実話/ソープにタダで通う裏技/男にモテるキャバクラ嬢の極意

第５章

留置部屋を出る

　しかし、そうは言うものの誰しも、自由を奪われた生活を送るのは苦痛である。

　そして警察官の動きから、本日、私が釈放されることを、この若者は感じ取っている様子だった。

　彼だって、本当は早く自由になりたいと思っている。

　そんな彼にとって今の私は疎ましい存在に違いない。


　私は、彼の心中を察して30分間という与えられた時間を満喫することなく、早めに自分だけ留置部屋に　帰ってきた。すなわち早めに彼の前から姿を消したのである。


　まもなく警察官がやって来て、私を検察庁に護送するから部屋から出るようにと促された。

　同部屋の2人に会釈をして、私は留置部屋を出る。

　手錠をして腰縄をかけられるのも、これが最後だ。