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友人に理解されない変人ですよ
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何をしているか?というと、お客さんへのコーディネート、そのために必要な物品を、予算考えながらあーでもない、こーでもないをしている。
まあ、傑のことなんだが。
(う~ん)
こういうことは、本来かなりの時間を割いているものなんだが、話にするとあまりおもしろくないので、そこは省略、テンポよくというやつであった。
「ほい、傑」
そういって蘆根は茶と、キッチンカーで販売されていたプリンを持ってきた。
「ありがとうございます」
「で、今は何に迷ってるの?」
「まあ、いつものことなんですけどもね、予算内で手にはいるものがかなり来ちゃって、全部は買えないから、どういう順番で買っていくかというやつですね」
浜薔薇では男性客が熱烈なので、男性もの中心に手にいれているのだが。
「しかし、このワンピースは可愛いなとも思って」
カタログを見せる。
「これ、高いやつだろ?」
「だから迷うんですよ、こういうのを安く上手くやるっていうのは、大事なのは回転率、在庫がすぐに無くなるか、そのぐらいがちょうどいいし、女性ものは難しいんですよ、好みがあるから」
「つまり色気が出たってことか」
「そうですね、この辺はどうしてもね」
「女性のお客さんで、まるまるお任せっていうのはそうないからな」
「ないですね」
ここら辺も浜薔薇繁盛の仕組みなのだが、全く髪もファッションも気にしないお客さんほど浜薔薇にはまる。
「女性とか、オシャレを常に気を配っている人は、これはいいけども、こっちはいまいちとかいれてきますから、たぶんですけども、そういうお客さんが過半数しめていたら、このコーディネートは上手くいってないでしょうね」
「俺なんかも傑に任せているところはあるけどもさ」
プライベート方面の服では一番のユーザーは蘆根、仕事方面ならカイムであろう。
「先輩も気にしませんからね」
「普通にシャツと、ジーパンと、まあ、さすがに店だとこれじゃダメだからってことで」
襟つきのものとか綺麗目なもので揃えている。
これがもうプライベートになると、雑だ。
熱を奪われて動けなくなったケットシーが、これはいかんと蘆根の元にかけよると、蘆根は腹巻きをしていたので、その腹巻の上でごろん。
「腹巻からはみ出ないようにしているんだもんな」
まるでベルトみたいである。
「先輩は体型とかもきっちりキープしているんですから、サイズにも困らないのに!」
そう服にはサイズがある、蘆根は細身のLサイズが綺麗に決まる体型なのに、お土産でもらった「だし醤油」と書かれたシャツを来てくるようなタイプである。
「でもイツモいるとな、ファッションにこだわるって感じでも」
「いつもはケットシーなんで、そういうのできるって確認とってますから」
ネコは仕事の邪魔をするが、ケットシーはしないなど、このあいつにはあいつの時間が大切なんで、また後でなとか言う感じで、距離感を大事にしてくれると言う。
「僕は自転車のおかげで太りませんけどもね」
本当、このお仕事だと見た目が結構重要になるんですよ。
「話は戻すが、そんなに気になるなら、ある程度の額、といってもお前のことだから、少額にするとは思うが、ここは損してもいい枠つくったらどうだ、チャレンジ枠みたいな」
「いいんですか?」
「十分利益は出ているし、お客さんもついているから、そういうにでもいいんじゃないかな」
「そういうのでいいのか」
というわけで傑がこれはかなり良いものというものをコーディネートのアイテムとして、登場することになったのだが…
「さすがにこれは宣伝しないと出ないと思うので、ホームページに載せたりしますよ」
と準備をしていて、数日もしないうちに。
「あの、コーディネートのアイテムを」
男性がやってきた。
「ええっとですね、私が着るのではなくて、なんていえばいいんでしょうか、あっ、これを見せればいいですね」
その男性は衣服のコレクターであった、それは老若男女、古今問わずにいいと思ったものをトルソーで飾って楽しんでいるという趣味であって。
「それを目の前にして、酒を飲むと最高というか、酒を飲みたくなるようなものを集めているんです」
「はぁ」
さすがにはぁとしかいいようがなかった。
「それでたまたま地域のお知らせ見ていたら、こちらにあるワンピースがすばらしくて、あれって…」
ちゃんとデザイナーの名前を知っていた。
「そうです、そうです、僕はあのコレクションが好きで、これはコラボのもので、だから手に入ったんです、いや~この名前とか知ってる人がいてくださるとは」
「コラボじゃないと、ゼロ二つ違いますからね」
「そうなんですよ、そしてあれは普段着には無理です」
「そうそう、私がそういうコレクションに選ぶ基準は、トルソーに着せたときに栄えるかもありすね、すいません、このようなマニアックな話をしてしまい、あのワンピースは実際に着てくれるお嬢さんにコーディネートしてあげてください」
「お待ちください!」
「はい?」
「あれは全部で三着そのうち一着がうちにあります、まだ二着は売れておりません、もしも問い合わせが来た場合、そちらをお客様にすすめますから、よろしければこちらを、是非コレクションにくわえていただきたい」
「よろしいのですか?」
「はい、自分の目を認められたという、その嬉しさで僕はいっぱいなので、むしろ奢らせてください」
「友人にも理解されない変人ですよ、私は」
「かまいませんとも!」
