浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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握ヒレ会って言いにくいですね

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「あれ?今日はおっちゃんは?」
「予防接種」
おっちゃんは健康診断のついでに、予防接種を受けることになっている。だからそれほどまでに話に山も谷もない。
あれだろ?みんなが期待しているのは、あれなんだろう!

ピチピチが過ぎたるもの、河川ザメ、その中でも選抜試験を受けたのが、レッドノーズ、未知の言語も学習しやすいということで、異世界に同行するとしたら、これほどまでに心強いものはない。
同じ河川ザメでも憧れを持たれる存在である。
『握ヒレ最後尾』
握手ではなく握ヒレ(あくひれ)会は本日午後二時からとなっております。
このような催しは、人間大好き河川ザメが定期的に行っており。
「一緒に写真お願いします」
「サッ」
人間が開催するイベントよりもかなり安いのも特徴であるし、その利益も寄付目的であった。
河川ザメは討ち死に以外では、他になんで死ぬのかな?よくわからないぐらい丈夫、そのために人間が亡くなったり、病気で苦しんだりすると、それはそれはショックを受ける。
レッドノーズ達がこよようなイベントを開催するきっかけももちろん、人の死が理由である。


「サッ!」
親しい人間の死を知らされた。
嘘だよね?
いや、なんで?
嘘だよね?そんなことないよね?
信じられない中で、最後のお別れは行われていった。
けども、一匹のサメはその悲しみを持ち続けてしまった。
そういう感情の整理が、人よりも下手なのだ。
何しろ彼ら彼女らはとても強いから、だからこそ…生きる時間の流れが違う、人の弱いところを忘れられない。
「サメさーん!」
一人の若者が声をかける。
「サッ」
「体は大丈夫かって?新しい薬があってくれたんですよ、だから少し歩ける時間が増えて、体力もこれからはつけていきたいってことで、今日は握ヒレ会に来たんですよ。でも握ヒレって言いにくいですね」
「サッ」
そうね。
別れもあれば出会いもある。
少なくともこの若者との出会いは、失った悲しみを和らげてくれた。

あなたはもういませんが、こちらは頑張ってます。
時々思い出してしまうことをお許しください。

『またお前はそんなことを気にして、心配性すぎるんだよ』


「!?」
急いでサメはキョロキョロと見渡す。
「サッ?」
他のサメはどうしたの?と聞いてくる。
「サッ」
「レッドノーズのみなさん、お疲れ様です、ヒレ会終わったら、サイトの写真を撮影しますので、一度休憩してからまたお願いしますね」
『サッ』


質問
レッドノーズのみなさんに取って、許せないものはなんですか?
というのを以前聞き取ったことがあるのだが、悲しい別れをしたことがあるサメは、その原因になった病気の名前についてあげたりする。
「サッ」
高血圧は、いつか隙を見て〆る。
「サッ」
梗塞は許せないよね。

河川ザメは一度敵対すると滅ぼすまで許したりはしない。それは人間の病気であっても、その対象のようだ。
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