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クチバシをツン
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「じゃあ、時期的にいいので、明日は調整のために行ってきますね」
「おっ、そうか、なんかあったら連絡しろよ」
「わかりました」
秋澄(あきすみ)と腰木(こしぎ)の話。
そういって秋澄が向かうのはダンジョンである、洞窟ではなく、塔型。
『これは、これは秋澄様、お久しぶりでございますね』
「ええ、今日は調整のために来たのだけども」
『そうでしたか、それならば、15階ぐらいからがよろしいかと』
「ありがとう、そうさせてもらうわ」
ダンジョンオペレーターとの会話。
「最近、ダンジョンマスターはどうなの?」
『マスターはおとなしいというか、満足しているかと』
「ああ、サンタやめてまで自分と遊んでくれる人ができたのが、相当うれしいのね」
話に出てた、その元サンタは、休憩地点を利用すると、襲いかかるガーゴイルを回し蹴りでしてました。
『はい、そうなんですよ。それとダンジョン詩人の方がマスターのお気に入りですかね。それでは15階に繋げました、どうかお気をつけて』
このダンジョンのマスターは子供っぽい、その子供っぽさを人に試して、被害を産み出しているタイプ。
他の上位存在は嫌いだし、最初はサンタの挑戦も嫌がったのだが、よし、それなら!とサンタの一人が遊んでやるよ!といい、サンタをやめてこのダンジョンの専任挑戦者になったところ、被害がほぼゼロになった。
ダンジョンマスターは、ダンジョンの中では絶対的な存在。理を決め、好き勝手できることから、人からダンジョンマスターになった場合は、己の欲望が、地が出てくるものとされている。
だから、もう忘れているかもしれないが、ダンジョン『四季からの卒業』のように、猫を保護しますでダンジョンを利用している館長は、その…変わっていた。
「でも猫って可愛いよ」
まあ、そこは同意しますけども。
古びたデパート、そんな感じのダンジョンを秋澄は歩く。
秋澄自体は戦闘許可証を持ってないが、回復能力所持者なので、戦闘の現場に赴くことが多い。
一緒に組んでいる腰木とダンジョンに来ないのは、ある程度は一人になったときを想定して、動きかたを学んでおかないと、実際にそうなったとき、慌てたりしたいためである。
それでも保険ではないが、彼女の力が高まる時を狙ってきていた。
秋澄も自分の能力の記録をつけてわかってたが、どうも調子がいいのは、新月から満月の月ヶが満ちるときらしい。だからといって満月から新月は力が落ちるとかはではない。
いつもより体が軽いとか、負担が減るといった感じだ。
なので、この時を狙って、調整としてダンジョンを歩く。
この塔のダンジョンは以前は被害者がいくらでても、ダンジョンマスターは笑っているタイプで、調整として使えなかったが、その元サンタがいるおかげで、今はこのような事が可能になった。
どこから飛び出てくるかわからない、緊張感を維持したまま、飛び出してくる何かを確認する事もなく、蹴飛ばしたり、杖でぶん殴ったり。
杖も回復用ではあるが、護身用ってやつだ。
この杖は虎杖(いたどり)でできている。
秋澄自体、自分の覚えていることを後進に教えていたりするのだが、ここ数年は虎杖に読み仮名を振らなくても読める人が増えたが、漢方薬の場合は読み方が『いたどり』ではなく『こじょう』になるので、『こじょう』が正解のところを『イタドリコン』と書かれてしまう間違いも多くなっていた。
虎杖は昔から字の通り杖の材料だが、回復の術をかけるための素材、補助のためのレスベラトール・タンニン・フラボノイドを含む。
効果は痛みと炎症を抑える。
腕に多少の擦り傷、まっ、こんなものはそこまでの傷ではない、そのぐらいで20階までやってくると。
何故か、市場が広がっていた。
店などの施設はある、円も使えるが、お得なのはダンジョン内で、モンスターを倒し、謎解きした際に出る通貨で買い物するのが一番である。
『本日は市の日』
そんな看板があった。
(そんなの初めて見たんだけども)
あれ?これって、外に持ち帰ったら、この日に合わせて挑戦者は増えないだろうか?
