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お返しプラン
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「あっ、そろそろ無いな」
ケットシーのイツモにフードや砂などを献上するとお返しをもらえる。
今まではイツモの姿絵(種類色々)だったのだが。
「さて、どうしたものか」
そして出張所に話をしようとしたとき、ちょうどニュースで。
「何日か分の食料、保存食を準備しておくといいと」
それを見たときにこれだ!と思った。
「保存食ですか…」
「前に山宮さんが缶詰を作っていたじゃないですか、あれなら」
KCJには缶詰を製造する設備がある。
「自動じゃないですけどもね」
加熱して、締めてという伝統的な行程で作っていく必要があった。
「山宮さん次第になりますね」
「任せろ」
問い合わせしたら、すぐに返事が来た。
「そうですね…炭水化物もたんぱく質もきちんと取れるものがいいでしょうね、ジャーマンポテトなんていかがですか?」
「ああそれならツマミにも良さそうだ」
お礼なので、イツモの顔写真が入ることになった。
「イツモ!」
蘆根が呼ぶと、キッ!と鋭い顔して近づいてきた。
「おおっと、さっきまで害鳥駆除していたから、ちょっと待っててください、はい、イツモ、こっちに来て」
もふもふもふもふもふもふもふも…
「はい、いいですよ」
「すごい目が真ん丸に」
「むしろトローンとしている」
普段はボスでもあるので、こういう飼い猫的な顔は蘆根やタモツの前でしかしないのだが。
「お仕事なので」
同意の上です。
「でも蘆根さんがいるときの、イツモ様は可愛らしいというか」
「子猫だな」
ケットシーは夏も冬も元気です、むしろ元気じゃないときって何時なのか?わからないぐらい元気です。
「ん?何々、その夏の強さを活かして、害鳥をさっき駆除してきた、嘴をあけている日影にいるやつは暑くて注意力が減っているので、とるのは楽チン、でもあんまり無理はするな」
そのままイツモの口や耳を覗いてみている。
「健康、健康、カメラはokですか?」
「あっ、はい、今、撮影します」
抱っこされて甘えているイツモの表情を何枚か撮影した。
「これが返礼のジャーマンポテトかね」
「はい、じゃがいもの食感と、プリっとした肉の旨味を味わっていただければと」
管理部門にも試食してもらい中身も決まった。
「しかし」
「どうした?傑」
「パッケージがキャットフードみたいですね」
イツモの顔写真がついて。
『美味しいジャーマンポテト』
キャットフードの棚に紛れていたら間違われそうである。
「確かに」
「作る前に誰か気づかなかったんですか」
「全然、そんな話が一回も出なかった」
「それに先輩が利用する出張マッサージの車についてもですよ」
「えっ?あれがなんかあるの?」
「車体イエローですよね」
そうなのである。
あの緊急時には救急車、ドクターカーにも利用するというあれ、目立つようにKCJは車体をイエローにした。
「黄色の救急車…」
都市伝説、狂気にとらわれた人を病院につれていく救急車はイエローとされている。
「熱狂している人も含まれるんだろ?じゃあ、浜薔薇のお客さんたちにぴったりだ」
そういう問題じゃないと思ったが、カラーリングを変更するための費用で、傑は折れたのである。
つまり。
「あ~疲れたな」
なんて言いながら、夜道を歩いている浜薔薇のファンがいたとしよう。
その黄色の車は、見つけたら走りだし、横付けに止まり、ガラリとスライドドアが音をたてる。
す~
車内から手が伸びて。
「えっ?」
引き込まれてしまうのである。
「うわぁ」
驚いて声が大きくなったとしても。
「あっ」
特製のリラックスアロマを含んだハンカチをまず嗅がされてしまう。これは最近調合したもので、疲れていれば疲れているほど強制的に、リラックスされるし、またその状態を幸せに感じる。
クンクン
乳香とグレープフルーツは強いが、それだけではないようだ。
ふらふら…
あまりにも疲れがたまっていたのだろう、そうでなければこの香りでここまではならない。
「早くしてください、人がきます」
運転席からの声で、ターゲットを車内に引き込み。
バタン
ドアが閉まると、角から犬の散歩をしている歩行者が現れ、車を通りすぎて、そのまま不審にも思わず横断歩道を渡っていった。
すると静かに車は走り出す。
一体中では何が行われているのだろうか…
数時間後。
バタン
車の扉が開いて、男がおりてきた。
きっちりととめていたボタンは上二つはずされ、確かに今晩は暑いのだが、それにしては汗ばんでいるようだし、それに視点もおかしい。
ふらっ
そして足取りも千鳥足とは言わないが、ふらついている。
「いや、これはただのマッサージだな」
勘違いされてしまうかもしれないけども、ただのマッサージです。
その証拠に見てください、次の日、あれほど辛かった肩の重さや、背筋のだるさがまるでありませんよ。
「つまりこれで浜薔薇っ子も対応できるってことだ」
先日のコンテストで毎日票を入れてくれたそこのあなた!
KCJの送迎付き、事前にアンケートに記載していただいた好物を山宮さんに三食つけて、蘆根さんのマッサージ、傑のスタイルカット、レジェンドタモツの耳掃除に、王子を抱っこしまくれるというお返しプランでいかがでしょうか?
