほとばしる筋肉!
「くっ、待っていて下され!桃姫様!」
はちきれんばかりの筋肉!
「ボオオオオオオ」
筋肉!筋肉!筋肉!
どこかにないかな?と部屋を見まわす。
「あったあった」
目当ての物を掴み、俺は声を張り上げる。
「配管工勇者!魔王!」
二人はこっちの手にある物を見て青褪める。
「私もう飽きたわ」
俺の手には斧が握られている。
チョン。
縄梯子を落とす。
縄梯子は物理法則を無視して、ブバババババという音を鳴らしながら消えていく。
縄梯子とは何なのか。
「ぎゃあああああああああ」
「桃姫様!なぜ!ぎゃああああああああ」
二人ともマグマに落下していく。
マグマからぷかりと甲羅のついた骨と人の骨が浮かんでくる。
サンキュー俺!
ありがとう俺!
俺はそう言って斧を持った手にキスを落とす。
俺はそっと魔王城を出た。
「ゲーム世界へTS転生。世界中で愛されたゲームだ。楽しんでやるわ」
騎士でもなんでもない。
そう叫ぶのは配管工のおじさんだ。
だがこのおじさんを舐めてはいけない。
工事で鍛えたその体は筋肉でムキムキだ。
ジャンプをして踏むだけでどんな魔物でも一撃。
森に生えているきのこを食べると、巨大化し、毒々しい色をしたキノコを食べると、なぜか死んでも生き返る。
怪しげな精神作用をもたらしそうな花をかっ喰らい、炎を操りその炎はどんな魔物でも一撃で倒していく。
そんな怪しいキノコや花を口に入れるものなど他にいない。まさに勇者!
そう彼は配管工勇者なのである。
甲羅を背負った魔王に攫われて私は軟禁され助けを待つ。
配管工勇者は桃姫……私を助けるために様々な魔物を倒しついに魔王城の奥深くに到達した。
「help help Help me」
私はそう声を上げる。
「姫様待っていてください今この配管工勇者があなたをお助けします」
魔王は配管工勇者の何倍も大きい。
二人はマグマが飛び交う縄梯子の上で対峙する。
魔王の焔が配管工勇者に向かう。
配管工勇者は20メートルほどジャンプしてその炎をかわす。
「くっ強い!桃姫様待っていてくだされ!」
そこで桃姫……いや、俺は思い出した。
「あっ、これゲームの世界だ」
国民的な物語。
配管工兄弟の世界だ。
「フハハハハハ、どうした俺様の炎の前では近づくこともできまい!」
配管工勇者と魔王の攻防が続く中、俺は部屋を探す。
「おっ、あったあった。鏡みっけ」
鏡を取り出すとそこに映るのは金髪碧眼。
桃姫はゲームでの胸は小さかった。
だが説明書の絵は普通に大きいのだ。
このゲームのキャラはすべて貧乳、いや無乳。だが桃姫は、かすかにその膨らみがある。デフォルメしても胸をつけなくてはいけなかった程の胸なのだ。
触った感覚で言うとEカップくらいはあるだろう。
「桃姫様待っていてくだされ、すぐにこの配管工勇者が助けに参ります!」
縄梯子の真ん中辺りで戦っている二人は、こちらをちらちらと見ている。
視線は俺のたわわな胸に注がれている。マジでキモい。
女の子にいいところを見せようという意図なのか、配管工も魔王もこちらに時々ボディアピールをしてくる。
一つ一つのモーションがボディビルダーのように筋肉をアピールするものを混ぜながら戦っているのだ。
「フハハハハハ!」
ほとばしる筋肉!
「くっ、待っていて下され!桃姫様!」
はちきれんばかりの筋肉!
「ボオオオオオオ」
筋肉!筋肉!筋肉!
どこかにないかな?と部屋を見まわす。
「あったあった」
目当ての物を掴み、俺は声を張り上げる。
「配管工勇者!魔王!」
二人はこっちの手にある物を見て青褪める。
「私もう飽きたわ」
俺の手には斧が握られている。
チョン。
縄梯子を落とす。
縄梯子は物理法則を無視して、ブバババババという音を鳴らしながら消えていく。
縄梯子とは何なのか。
「ぎゃあああああああああ」
「桃姫様!なぜ!ぎゃああああああああ」
二人ともマグマに落下していく。
マグマからぷかりと甲羅のついた骨と人の骨が浮かんでくる。
サンキュー俺!
ありがとう俺!
俺はそう言って斧を持った手にキスを落とす。
俺はそっと魔王城を出た。
「ゲーム世界へTS転生。世界中で愛されたゲームだ。楽しんでやるわ」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
無能妃候補は辞退したい
水綴(ミツヅリ)
ファンタジー
貴族の嗜み・教養がとにかく身に付かず、社交会にも出してもらえない無能侯爵令嬢メイヴィス・ラングラーは、死んだ姉の代わりに15歳で王太子妃候補として王宮へ迎え入れられる。
しかし王太子サイラスには周囲から正妃最有力候補と囁かれる公爵令嬢クリスタがおり、王太子妃候補とは名ばかりの茶番レース。
帰る場所のないメイヴィスは、サイラスとクリスタが正式に婚約を発表する3年後までひっそりと王宮で過ごすことに。
誰もが不出来な自分を見下す中、誰とも関わりたくないメイヴィスはサイラスとも他の王太子妃候補たちとも距離を取るが……。
果たしてメイヴィスは王宮を出られるのか?
誰にも愛されないひとりぼっちの無気力令嬢が愛を得るまでの話。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
新緑の光と約束~精霊の愛し子と守護者~
依羽
ファンタジー
「……うちに来るかい?」
森で拾われた赤ん坊は、ルカと名付けられ、家族に愛されて育った。
だが8歳のある日、重傷の兄を救うため、ルカから緑の光が――
「ルカは精霊の愛し子。お前は守護者だ」
それは、偶然の出会い、のはずだった。
だけど、結ばれていた"運命"。
精霊の愛し子である愛くるしい弟と、守護者であり弟を溺愛する兄の、温かな家族の物語。
他の投稿サイト様でも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる