74 / 1,093
蘆根さんの過激な人生
しおりを挟む
「蘆根さんって、いつ寝てます?」
「えっ?ちゃんと寝てるぞ」
KCJの職員より働いている気がする。
「いや、それぐらいできないと、店なんて持てないでしょ」
「いやいやいやいや」
後輩は否定する。
「人間なんで、この時間休む、そして回復して目覚めるとか、ぴったりいかないですよ」
「そこはまあ、気を付けているから」
「いやいやいやいや、だめですよ、二人とも、先輩を鵜呑みにしたら!」
魔法のない世界に生きている魔法使い、それが蘆根の立ち一位置といえばいいのか。
「なんで休まないでそこまで仕事をこなせるのか?ええ、まあ、そういうの上手い人たちっていうのがいてな、俺は才能ない方」
「そんな告白されたら、ショック受ける人たちたくさんいると思いますが」
「そうか?でも、俺は身につかなかったんだよな、時間術とかそういう管理のスキル、本当ならばこれ、何十人か分の仕事を一気に処理するとかそういう」
「それは神童か何かですか」
「でもさ、確かにシステムで楽にはなったけもも、そういうのを求められる立ち位置ってあるじゃん?時間はどうしても足りなくなるから、早いうちにこういうのを身に付けておけって、まあ、実際はあんまり物になってないけどもね」
「いやいやいやいや」
これで物になってないとしたら、他はどうなんだっていう話だ。
「でもそれこそ、普通の仕事でいうなら、生産性をあげるとか、そういうやつだよ、俺はそれで腕を磨く時間とか確保した、いや、本当ならばもっとさ、やりたかったんだけどもね、これ以上となると…難しいかな」
「そういう欲を持つのは悪いことじゃねえよ」
「ありがとうございます、精進します」
(これが職人気質)
「職人の腕を身に付けるなら、やっぱり時間はいくらあっても足りないし、そうだな、大人になると学生時代の友達と気軽に会うとかもなくなるじゃないか、そういうのの代わりに修行で埋めているのかな」
「蘆根、お前さんは修行を始めるのは確かに遅かったからな」
「そうですね、ほとんど成人してから習いに行ったようなもんですからね、みなさんの話を聞く限りでは、やっぱりとんでもなく若いときから始めているから、それこそ覚えるのに体力が必要になるんだけども、そういう体力まではなかったから、さてどうしようかっていう話ですね」
「自分のやり方でやっても文句は言わないが、それで教えた方が納得するかっていうと、また別な話だからな」
「そうなんですよ、自己流でやる、それでもいいとは思ったんですけども、スゲー人たちがたくさんいて、あっ、これは俺は真面目にやらないといけないんだなと、態度から、姿勢からリスペクトをしなければならないっていうときに、自分を見つめ直すことから始めた」
簡単なやり方も確かにある、確かにあるのだが、そのやり方で習得した人たちはそのやり方で習得した人しか認めないところもある。
「それでどうしたんですか?」
「両方覚えたんだわ、それで解決」
「時間、通常よりかかりますよね」
「かかったな、そりゃあこれできねえと話にならないって思いながら、こりゃ絶対覚えられないわ、覚えるの無理じゃねえ?とか、いつもそんな目には合うな」
蘆根はそれで諦めるタイプではなかった。
「面白いなって」
「何がですか?」
「その道を歩んだ人が今は見かけないが、かつてはいた名残をちょっとづつ感じるんだよな、それが嬉しくなって追いかけるというか、サッサッと出来るタイプではない、そう見られるけどもさ、葛藤しないわけじゃない、挫折したことがないわけでもないんだがな」
「蘆根さんってモチベーションってなんなんですか?」
「モチベーション?そんなもん考えもしないな、ただあれだ、そんなことを考える余裕何てないというか、そこに力を入れるだけ無駄かな」
「傑さんじゃないけども、どうやったら出来るの?って聞かれて、こんな返事が来たら、迷いますね」
「迷うどころか、困りますからね、フィーリングで語るタイプよりも厄介ですよ、先輩ってこれでも教えるの上手いんで」
「うわ」
「なんでうわ!なんですか、さすがに傷つきますよ」
「蘆根さんって、教育者と逆に相性悪い気がしてきた」
「悪いと思いますよ、職人さん系じゃないと、ええっと教育の人たちは、可能性とかそういうのあんまり見ないでしょ?テストしてできないと出来ないっていうことで、出来るまでやらせないというか」
「あっ、もしかして、蘆根さんって出来るまでやっちゃうタイプ?」
「前に先輩のご学友の方がお客さんに来たときにいってましたから」
こいつ決めるとひたすらそれだから、大変だろ?