少なくとも腰木辺りは、お得にお買い物できるだって?なんて言って顔を出しそうである。
今まで使ってなかったダンジョン通貨もあるから、結構大きなものを買えそうな気がするのだが…少なくとも今回は秋澄のほしいものはなかった。
ただこれは運というやつで、せっかくなのだからお土産でも買うかと物色をして行く。
すると…
『お客様には上位存在のご家族がおられるのですか?』
ダンジョンオペレーターというか、NPCから話しかけられた。
「そう…ね」
ピッ!
『それでしたらこういうものはいかがでしょうか?一粒でしたら、人間でも召し上がれますよ』
そういって勧められたのは、キャラメル。しかし、名前が『このダンジョン限定、ナマハゲキャラメル』である。
(秋田の人でもお店の人にはいるのかしら)
『いかがなされましたか?』
「いえ、一粒だけならばどんな人間でも食べれるの?」
『それは保証しますが、二粒はいけませんよ』
「ではそれをいただくは」
『ありがとうございます』
上位存在には栄養食だが、人間には強すぎるらしい。
「伽羅磁(きゃらじ)さん」
「なんだい、秋澄?あれかな、とうとう俺に好きっていう気になったかい?俺はずっとこの時を…」
「面白いものを手に入れたというか」
そういってナマハゲキャラメルの箱を見せる。
「また面白いものを手に入れたね」
そこは冗談なしだ。
「大分とんでもないと思っているけども、あってる?」
「人間には一粒だけと」
「なるほど、うちの子用のオヤツだね」
ピッ
そういったシャドウスワローが姿を見せる。
「それは俺も食べても大丈夫なの?」
「食べるんですか?」
「食べるよ、君は食べたの?」
「いただきましたよ」
「体には何か変化は?熱くなったり、こう…」
「ありませんよ…でも私の場合は術の関係で、消耗していたりする時もあるから、そういうときならばわかるのかなって」
「なるほど、じゃあ、いただきます」
パク
「旨い」
ピッ
キャラメルを燕はじっと見てる。
「パパもママも食べたから、安心して食べれるよ」
そういってキャラメルを一粒渡すと、燕も食べる。
「ママですか」
「ママでしょ、この子は俺と君の影響は確実に受けているから、こんなに綺麗でミステリアスなんだよね」
シャドウスワローは本来はもっと燕なんだが、この子は春の孔雀オスみたいな派手さもある。
伽羅磁はそんな燕を抱っこした。
「ほら、この子の目ね、月の満ち欠けの影響を受けるから、今日はこんな黒目なんだよ」
月齢は14の黒い瞳。
「ということは、回復力も上がってるんでしょうね」
「上がってるだろうね、ただまあ、それを確かめることはしたくはないな」
「それはそうですよ、そのために怪我をしたり、傷つくことはないです」
クチバシをツン。
「うわ、それ、俺にもやってよ」
「あなたは他の人にでもやってもらってくださいよ」
「俺はこう見えても、一回好きだとずっと好き、執着の塊のような男だから」
「それもどうなんですか…」
「えっ、いいじゃん、そのぐらいじゃないとさ、幸せにはなれないと思うし」
どこデータだよ。
「あなたは…その…地を出さなければ、いい結婚生活は送れるでしょうよ」
「なんで俺を誰かと結婚させたいわけ?」
「早めに落ち着いた方がいいですよ」
「俺の人生は何度やり直そうが、たぶん変わらないで、好きなものは好きといい、それを愛して死んでいくんだって」
「後悔はないんですか?」
「あるわけがない」
「へぇ~」
「あっ、信じてないな」
「信じてないわけではないですよ、それはそれでまた、とんでもない人生だなって」
「そうか?でもな、その好きなものがない人生を生きていけるかというと…こう…考えただけであり得ないというか、そういうのがなく、普通のサラリーマンやってか、家族作って、奥さんは美人さんで、子供も俺に似て可愛くて…」
そこで燕にツンツンやられた。
