浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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鶴には生まれてきたが、鶴には向いてないと誰もが認められるだけはある。

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「サッ」
ヨワッ!
河川ザメからそういわれるほど、返し鶴(かえしづる)の『るこ』ちゃんは弱かったりします。
「メッ」
そのまま後ろにいて、危ないから。

そんなことがあってから帰宅すると、るこちゃんが落ち込んでいるので。
「どうしたの?」
「旦那さん、私って本当に弱いんだなって」
人間よりは強いとは思うが、返し鶴という種族から考えると、弱といえる。
(あ~困ったな、どうやったら元気になってくれるか)
「るこちゃん、もしも俺がそんな感じで落ち込んでいたらどうする?」
「旦那さんがですか…、旦那さんは今やれること一生懸命やっていると思いますよ。だからそんなに焦らないでください、出来ないことがやれる日が、毎日頑張っていればできる日が来ると思いますし、私はその日を待ってますよ」
それを笑顔で言うので。
「…」
「あれ?旦那さんどうしました?」
「いや、うん…」
「どうしたんですか、旦那さん?」
ここで気になって、るこちゃんは近づいてくる。
(俺の方が癒えてどうするんだよ)
「もしもし、旦那さん、疲れているんですか?疲れているなら、美味しいもの食べますか?それともゆっくりお風呂に浸かりますかね?こういうときは楽しい時間を過ごすのが一番じゃないでしょうか」
キラキラしているのがとても眩しく。
「るこちゃんってスゴいね」
「?何がです?」
鶴に生まれてきたが、鶴には向いてないと誰もに認められるだけはある。

オマケ
「もし、あのまま探さなかったらどうなってたんだろうね」
「そうですね、寒い中で、たぶん最後に旦那さん、どうかお幸せに…って願いたいですね」
(良かった、本当に探しにいって、説得が成功して本当に良かった)
「俺さ、るこちゃんの納豆刻み歌とか、今日のお昼ご飯は何にします?お買い物歌とか聞かないとダメになっちゃうんだ」
「あっ、それじゃあ、撮影しておきますから、それを聞いてくださいね」
「そういうことじゃない」
「人間って難しいな、やっぱり私は人間向いてないと思うんですよね、あっ、旦那さん、食事が終わったら散歩行きましょうよ、今日は天気がいいしと楽しいと思うんですよね」
あぁそうなのだ彼女がいると、優しさが世界にあるということを思い出させてくれる。
「じゃあ、行ってきますしましょう!」
「うん、そうだね」
ずっとこんな時間が続けばいいし、酷い終わりなんていらない。


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