傑は後日、このお客さんの自宅に招かれた。
何十年か後に、美術館に所蔵されてもおかしくない素晴らしいものが飾られていたという。
まあ、傑のことなんだが。
(う~ん)
こういうことは、本来かなりの時間を割いているものなんだが、話にするとあまりおもしろくないので、そこは省略、テンポよくというやつであった。
「ほい、傑」
そういって蘆根は茶と、キッチンカーで販売されていたプリンを持ってきた。
「ありがとうございます」
「で、今は何に迷ってるの?」
「まあ、いつものことなんですけどもね、予算内で手にはいるものがかなり来ちゃって、全部は買えないから、どういう順番で買っていくかというやつですね」
浜薔薇では男性客が熱烈なので、男性もの中心に手にいれているのだが。
「しかし、このワンピースは可愛いなとも思って」
カタログを見せる。
「これ、高いやつだろ?」
「だから迷うんですよ、こういうのを安く上手くやるっていうのは、大事なのは回転率、在庫がすぐに無くなるか、そのぐらいがちょうどいいし、女性ものは難しいんですよ、好みがあるから」
「つまり色気が出たってことか」
「そうですね、この辺はどうしてもね」
「女性のお客さんで、まるまるお任せっていうのはそうないからな」
「ないですね」
ここら辺も浜薔薇繁盛の仕組みなのだが、全く髪もファッションも気にしないお客さんほど浜薔薇にはまる。
「女性とか、オシャレを常に気を配っている人は、これはいいけども、こっちはいまいちとかいれてきますから、たぶんですけども、そういうお客さんが過半数しめていたら、このコーディネートは上手くいってないでしょうね」
「俺なんかも傑に任せているところはあるけどもさ」
プライベート方面の服では一番のユーザーは蘆根、仕事方面ならカイムであろう。
「先輩も気にしませんからね」
「普通にシャツと、ジーパンと、まあ、さすがに店だとこれじゃダメだからってことで」
襟つきのものとか綺麗目なもので揃えている。
これがもうプライベートになると、雑だ。
熱を奪われて動けなくなったケットシーが、これはいかんと蘆根の元にかけよると、蘆根は腹巻きをしていたので、その腹巻の上でごろん。
「腹巻からはみ出ないようにしているんだもんな」
まるでベルトみたいである。
「先輩は体型とかもきっちりキープしているんですから、サイズにも困らないのに!」
そう服にはサイズがある、蘆根は細身のLサイズが綺麗に決まる体型なのに、お土産でもらった「だし醤油」と書かれたシャツを来てくるようなタイプである。
「でもイツモいるとな、ファッションにこだわるって感じでも」
「いつもはケットシーなんで、そういうのできるって確認とってますから」
ネコは仕事の邪魔をするが、ケットシーはしないなど、このあいつにはあいつの時間が大切なんで、また後でなとか言う感じで、距離感を大事にしてくれると言う。
「僕は自転車のおかげで太りませんけどもね」
本当、このお仕事だと見た目が結構重要になるんですよ。
「話は戻すが、そんなに気になるなら、ある程度の額、といってもお前のことだから、少額にするとは思うが、ここは損してもいい枠つくったらどうだ、チャレンジ枠みたいな」
「いいんですか?」
「十分利益は出ているし、お客さんもついているから、そういうにでもいいんじゃないかな」
「そういうのでいいのか」
というわけで傑がこれはかなり良いものというものをコーディネートのアイテムとして、登場することになったのだが…
「さすがにこれは宣伝しないと出ないと思うので、ホームページに載せたりしますよ」
と準備をしていて、数日もしないうちに。
「あの、コーディネートのアイテムを」
男性がやってきた。
「ええっとですね、私が着るのではなくて、なんていえばいいんでしょうか、あっ、これを見せればいいですね」
その男性は衣服のコレクターであった、それは老若男女、古今問わずにいいと思ったものをトルソーで飾って楽しんでいるという趣味であって。
「それを目の前にして、酒を飲むと最高というか、酒を飲みたくなるようなものを集めているんです」
「はぁ」
さすがにはぁとしかいいようがなかった。
「それでたまたま地域のお知らせ見ていたら、こちらにあるワンピースがすばらしくて、あれって…」
ちゃんとデザイナーの名前を知っていた。
「そうです、そうです、僕はあのコレクションが好きで、これはコラボのもので、だから手に入ったんです、いや~この名前とか知ってる人がいてくださるとは」
「コラボじゃないと、ゼロ二つ違いますからね」
「そうなんですよ、そしてあれは普段着には無理です」
「そうそう、私がそういうコレクションに選ぶ基準は、トルソーに着せたときに栄えるかもありすね、すいません、このようなマニアックな話をしてしまい、あのワンピースは実際に着てくれるお嬢さんにコーディネートしてあげてください」
「お待ちください!」
「はい?」
「あれは全部で三着そのうち一着がうちにあります、まだ二着は売れておりません、もしも問い合わせが来た場合、そちらをお客様にすすめますから、よろしければこちらを、是非コレクションにくわえていただきたい」
「よろしいのですか?」
「はい、自分の目を認められたという、その嬉しさで僕はいっぱいなので、むしろ奢らせてください」
「友人にも理解されない変人ですよ、私は」
「かまいませんとも!」
傑は後日、このお客さんの自宅に招かれた。
何十年か後に、美術館に所蔵されてもおかしくない素晴らしいものが飾られていたという。
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