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第3章

冬の陽光

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 やがて裏の鉄格子の奥の廊下の外側にあるガラス窓から、東の空が白み始めていることが分かるようになってきます。

 それでも起床時間の7時までは、まだ大分時間があるでしょうね。

 私は体力を温存するためにも、何とか寝ようとがんばっていたのですが、時々浅く眠ることが出来ただけで、ほとんど熟睡したという状況を作り出すことが出来ないまま、時間だけが過ぎていきます。

 やがて地平線から朝日が顔を出し、冬の陽光が部屋の中に明るさを与えるようになってきました。

(もう、これ以上寝ることは出来ないな)

 諦めの気持ちになりながらも、以前友人から教えてもらった「寝付かれなくても、布団の中で目を閉じているだけで、体力は回復する」という言葉を思い出し、とにかく布団の中でジッとしていました。
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