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第1章
第10話
しおりを挟む「えっと、付き合うってどこに?」
「んー、どこでもいいんだけど、飯とか食べいくか。」
「えっと、でも、ぼくお金あんまりないから、、、」
「いや、俺がだす。誘ったの俺からだし。なんかまだ雪と居たいから。だめか。」
僕だって友達なんていたこと無かったし、遊びに行ったこととかもなかったからすごくうれしかった。
それに九条くんにまだ一緒にいたいなんて言われて嬉しすぎて。
「でもお金申し訳ないよ、、、」
「だから、雪は俺に付き合ってくれるんだからそのお礼ってことでいいだろ。俺は雪と一緒にいたいよ。だめか?」
「っ、ダメじゃない。」
お出かけなんて誰ともしたことない上に、好きな九条くんに誘われたことが嬉しくて僕は涙が溢れた。
「雪、どうした。やっぱ行きたくないか?」
「っ、ちがくて、ひっく、、、嬉しくて。」
「雪。」
九条くんは僕の腕を引っ張って僕を抱きしめた。
九条くんの腕の中は暖かくて涙が止まらなかったし、胸の奥がきゅうってなって顔がすごくあつかった。
「ふっ、そんなことで泣くなよ。でもそんな純粋そうなとこが雪のいいとこだよな。ほら、そろそろ泣きやみな。飯食べて気分転換するぞ。」
九条くんが制服の袖で僕の涙を拭いてくれる。
九条くんの匂いがして僕はドキドキが止まらなくてずっと落ち着かない感じがしてムズムズした。
「九条くん。ありがとう。」
「いいえ。泣き止んだな。どこ行きたい?」
僕は家は厳しかったし、外食なんてほとんどしたことがなかったからどこに行けばいいのか分からなかった。
「えっと、、、」
僕が真剣に考えていると、
「ふっ。そんな。悩むことか。」
九条くんはくすくす笑っていて僕は少し恥ずかしい気持ちだった。
「だって、ご飯なんて友達いないし行ったことないんだもん。」
「え。まじか。なら尚更たべてみたいものあるんじゃないのか。」
食べたいもの。
そういえば僕は1回だけ実親とご飯を外に食べに行ったことがある。
小学校の時、僕は書道を習っていて、作品をコンクールに出して入賞したことがあった。
その時親に両親に近くのファミレスに連れてってもらってハンバーグを食べた。
あの時はすごく嬉しくて友達に話して回った。
『ファミレス行ったことないの?嘘でしょ。』
信じられないって顔をみんなしていたけれど僕にとってはすごく幸せなことだった。
「ハンバーグ、、、」
「ん?ハンバーグ食べたいのか?」
「えっと、、、」
「ハンバーグ食べいくか。美味しいとこ知ってる。」
僕と九条くんはハンバーグを食べに行くことになった。
昔のこと思い出してしまったけど九条くんとご飯食べるの楽しみだな。
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