「僕も職人さん慣れはしてますけども、それ学生時代にやったら、先生大変だなとは何回か思いました」
「でもさ、お前は出来ないって言われたら腹立たない?」
「立ちますけども」
学校では点数が悪く、チャンスが与えられなかったために、
「学校じゃないところに問い合わせて、そっちで試験とか見学受けたりして、そこの人が逆に学校に電話を入れてくれて、その見学したところの係員さんとかが、君の学校どうなっているの?って言われたことはあったぞ」
「なんでそんな台詞が?」
「そん時俺はすぐに働けるぐらいになっちゃってたわけ、で、そこは各種学校用にに推薦とかそういう枠とかあったんだけども、俺が選ばれないで他の人間選ばれたんだけど、なんでどうなつまているの?って奴だな、まあ、そことは今も上手くやっているけども、ああ、そういえば、その時推薦とった奴って何しているのかな、話全然聞かないし、今度聞いてみるか」
残酷な結果が待ってそう。
「蘆根さんって、結構嵐とか呼んでるタイプなんですね」
「でも、俺は話とかは聞いてた方だぞ、それでやりたいことやれないって言われて、本当にダメかっていうことで直接聞いたらそうではない、じゃあ、ダメってどこの誰がいってたんだみたいな」
「そうですね、蘆根さんは過激だなと思う一方で、そこまでさせる周囲は何やってるんだって言いたくなる奴ですね」
「見込みある奴だけを育てるっていうところだったからな、でも選ばれなくてよかったと思うわ、前にも来たろ?俺の友達、あいつはどっちかっていうと、選ばれた方、今、仕事大変じゃないかな」
何かの選択肢があっても自分で選べることはそうなかった人生だと蘆根はいうのだが、今の人生は気に入っていた。
「えっ?ちゃんと寝てるぞ」
KCJの職員より働いている気がする。
「いや、それぐらいできないと、店なんて持てないでしょ」
「いやいやいやいや」
後輩は否定する。
「人間なんで、この時間休む、そして回復して目覚めるとか、ぴったりいかないですよ」
「そこはまあ、気を付けているから」
「いやいやいやいや、だめですよ、二人とも、先輩を鵜呑みにしたら!」
魔法のない世界に生きている魔法使い、それが蘆根の立ち一位置といえばいいのか。
「なんで休まないでそこまで仕事をこなせるのか?ええ、まあ、そういうの上手い人たちっていうのがいてな、俺は才能ない方」
「そんな告白されたら、ショック受ける人たちたくさんいると思いますが」
「そうか?でも、俺は身につかなかったんだよな、時間術とかそういう管理のスキル、本当ならばこれ、何十人か分の仕事を一気に処理するとかそういう」
「それは神童か何かですか」
「でもさ、確かにシステムで楽にはなったけもも、そういうのを求められる立ち位置ってあるじゃん?時間はどうしても足りなくなるから、早いうちにこういうのを身に付けておけって、まあ、実際はあんまり物になってないけどもね」
「いやいやいやいや」
これで物になってないとしたら、他はどうなんだっていう話だ。
「でもそれこそ、普通の仕事でいうなら、生産性をあげるとか、そういうやつだよ、俺はそれで腕を磨く時間とか確保した、いや、本当ならばもっとさ、やりたかったんだけどもね、これ以上となると…難しいかな」
「そういう欲を持つのは悪いことじゃねえよ」
「ありがとうございます、精進します」
(これが職人気質)
「職人の腕を身に付けるなら、やっぱり時間はいくらあっても足りないし、そうだな、大人になると学生時代の友達と気軽に会うとかもなくなるじゃないか、そういうのの代わりに修行で埋めているのかな」
「蘆根、お前さんは修行を始めるのは確かに遅かったからな」
「そうですね、ほとんど成人してから習いに行ったようなもんですからね、みなさんの話を聞く限りでは、やっぱりとんでもなく若いときから始めているから、それこそ覚えるのに体力が必要になるんだけども、そういう体力まではなかったから、さてどうしようかっていう話ですね」
「自分のやり方でやっても文句は言わないが、それで教えた方が納得するかっていうと、また別な話だからな」
