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第3章
救世主
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思うに、この2人は私がノンキャリア組の警察官が、キャリア組から虐げられている現実を変えるために闘っている、その事実を知っていたのではないか。
だから左の警官はあんなに気さくだったのではないだろうか。
右の未成年は自分達の救世主だと分かっていたから、あんなに緊張しながら縄尻をシッカリと握りしめていたのではないか。
そう思うのは、私の思い上がりだったのかもしれないが。
そして救世主を乗せた護送車は、ゴルゴタの丘に到着した。
ただし私は、主イエス・キリストではない。
正義を全うする為ではなく、自らが早く自由を得たい為に権力に屈服した凡人以下の生身の生物に過ぎなかった。
だから左の警官はあんなに気さくだったのではないだろうか。
右の未成年は自分達の救世主だと分かっていたから、あんなに緊張しながら縄尻をシッカリと握りしめていたのではないか。
そう思うのは、私の思い上がりだったのかもしれないが。
そして救世主を乗せた護送車は、ゴルゴタの丘に到着した。
ただし私は、主イエス・キリストではない。
正義を全うする為ではなく、自らが早く自由を得たい為に権力に屈服した凡人以下の生身の生物に過ぎなかった。
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