浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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複雑だね!

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サンタは夢と希望を背負う。
元々はKC所属の職員が、クリスマスのボランティアとして慰問中に、病院で事件を起こそうとした馬鹿がいて、馬鹿はサンタに殴られた。
「確保、確保だ!」
いきなりの不審者に対応できるものなどそうはなく、それが馬鹿を増長させた、故にサンタもそうであろうと思ったところを殴られたのである。
「もしも、次にこんなのが来たら、頭から水を被せたらいい」
人は目に何かが入ると大変弱いし、水ならば拭き取れば後は無害である。
この病院はそんなサンタのアドバイスから防火と防犯のスプリンクラーを備えた。
これは後にもう一つサンタに利点を与える。
そう、レッドノーズの存在。
彼らは防犯スプリンクラーが起動している最中も、サッサッと動ける、さすがはサメ、人間では視界を奪われる水のシャワーの中でも、獲物を狙うかのように位置を取り、ガシッと解決である。
この防犯のスプリンクラーというのは、このようなメリットはあるにしろ、一般施設には使いにくいので導入はあまり進んではいないが。
「商品などが水で損傷しても保険はおります」
地道にメーカーさんは営業をしていた。
KCJに結構長くいるサメはメズルなのだが、防犯のためのスプリンクラーはメズルのいる支部では一部の建物だけ、むしろ導入されているのはサンタ関係の施設である。
それこそ、浜薔薇のある地域、あの地域の中心施設である二手寺(ふたでてら)や神社などは、何かあった場合サンタが動くということで、改修の際は防犯スプリンクラーを導入していた。
「サッ」
「疑問に思いますよね、水の魔法があるんだから、それを使えばいいんじゃないかって」
マッチャーと明神である。
「水の魔法って人にもよるんですが、真水ではない場合がありますから」
「サッ」
海水か何か?
「海水の人もいますね」
アクアドロップは真水
スターカバーは海水
「基本は」
「サッ」
基本は? 
「魔法って安定させるのが難しいんですよ、水道みたいにいつでも美味しいお水が飲めますとは程遠いんですね」
なので割りきってしまうといい。
「浄化装置は別にするってやつですね、それならばたぶんこういう種類の水が繰り出されるからって、絞れるんで」
同じように見えて魔法の中身が違うのは、それこそ出身がどこかにもよるそうだ。
有為(うい)アクアドロップは、蘆根の同級生だが、出身は彼の地元ではなく、山を1つ越えた平野部の街であった。
「そこはね、悪くはないが、水がね、美味しくないんだ」
電車通学が始まると、帰りに駅でカフェで一杯など優雅と思われるが。
「お茶やコーヒーの味がダメになるほど水が悪いんで、逆に家に帰ったら全く飲まないし、あの辺りで飲むとしたら水を持ってこないとダメなんだ」
そのぐらい悪い。
もちろん料理の味にも影響する。
渇きを潤す水がアクアドロップの本質である。
そして一方スターカバーはというと。
「それこそ、聖書からですね」
幼い頃から日曜日はその時間だったそうだ。
「今はそうじゃないですよ、それこそそういうところにいたので」
海が近い街の生まれ、そのために教会などもたくさん並んでいる。
そんなスターカバーの魔法は、泳ぐことができないとされていた。
「人もですが、サメもダメでしたから」
サメいわくなんか、この水、洗濯物は綺麗になるけども、泳ぐのは難しいそうだ。
「その後、まさか本当に洗濯物も洗うことになるとは思わなかったんですけどもね」
綺麗になりました。
「洗剤いらずじゃんって誉められたんですが」
複雑だね!
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