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乙女の真心守ります
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(えっ?)
炊き出しの列、波里の目に輪が見えた。
頭上にかがやく輪が見えたから。
(きっと炊き出しの付き添いかな)
と思ったら。
「こんにちは!」
挨拶にこられた。
「どちら様ですか」
東司には輪が見えないようだった。
「はい、私はこのようなものです」
名刺をくれました。
「乙女の真心守ります、元天使のエクセルサでございます、始めてましてKCJのみなさん」
「元天使さん?」
「自称じゃないですよ、東司、私の目には輪があるのは見えますから、先ほど炊き出しの列に並んでしましたし、元天使ではあるものの天使としての活動をしているタイプじゃないですか?」
「給料日前なので炊き出しの列に並んでました」
「あっ、もう地上は長いほうなんですか」
「もっというと、エクセルサさんは近所、イツモさまの縄張りに住んでいるかただろう、例え天使でも、外から天使が来たら、警戒はするだろうし」
「おっさんに恋して、台風の日に会いに行ったら、上にカンカンに叱られて、羽根をむしられて以来こっちで暮らしています」
二人の目が無になった。
「あれ?もしかして炊き出しは食べてはいけないのですか?」
「いえ、食べていただいても構いませんよ、よろしければ給料日前以外でもお越しください」
「ヒャッホー!これで飯代が浮くぜ」
そういって出張所から去っていったが。
「あの方、結構すごい天使なじゃないですかね、恋して、羽奪われても、神性がそこまで落ちているわけでもありませんし、やろうとすれば戻れるんじゃないでしょうか」
「しかし、ここら辺は懐深いというか」
「お寺のお祭りがあるってことで、笛の練習始まると、あちこちから来ますもんね」
今年は誰が優勝すると思う。
そりゃあやっぱりあいつだろう。
「賭けも行われているようですし」
「あれぐらいならば、問題ないだろうとは思うが」
酒場で、一杯おごるぐらいなのだが。
「ただ館長がいってましたね」
何人か上手く勝って、色んなものを手に入れて人生が変わったり。
「それ目当てのギャンブラーが来ると」
「命を駒にするもんじゃないんだがな」
「それこそ今はそこまでではないけども、昔は向こう側から色んなものを手に入れるために、借金の帳消しにするから挑んでこいっていう話もあったとかで」
「それは規制されるから」
「ですよね」
「人もそうだが、そうじゃないものも色んなところから集まるとトラブルというのは多いものなんだがな」
「ラーメンの出前に行ったら、この人影がないとか、なんか生えているとかの怪談とかありましたけども、それでしょ」
「そういえば最近その手は聞かないな、やっぱりアカウント持ってなくて、アプリをダウンロードして登録ができないからか?」
「それが原因なら、逆にそういうお客さん対象のお店、大繁盛じゃないですか」
『ここは浜薔薇の耳掃除です』
エクセルサはこんにちは!ととある屋敷を訪問した。
「来るなら連絡すればいいのに」
「今度からするね」
そういうやり取りをもう何百回はしているような気がする。
「羽根、もらいに来た」
「あっ、はいはい」
廊下の花瓶に飾られているのが天使の羽だとは思うまい。
「今の時期だと、ススキの方が綺麗ねなんて言わせない」
「誰に言ってるのよ」
「羽根、減ってるかと思ったら、増えてる、全部使っちゃってもいいのにって」
「あなたはそうはいうけどもね」
この二人の出会いは、嵐、台風の夜だ。
コースははずれているからこれ以上冷たい雨と風は強くはならないだろう。
そんな夜。
窓を二回叩いた。
コンコン
まさか窓が割れそうなのかと彼女はカーテンをあけると。
そこには天使である。
「一階でノックしても、この雨じゃ、風じゃ気づかないものね、だから二階で二回もノックしたわ」
受け答えもなく一方的に天使は喋り続け。
「私は天使じゃなくなるから、それなら最後にってことで…祈れば救われると、先生から教えられたのだろうけども、あれは嘘だから、私はあの時から悩んでしまった、そうじゃねーだろうって、だから残りの羽根はあなたにあげるわ」
羽根をもらってからどういうことかわかった。
この人は彼女のカウンセラーの守護天使…
(いや、教義が違うから守護天使でもないのか)
とりあえずそっち方面の天使のようで。
(うわ、あのカウンセラー、霊感商法だったのか)
そのために天使が離れました。
そこで羽根の力を使うかと思いきや。
「自力で解決するわ、ついでに魔法使いになるわ、ビックリしたんですけども」
「そっちこそ、詐欺被害対応のお仕事するとは思ってはないわよ」
「お金もない人が助けてくださいっていうところだからね、寝る暇ないぐらい忙しいよ」
「何枚かもらっていくね」
「全部持っていってもいいのに」
「いいよ、いいよ、これはあなたにあげたものだし、まさか増やせる人だとは思わなかった、私よりきっと天使に向いてるよ」
「今度は連絡しなさいね」
「彼氏がいるときには来ないわよ」
そういってエクセルサは帰っていった。
後日
「どうした波里、変な顔していて」
「いや、天使活動がどういうことかわかったので」
変な顔してしまいました。
エクセルサが、この子は危ないような気がすると、手裏剣のように羽根を投げているのをみたのだが。
頭に刺さっていたり、お尻に刺さっている人たちがぞろぞろ歩いてて、それを見てエクセルサがやりきったぜな顔をしているのを見たら。
変な顔をしてしまいました。
