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第一章【桜 東】
桜 東の幸せ
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桜 東は浮かれていた。昨日も浮かれていたが、今日は更に浮かれている。普段しないような早起きを自ら率先して行い、タイマーよりも早く起きたのだ。食事は軽めに、たまにしかしない洗顔もしっかりして、歯磨きも入念に行う。
「念の為これも……」
東は彼女がもし転んだら、、、や彼女がもしおやつを食べたいといったら、、、など、いろんな心配をして色んなものをカバンに詰め込んでいく。
初めての彼女、初めてのデート。となればこれも普通なのかもしれない。
「……楽しみだな」
絞り出したその声はしかし、楽しみや喜びを孕んでいた。
東は時計を確認し、半ば急ぐようにして家を出た。デートの待ち合わせ場所についたのは時間の十七分前だった。
待ち合わせ場所にはもうすでに彼女―もとい北村 美波がいた。彼女も東と同様なのか、少し緊張気味な表情で、笑顔を携えていた。
「おはよう、待たせた?」
「ううん、いま来たとこ」
「行こっか」
東の声で、デートは始まった。まず二人が最初に行ったのはおしゃれなカフェだった。もちろん、これは美波の提案だ。東は普段こんなお洒落なカフェに行くことはないだろう。
「俺はエスプレッソコーヒーとパンケーキにするけど……美波はどうする?」
「うーん、どうしよ、悩むなぁ」
美波はメニューを凝視する。東が見て見るとどうやらパフェかショートケーキかで悩んでいるようだった。
「どっちにしよう……」
「どっちも美味しいよねー」
「ねぇ東はどっちが良いと思う?」
急に聞かれた東は少しだけ驚いた表情を見せるが、すぐに笑顔を取り繕った。
「うーん、こっちのショートケーキはどう?」
「じゃそっちにしよ、あとカフェオレね」
「わかった、すみませーん」
東が店員に注文をする。美波はスマホを取り出し、次のスケジュールを確認している。
「エスプレッソとパンケーキ、あとショートケーキとカフェオレ一つで」
「ねえ、このあとどうする?」
「うーん……美波はどこ行きたい?」
「ショッピングしたーい」
「じゃあそうしよう」
二人は届いたケーキを食べながら、楽しげに次のスケジュールを決め始めた。
「にしてもこのケーキ美味しいね」
「うん、ほんとに」
東の初めてのデートは何事もなく終わった。
東の地獄が始まるまで、残り、十四日
「念の為これも……」
東は彼女がもし転んだら、、、や彼女がもしおやつを食べたいといったら、、、など、いろんな心配をして色んなものをカバンに詰め込んでいく。
初めての彼女、初めてのデート。となればこれも普通なのかもしれない。
「……楽しみだな」
絞り出したその声はしかし、楽しみや喜びを孕んでいた。
東は時計を確認し、半ば急ぐようにして家を出た。デートの待ち合わせ場所についたのは時間の十七分前だった。
待ち合わせ場所にはもうすでに彼女―もとい北村 美波がいた。彼女も東と同様なのか、少し緊張気味な表情で、笑顔を携えていた。
「おはよう、待たせた?」
「ううん、いま来たとこ」
「行こっか」
東の声で、デートは始まった。まず二人が最初に行ったのはおしゃれなカフェだった。もちろん、これは美波の提案だ。東は普段こんなお洒落なカフェに行くことはないだろう。
「俺はエスプレッソコーヒーとパンケーキにするけど……美波はどうする?」
「うーん、どうしよ、悩むなぁ」
美波はメニューを凝視する。東が見て見るとどうやらパフェかショートケーキかで悩んでいるようだった。
「どっちにしよう……」
「どっちも美味しいよねー」
「ねぇ東はどっちが良いと思う?」
急に聞かれた東は少しだけ驚いた表情を見せるが、すぐに笑顔を取り繕った。
「うーん、こっちのショートケーキはどう?」
「じゃそっちにしよ、あとカフェオレね」
「わかった、すみませーん」
東が店員に注文をする。美波はスマホを取り出し、次のスケジュールを確認している。
「エスプレッソとパンケーキ、あとショートケーキとカフェオレ一つで」
「ねえ、このあとどうする?」
「うーん……美波はどこ行きたい?」
「ショッピングしたーい」
「じゃあそうしよう」
二人は届いたケーキを食べながら、楽しげに次のスケジュールを決め始めた。
「にしてもこのケーキ美味しいね」
「うん、ほんとに」
東の初めてのデートは何事もなく終わった。
東の地獄が始まるまで、残り、十四日
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