灰に堕ちるその日まで

こりゃりゃ

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空白を超えて

かつての光

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「ああ、撃つさ……」

鴉の声は静かだった。
けれどその瞳には、揺るぎない決意が灯っている。

「――けどそれは、全部終わらせてからだ。」

その瞬間、背後で動く影。

「甘ぇんだよ、お前らは!!」

真壁が叫び、蓮に向けて銃を振り上げた。

けれど、それより早く鴉が反応した。

「やめろ……!!」

叫びと同時に、鴉の身体が蓮を突き飛ばす。
銃声が夜を裂く。
鴉の肩が撃ち抜かれ、赤い血が月光に舞った。

「……っ!」

「鴉!!」

蓮が駆け寄ろうとしたその時、鴉の前に真壁が立ちはだかる。
銃口をこちらに向けたまま、冷笑を浮かべた。

「裏切ったか。……お前らしくもないな。」

鴉は肩を押さえながら、それでも目をそらさなかった。

「……確かに、あの時、蓮と共に生きることを捨てた。
だけど――蓮に触れた瞬間、俺の心が叫んだんだ。
『もう一度、一緒に生きたい』ってな。」

真壁が顔をしかめ、ゆっくりと引き金に指をかける。

「なら……死ね。」

その瞬間、銃声が鳴った。

真壁の銃が弾かれる――蓮の放った弾が、それを打ち落とした。

「……次は、お前の心臓だ、真壁。」

その声に迷いはなかった。

鴉もまた、ふらつく足で立ち上がる。
肩から血を流しながら、蓮の隣に立つ。

「俺はもう、お前の敵じゃない。」

二人の銃口が、真壁に向けられた。

決着の時は、もう目の前だった。
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