あっ、よろしければお土産にジャーマンポテトの缶詰もつけましょう、今後とも浜薔薇の耳掃除をよろしくお願いいたします!
ケットシーのイツモにフードや砂などを献上するとお返しをもらえる。
今まではイツモの姿絵(種類色々)だったのだが。
「さて、どうしたものか」
そして出張所に話をしようとしたとき、ちょうどニュースで。
「何日か分の食料、保存食を準備しておくといいと」
それを見たときにこれだ!と思った。
「保存食ですか…」
「前に山宮さんが缶詰を作っていたじゃないですか、あれなら」
KCJには缶詰を製造する設備がある。
「自動じゃないですけどもね」
加熱して、締めてという伝統的な行程で作っていく必要があった。
「山宮さん次第になりますね」
「任せろ」
問い合わせしたら、すぐに返事が来た。
「そうですね…炭水化物もたんぱく質もきちんと取れるものがいいでしょうね、ジャーマンポテトなんていかがですか?」
「ああそれならツマミにも良さそうだ」
お礼なので、イツモの顔写真が入ることになった。
「イツモ!」
蘆根が呼ぶと、キッ!と鋭い顔して近づいてきた。
「おおっと、さっきまで害鳥駆除していたから、ちょっと待っててください、はい、イツモ、こっちに来て」
もふもふもふもふもふもふもふも…
「はい、いいですよ」
「すごい目が真ん丸に」
「むしろトローンとしている」
普段はボスでもあるので、こういう飼い猫的な顔は蘆根やタモツの前でしかしないのだが。
「お仕事なので」
同意の上です。
「でも蘆根さんがいるときの、イツモ様は可愛らしいというか」
「子猫だな」
ケットシーは夏も冬も元気です、むしろ元気じゃないときって何時なのか?わからないぐらい元気です。
「ん?何々、その夏の強さを活かして、害鳥をさっき駆除してきた、嘴をあけている日影にいるやつは暑くて注意力が減っているので、とるのは楽チン、でもあんまり無理はするな」
そのままイツモの口や耳を覗いてみている。
「健康、健康、カメラはokですか?」
「あっ、はい、今、撮影します」
抱っこされて甘えているイツモの表情を何枚か撮影した。
「これが返礼のジャーマンポテトかね」
「はい、じゃがいもの食感と、プリっとした肉の旨味を味わっていただければと」
管理部門にも試食してもらい中身も決まった。
「しかし」
「どうした?傑」
「パッケージがキャットフードみたいですね」
イツモの顔写真がついて。
『美味しいジャーマンポテト』
キャットフードの棚に紛れていたら間違われそうである。
「確かに」
「作る前に誰か気づかなかったんですか」
「全然、そんな話が一回も出なかった」
「それに先輩が利用する出張マッサージの車についてもですよ」
「えっ?あれがなんかあるの?」
「車体イエローですよね」
そうなのである。
あの緊急時には救急車、ドクターカーにも利用するというあれ、目立つようにKCJは車体をイエローにした。
「黄色の救急車…」
都市伝説、狂気にとらわれた人を病院につれていく救急車はイエローとされている。
「熱狂している人も含まれるんだろ?じゃあ、浜薔薇のお客さんたちにぴったりだ」
そういう問題じゃないと思ったが、カラーリングを変更するための費用で、傑は折れたのである。
つまり。
「あ~疲れたな」
なんて言いながら、夜道を歩いている浜薔薇のファンがいたとしよう。
その黄色の車は、見つけたら走りだし、横付けに止まり、ガラリとスライドドアが音をたてる。
す~
車内から手が伸びて。
「えっ?」
引き込まれてしまうのである。
「うわぁ」
驚いて声が大きくなったとしても。
「あっ」
特製のリラックスアロマを含んだハンカチをまず嗅がされてしまう。これは最近調合したもので、疲れていれば疲れているほど強制的に、リラックスされるし、またその状態を幸せに感じる。
クンクン
乳香とグレープフルーツは強いが、それだけではないようだ。
ふらふら…
あまりにも疲れがたまっていたのだろう、そうでなければこの香りでここまではならない。
「早くしてください、人がきます」
運転席からの声で、ターゲットを車内に引き込み。
バタン
ドアが閉まると、角から犬の散歩をしている歩行者が現れ、車を通りすぎて、そのまま不審にも思わず横断歩道を渡っていった。
すると静かに車は走り出す。
一体中では何が行われているのだろうか…
数時間後。
バタン
車の扉が開いて、男がおりてきた。
きっちりととめていたボタンは上二つはずされ、確かに今晩は暑いのだが、それにしては汗ばんでいるようだし、それに視点もおかしい。
ふらっ
そして足取りも千鳥足とは言わないが、ふらついている。
「いや、これはただのマッサージだな」
勘違いされてしまうかもしれないけども、ただのマッサージです。
その証拠に見てください、次の日、あれほど辛かった肩の重さや、背筋のだるさがまるでありませんよ。
「つまりこれで浜薔薇っ子も対応できるってことだ」
先日のコンテストで毎日票を入れてくれたそこのあなた!
KCJの送迎付き、事前にアンケートに記載していただいた好物を山宮さんに三食つけて、蘆根さんのマッサージ、傑のスタイルカット、レジェンドタモツの耳掃除に、王子を抱っこしまくれるというお返しプランでいかがでしょうか?
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