(もう少し、なんとかならないんですかね、あれ)
波里の目にだけ見えるので、人には相談しにくい悩みというやつであった。
炊き出しの列、波里の目に輪が見えた。
頭上にかがやく輪が見えたから。
(きっと炊き出しの付き添いかな)
と思ったら。
「こんにちは!」
挨拶にこられた。
「どちら様ですか」
東司には輪が見えないようだった。
「はい、私はこのようなものです」
名刺をくれました。
「乙女の真心守ります、元天使のエクセルサでございます、始めてましてKCJのみなさん」
「元天使さん?」
「自称じゃないですよ、東司、私の目には輪があるのは見えますから、先ほど炊き出しの列に並んでしましたし、元天使ではあるものの天使としての活動をしているタイプじゃないですか?」
「給料日前なので炊き出しの列に並んでました」
「あっ、もう地上は長いほうなんですか」
「もっというと、エクセルサさんは近所、イツモさまの縄張りに住んでいるかただろう、例え天使でも、外から天使が来たら、警戒はするだろうし」
「おっさんに恋して、台風の日に会いに行ったら、上にカンカンに叱られて、羽根をむしられて以来こっちで暮らしています」
二人の目が無になった。
「あれ?もしかして炊き出しは食べてはいけないのですか?」
「いえ、食べていただいても構いませんよ、よろしければ給料日前以外でもお越しください」
「ヒャッホー!これで飯代が浮くぜ」
そういって出張所から去っていったが。
「あの方、結構すごい天使なじゃないですかね、恋して、羽奪われても、神性がそこまで落ちているわけでもありませんし、やろうとすれば戻れるんじゃないでしょうか」
「しかし、ここら辺は懐深いというか」
「お寺のお祭りがあるってことで、笛の練習始まると、あちこちから来ますもんね」
今年は誰が優勝すると思う。
そりゃあやっぱりあいつだろう。
「賭けも行われているようですし」
「あれぐらいならば、問題ないだろうとは思うが」
酒場で、一杯おごるぐらいなのだが。
「ただ館長がいってましたね」
何人か上手く勝って、色んなものを手に入れて人生が変わったり。
「それ目当てのギャンブラーが来ると」
「命を駒にするもんじゃないんだがな」
「それこそ今はそこまでではないけども、昔は向こう側から色んなものを手に入れるために、借金の帳消しにするから挑んでこいっていう話もあったとかで」
「それは規制されるから」
「ですよね」
「人もそうだが、そうじゃないものも色んなところから集まるとトラブルというのは多いものなんだがな」
「ラーメンの出前に行ったら、この人影がないとか、なんか生えているとかの怪談とかありましたけども、それでしょ」
「そういえば最近その手は聞かないな、やっぱりアカウント持ってなくて、アプリをダウンロードして登録ができないからか?」
「それが原因なら、逆にそういうお客さん対象のお店、大繁盛じゃないですか」
『ここは浜薔薇の耳掃除です』
エクセルサはこんにちは!ととある屋敷を訪問した。
「来るなら連絡すればいいのに」
「今度からするね」
そういうやり取りをもう何百回はしているような気がする。
「羽根、もらいに来た」
「あっ、はいはい」
廊下の花瓶に飾られているのが天使の羽だとは思うまい。
「今の時期だと、ススキの方が綺麗ねなんて言わせない」
「誰に言ってるのよ」
「羽根、減ってるかと思ったら、増えてる、全部使っちゃってもいいのにって」
「あなたはそうはいうけどもね」
この二人の出会いは、嵐、台風の夜だ。
コースははずれているからこれ以上冷たい雨と風は強くはならないだろう。
そんな夜。
窓を二回叩いた。
コンコン
まさか窓が割れそうなのかと彼女はカーテンをあけると。
そこには天使である。
「一階でノックしても、この雨じゃ、風じゃ気づかないものね、だから二階で二回もノックしたわ」
受け答えもなく一方的に天使は喋り続け。
「私は天使じゃなくなるから、それなら最後にってことで…祈れば救われると、先生から教えられたのだろうけども、あれは嘘だから、私はあの時から悩んでしまった、そうじゃねーだろうって、だから残りの羽根はあなたにあげるわ」
羽根をもらってからどういうことかわかった。
この人は彼女のカウンセラーの守護天使…
(いや、教義が違うから守護天使でもないのか)
とりあえずそっち方面の天使のようで。
(うわ、あのカウンセラー、霊感商法だったのか)
そのために天使が離れました。
そこで羽根の力を使うかと思いきや。
「自力で解決するわ、ついでに魔法使いになるわ、ビックリしたんですけども」
「そっちこそ、詐欺被害対応のお仕事するとは思ってはないわよ」
「お金もない人が助けてくださいっていうところだからね、寝る暇ないぐらい忙しいよ」
「何枚かもらっていくね」
「全部持っていってもいいのに」
「いいよ、いいよ、これはあなたにあげたものだし、まさか増やせる人だとは思わなかった、私よりきっと天使に向いてるよ」
「今度は連絡しなさいね」
「彼氏がいるときには来ないわよ」
そういってエクセルサは帰っていった。
後日
「どうした波里、変な顔していて」
「いや、天使活動がどういうことかわかったので」
変な顔してしまいました。
エクセルサが、この子は危ないような気がすると、手裏剣のように羽根を投げているのをみたのだが。
頭に刺さっていたり、お尻に刺さっている人たちがぞろぞろ歩いてて、それを見てエクセルサがやりきったぜな顔をしているのを見たら。
変な顔をしてしまいました。
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