SSSランクスキル『女神の寵愛』〜人生に一度の女神の洗礼を俺だけ何度も受けられます〜

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第一章

第十二話

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ソフィアと共に冒険者をやることになった。
俺たちはまず、冒険者登録をするためにギルドへ赴くことにした。
「なぁ、そこの少年。ちょっといっか?」
「…なに?」
俺は道の脇に座り込んで暇そうにしている少年に声をかける。
「少し尋ねたいことがあるんだ。お小遣いをやるから教えてくれないかい?」
そう言った俺は、近くに落ちていた小さな小石を握り込んだ。
<大錬金術師>のスキルを使って、宝石の原石に帰る。
「うわぁ…すごい…」
少年が瞳を輝かせた。
「これをあげるから、頼みを聞いてくれない?」
「いいよ!!」
少年は原石に目が釘付けだった。
俺は少年に原石を渡した。
「冒険者ギルドまで案内して欲しいんだ。いいかな?」
「もちろん!こっちだよ!!」
原石をポケットにしまった少年は、俺たちを先導して駆け出した。
「おっと、ちょっと待ってくれっ」
「アレン様っ!?」
俺たちは慌てて少年に続く。


「ここがアイナークで一番の冒険者ギルドだよ!!」
少年の案内でアイナークの入り組んだ道を歩くこと十分とちょっと。
俺たちは、巨大な施設の前へとやってきていた。
どうやらここが、荒くれ者の冒険者を統括する組織、冒険者ギルドの本部らしい。
「ありがとう少年」
「うん!またね、お兄さんお姉さん!」
少年はブンブンと手を振って、走っていってしまった。
「よし、行くか」
「そうですね」
俺とソフィアは互いに頷き合ってから、ギルド内へと足を踏み入れる。
「あぁん?」
「おぉん?」
「「ひっ!?」」
ギルドへ足を踏み入れると、そこは酒場のような様相を呈していた。
昼間から酒を飲んでいるたくさんの冒険者と思しき男たちが、俺たちをギロリと睨んでいる。
俺たちはなるべく彼らと視線を合わせないようにしながら、奥にある受付へと向かった。
「本日はどのようなご用件でしょうか?」
窓口に立つ受付嬢が、にっこりと笑ってくる。
「冒険者として依頼を受けたいんだが…」
「冒険者カードはお持ちですか?」
「いえ…持ってません」
「そうですか。ではまずはギルドに登録していただき、カードを発行します。その後に、クエストを受注していただくという流れになります」
「わかりました…あの、カードの発行は無料でできるんですか?」
「はい、お金はいただいておりません」
「そうですか…」
登録料を取られる心配もあったが、杞憂だったようだ。
俺はほっと胸を撫で下ろす。
「では、最初にスキル鑑定を行います」
そう言った受付嬢が、水晶のような紫色の魔道具を出してきた。
「こちらに手を翳していただくと、スキルが浮かび上がる仕組みです」
「わ、わかりました…」
俺は恐る恐る水晶に手を翳した。
すると、その表面に俺のスキルが三つ、浮かび上がってくる。


<女神の寵愛>:ランクSSS
<大魔道士>:ランクSSS
<大錬金術師>:ランクSSS


「あ、あれ…?私の目がおかしいのかな…?」
水晶の表面を確認した受付嬢が、かけているメガネをごしごしと擦る。
それからもう一度、ぐっと近づいて水晶の表面を除き込んだ。
「え…嘘…本当に…?」
信じられない表情で、俺と水晶を交互に見ている。
「あの…信じられないかもしれないんですけど、俺はスキル三つ持ってるんです」
出来れば明かしたくなかったのだが、こうなってしまった以上しょうがない。
俺はことの次第をかいつまんで受付嬢に話した。
受付嬢は、ソフィアと同様の反応を見せてくれた。
「信じられません…一人の人間がスキルを三つも授かるなんて…それも全てSSSランクなんて…」
「ふふっ。アレン様は超すごいのです!」
なぜかソフィアが胸を張り出した。
「それで…登録の方は…?」
もしかしたら異常者扱いされて冒険者登録が出来ないかもしれない。
そんな心配をした俺が尋ねると、
「ちょ、ちょっとお待ちください…一度ギルドマスターと相談してきますね!!」
慌ただしい様子で受付嬢が奥に引っ込んだ。
そしてすぐに、一人の美女と共に戻ってきた。
「しょ、紹介します。こちらは当ギルドのギルドマスター、アレクシア様です」
受付嬢の紹介で、赤い髪の長身の美女が前に出てきた。
「君か、スキルを三つも持っているという逸材は」
美女がにっこりと微笑みながら、手を差し伸べてきた。
「そ、そうです。アレンと言います」
俺は恐る恐る握手を交わす。
ギルドマスター。
受付嬢は確かにそういった。
つまり、このギルドにおいて今目の前にいる美女が一番の権力者ということになる。
「私はアレクシア。このギルドの総支配人だ。SSSランクのスキルを三つも持ってるなんて、通常なら考えられないが…ふむ、どうやら信憑性は高そうだな。魔道具が間違っているとも思えんし…」
アレクシアさんは、水晶の表面を見ながらそんなことを言った。
「あの…登録は出来ますか?」
「もちろんだ。というかこちらから頼み込見たいぐらいだ。ぜひうちのギルドで登録してくれ、とな」
「えっ?」
「エレナ。この二人に、一級品の装備を」
「はっ。かしこまりました」
「えっ?」
「はい?」
俺とソフィアが首を傾げる中、エレナさんが奥に引っ込んだ。
やがて数人のギルド職員が、何やら高級そうな装備を二人分持って俺たちの目の前に置いた。
「これはギルドから君たちにプレゼンントだ。ぜひ使って欲しい」
「えっ…どういうことですか?」
「ちょっとした先行投資というやつだよアレンくん。見るからに将来有望な君には、ギルドとしてあらかじめ恩を売っておきたい」
「は、はぁ…」
急展開すぎてよくわからんが、どうやら無償で装備を提供してくれるということらしい。
「本当に貰っていいんですか?」
「もちろん」
「すごいです…ピカピカです…」
俺とソフィアは、恐る恐る装備を身につけてみる。
思いの外軽い。
動くのに支障をきたすことはなさそうだ。
「おお、なかなか似合っているじゃないか。二人とも、今後の活躍を期待しているぞ?」
ギルマスのアレクシアさんが、そんなことを言いながら微笑んだ。



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