「ほら、想像だけでこの子が嫉妬しているじゃないか、うちの長男だからさ、次に生まれるのは、弟か、妹か、俺は妹、女の子かな」
「はいはい」
「妄想話にぐらい付き合ってよ、実際はそうじゃないんだからさ」
「わりと私は現実的に物事は考えたい方なんで」
「その割にはこっちの世界に来ちゃったよね、医療従事者も目指せるのに」
「言われましたね、目茶苦茶」
「家柄的には?」
「全然関係ないですね、それこそ、どっちも、ただ何となく始めたら向いてて、その時に習っていたものが、今では教える人が、本来ならば教える立場の人がお若くして亡くなったり、ちゃんと勉強してくれなかったりって感じです」
このままだと失伝するから、秋澄は大分そちらとは遠いのだが、彼女ならば務まるということで手伝ってるという感じ。
「ありがたい人生ですよ」
「俺はもうちょっと遊んでもいいとは思うんだけども」
「そんな暇はないですよ」
「それもわかるんだけどもさ」
「もう少ししたら、祝い事も祝えなくなるんで」
「えっ?何、それだけのことが起きたの」
「起きるのは確定、そうなると慶事は避けた方がいいってことで、前倒しになったりしてますから」
「あれ?じゃあ、この間、俺の誕生日を祝ってくれたのはギリギリ?」
「そうですね、来年もわからないから」
「何それ」
「そのぐらいのことなんですよ」
「担当している奴が誰かは知らないけども、そのぐらいになるっていうのはよっぽどじゃない?」
「私も報告聞いているだけですからね、正直聞いるだけで、この人たちは何気なくその話をしているけども、恐ろしくないんだろうかって」
秋澄や腰木の仲間には、その話を聞いて、事が起こるであろう予想日近くに、彼女の誕生日があったために。
「絶対許さねえからな!!!って言ってましたね」
こういう行事を共にできない事も多いからこそ、この職業は給与面では大変いいこともあるが、理解してくれる相手でなければ共にいることも難しくなる。
「おっ、そうか、なんかあったら連絡しろよ」
「わかりました」
秋澄(あきすみ)と腰木(こしぎ)の話。
そういって秋澄が向かうのはダンジョンである、洞窟ではなく、塔型。
『これは、これは秋澄様、お久しぶりでございますね』
「ええ、今日は調整のために来たのだけども」
『そうでしたか、それならば、15階ぐらいからがよろしいかと』
「ありがとう、そうさせてもらうわ」
ダンジョンオペレーターとの会話。
「最近、ダンジョンマスターはどうなの?」
『マスターはおとなしいというか、満足しているかと』
「ああ、サンタやめてまで自分と遊んでくれる人ができたのが、相当うれしいのね」
話に出てた、その元サンタは、休憩地点を利用すると、襲いかかるガーゴイルを回し蹴りでしてました。
『はい、そうなんですよ。それとダンジョン詩人の方がマスターのお気に入りですかね。それでは15階に繋げました、どうかお気をつけて』
このダンジョンのマスターは子供っぽい、その子供っぽさを人に試して、被害を産み出しているタイプ。
他の上位存在は嫌いだし、最初はサンタの挑戦も嫌がったのだが、よし、それなら!とサンタの一人が遊んでやるよ!といい、サンタをやめてこのダンジョンの専任挑戦者になったところ、被害がほぼゼロになった。
ダンジョンマスターは、ダンジョンの中では絶対的な存在。理を決め、好き勝手できることから、人からダンジョンマスターになった場合は、己の欲望が、地が出てくるものとされている。
だから、もう忘れているかもしれないが、ダンジョン『四季からの卒業』のように、猫を保護しますでダンジョンを利用している館長は、その…変わっていた。
「でも猫って可愛いよ」
まあ、そこは同意しますけども。
古びたデパート、そんな感じのダンジョンを秋澄は歩く。
秋澄自体は戦闘許可証を持ってないが、回復能力所持者なので、戦闘の現場に赴くことが多い。
一緒に組んでいる腰木とダンジョンに来ないのは、ある程度は一人になったときを想定して、動きかたを学んでおかないと、実際にそうなったとき、慌てたりしたいためである。
それでも保険ではないが、彼女の力が高まる時を狙ってきていた。
秋澄も自分の能力の記録をつけてわかってたが、どうも調子がいいのは、新月から満月の月ヶが満ちるときらしい。だからといって満月から新月は力が落ちるとかはではない。
いつもより体が軽いとか、負担が減るといった感じだ。
なので、この時を狙って、調整としてダンジョンを歩く。
この塔のダンジョンは以前は被害者がいくらでても、ダンジョンマスターは笑っているタイプで、調整として使えなかったが、その元サンタがいるおかげで、今はこのような事が可能になった。
どこから飛び出てくるかわからない、緊張感を維持したまま、飛び出してくる何かを確認する事もなく、蹴飛ばしたり、杖でぶん殴ったり。
杖も回復用ではあるが、護身用ってやつだ。
この杖は虎杖(いたどり)でできている。
秋澄自体、自分の覚えていることを後進に教えていたりするのだが、ここ数年は虎杖に読み仮名を振らなくても読める人が増えたが、漢方薬の場合は読み方が『いたどり』ではなく『こじょう』になるので、『こじょう』が正解のところを『イタドリコン』と書かれてしまう間違いも多くなっていた。
虎杖は昔から字の通り杖の材料だが、回復の術をかけるための素材、補助のためのレスベラトール・タンニン・フラボノイドを含む。
効果は痛みと炎症を抑える。
腕に多少の擦り傷、まっ、こんなものはそこまでの傷ではない、そのぐらいで20階までやってくると。
何故か、市場が広がっていた。
店などの施設はある、円も使えるが、お得なのはダンジョン内で、モンスターを倒し、謎解きした際に出る通貨で買い物するのが一番である。
『本日は市の日』
そんな看板があった。
(そんなの初めて見たんだけども)
あれ?これって、外に持ち帰ったら、この日に合わせて挑戦者は増えないだろうか?
少なくとも腰木辺りは、お得にお買い物できるだって?なんて言って顔を出しそうである。
今まで使ってなかったダンジョン通貨もあるから、結構大きなものを買えそうな気がするのだが…少なくとも今回は秋澄のほしいものはなかった。
ただこれは運というやつで、せっかくなのだからお土産でも買うかと物色をして行く。
すると…
『お客様には上位存在のご家族がおられるのですか?』
ダンジョンオペレーターというか、NPCから話しかけられた。
「そう…ね」
ピッ!
『それでしたらこういうものはいかがでしょうか?一粒でしたら、人間でも召し上がれますよ』
そういって勧められたのは、キャラメル。しかし、名前が『このダンジョン限定、ナマハゲキャラメル』である。
(秋田の人でもお店の人にはいるのかしら)
『いかがなされましたか?』
「いえ、一粒だけならばどんな人間でも食べれるの?」
『それは保証しますが、二粒はいけませんよ』
「ではそれをいただくは」
『ありがとうございます』
上位存在には栄養食だが、人間には強すぎるらしい。
「伽羅磁(きゃらじ)さん」
「なんだい、秋澄?あれかな、とうとう俺に好きっていう気になったかい?俺はずっとこの時を…」
「面白いものを手に入れたというか」
そういってナマハゲキャラメルの箱を見せる。
「また面白いものを手に入れたね」
そこは冗談なしだ。
「大分とんでもないと思っているけども、あってる?」
「人間には一粒だけと」
「なるほど、うちの子用のオヤツだね」
ピッ
そういったシャドウスワローが姿を見せる。
「それは俺も食べても大丈夫なの?」
「食べるんですか?」
「食べるよ、君は食べたの?」
「いただきましたよ」
「体には何か変化は?熱くなったり、こう…」
「ありませんよ…でも私の場合は術の関係で、消耗していたりする時もあるから、そういうときならばわかるのかなって」
「なるほど、じゃあ、いただきます」
パク
「旨い」
ピッ
キャラメルを燕はじっと見てる。
「パパもママも食べたから、安心して食べれるよ」
そういってキャラメルを一粒渡すと、燕も食べる。
「ママですか」
「ママでしょ、この子は俺と君の影響は確実に受けているから、こんなに綺麗でミステリアスなんだよね」
シャドウスワローは本来はもっと燕なんだが、この子は春の孔雀オスみたいな派手さもある。
伽羅磁はそんな燕を抱っこした。
「ほら、この子の目ね、月の満ち欠けの影響を受けるから、今日はこんな黒目なんだよ」
月齢は14の黒い瞳。
「ということは、回復力も上がってるんでしょうね」
「上がってるだろうね、ただまあ、それを確かめることはしたくはないな」
「それはそうですよ、そのために怪我をしたり、傷つくことはないです」
クチバシをツン。
「うわ、それ、俺にもやってよ」
「あなたは他の人にでもやってもらってくださいよ」
「俺はこう見えても、一回好きだとずっと好き、執着の塊のような男だから」
「それもどうなんですか…」
「えっ、いいじゃん、そのぐらいじゃないとさ、幸せにはなれないと思うし」
どこデータだよ。
「あなたは…その…地を出さなければ、いい結婚生活は送れるでしょうよ」
「なんで俺を誰かと結婚させたいわけ?」
「早めに落ち着いた方がいいですよ」
「俺の人生は何度やり直そうが、たぶん変わらないで、好きなものは好きといい、それを愛して死んでいくんだって」
「後悔はないんですか?」
「あるわけがない」
「へぇ~」
「あっ、信じてないな」
「信じてないわけではないですよ、それはそれでまた、とんでもない人生だなって」
「そうか?でもな、その好きなものがない人生を生きていけるかというと…こう…考えただけであり得ないというか、そういうのがなく、普通のサラリーマンやってか、家族作って、奥さんは美人さんで、子供も俺に似て可愛くて…」
そこで燕にツンツンやられた。
「ほら、想像だけでこの子が嫉妬しているじゃないか、うちの長男だからさ、次に生まれるのは、弟か、妹か、俺は妹、女の子かな」
「はいはい」
「妄想話にぐらい付き合ってよ、実際はそうじゃないんだからさ」
「わりと私は現実的に物事は考えたい方なんで」
「その割にはこっちの世界に来ちゃったよね、医療従事者も目指せるのに」
「言われましたね、目茶苦茶」
「家柄的には?」
「全然関係ないですね、それこそ、どっちも、ただ何となく始めたら向いてて、その時に習っていたものが、今では教える人が、本来ならば教える立場の人がお若くして亡くなったり、ちゃんと勉強してくれなかったりって感じです」
このままだと失伝するから、秋澄は大分そちらとは遠いのだが、彼女ならば務まるということで手伝ってるという感じ。
「ありがたい人生ですよ」
「俺はもうちょっと遊んでもいいとは思うんだけども」
「そんな暇はないですよ」
「それもわかるんだけどもさ」
「もう少ししたら、祝い事も祝えなくなるんで」
「えっ?何、それだけのことが起きたの」
「起きるのは確定、そうなると慶事は避けた方がいいってことで、前倒しになったりしてますから」
「あれ?じゃあ、この間、俺の誕生日を祝ってくれたのはギリギリ?」
「そうですね、来年もわからないから」
「何それ」
「そのぐらいのことなんですよ」
「担当している奴が誰かは知らないけども、そのぐらいになるっていうのはよっぽどじゃない?」
「私も報告聞いているだけですからね、正直聞いるだけで、この人たちは何気なくその話をしているけども、恐ろしくないんだろうかって」
秋澄や腰木の仲間には、その話を聞いて、事が起こるであろう予想日近くに、彼女の誕生日があったために。
「絶対許さねえからな!!!って言ってましたね」
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