「そうなんですよ、自己流でやる、それでもいいとは思ったんですけども、スゲー人たちがたくさんいて、あっ、これは俺は真面目にやらないといけないんだなと、態度から、姿勢からリスペクトをしなければならないっていうときに、自分を見つめ直すことから始めた」
簡単なやり方も確かにある、確かにあるのだが、そのやり方で習得した人たちはそのやり方で習得した人しか認めないところもある。
「それでどうしたんですか?」
「両方覚えたんだわ、それで解決」
「時間、通常よりかかりますよね」
「かかったな、そりゃあこれできねえと話にならないって思いながら、こりゃ絶対覚えられないわ、覚えるの無理じゃねえ?とか、いつもそんな目には合うな」
蘆根はそれで諦めるタイプではなかった。
「面白いなって」
「何がですか?」
「その道を歩んだ人が今は見かけないが、かつてはいた名残をちょっとづつ感じるんだよな、それが嬉しくなって追いかけるというか、サッサッと出来るタイプではない、そう見られるけどもさ、葛藤しないわけじゃない、挫折したことがないわけでもないんだがな」
「蘆根さんってモチベーションってなんなんですか?」
「モチベーション?そんなもん考えもしないな、ただあれだ、そんなことを考える余裕何てないというか、そこに力を入れるだけ無駄かな」
「傑さんじゃないけども、どうやったら出来るの?って聞かれて、こんな返事が来たら、迷いますね」
「迷うどころか、困りますからね、フィーリングで語るタイプよりも厄介ですよ、先輩ってこれでも教えるの上手いんで」
「うわ」
「なんでうわ!なんですか、さすがに傷つきますよ」
「蘆根さんって、教育者と逆に相性悪い気がしてきた」
「悪いと思いますよ、職人さん系じゃないと、ええっと教育の人たちは、可能性とかそういうのあんまり見ないでしょ?テストしてできないと出来ないっていうことで、出来るまでやらせないというか」
「あっ、もしかして、蘆根さんって出来るまでやっちゃうタイプ?」
「前に先輩のご学友の方がお客さんに来たときにいってましたから」
こいつ決めるとひたすらそれだから、大変だろ?
「僕も職人さん慣れはしてますけども、それ学生時代にやったら、先生大変だなとは何回か思いました」
「でもさ、お前は出来ないって言われたら腹立たない?」
「立ちますけども」
学校では点数が悪く、チャンスが与えられなかったために、
「学校じゃないところに問い合わせて、そっちで試験とか見学受けたりして、そこの人が逆に学校に電話を入れてくれて、その見学したところの係員さんとかが、君の学校どうなっているの?って言われたことはあったぞ」
「なんでそんな台詞が?」
「そん時俺はすぐに働けるぐらいになっちゃってたわけ、で、そこは各種学校用にに推薦とかそういう枠とかあったんだけども、俺が選ばれないで他の人間選ばれたんだけど、なんでどうなつまているの?って奴だな、まあ、そことは今も上手くやっているけども、ああ、そういえば、その時推薦とった奴って何しているのかな、話全然聞かないし、今度聞いてみるか」
残酷な結果が待ってそう。
「蘆根さんって、結構嵐とか呼んでるタイプなんですね」
「でも、俺は話とかは聞いてた方だぞ、それでやりたいことやれないって言われて、本当にダメかっていうことで直接聞いたらそうではない、じゃあ、ダメってどこの誰がいってたんだみたいな」
「そうですね、蘆根さんは過激だなと思う一方で、そこまでさせる周囲は何やってるんだって言いたくなる奴ですね」
「見込みある奴だけを育てるっていうところだったからな、でも選ばれなくてよかったと思うわ、前にも来たろ?俺の友達、あいつはどっちかっていうと、選ばれた方、今、仕事大変じゃないかな」
何かの選択肢があっても自分で選べることはそうなかった人生だと蘆根はいうのだが、今の人生は気に入っていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる