SSSランクスキル『女神の寵愛』〜人生に一度の女神の洗礼を俺だけ何度も受けられます〜

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第一章

第二十話

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「はい、これで手続きは終了となります。アレン様とソフィア様は正式にBランクパーティーとして登録されました」
羽ぺんをおいた受付嬢がそんなことを言った。
俺たちがBランクパーティーであることを証明する書類を受け取る。
今更ながら本当に高ランク冒険者になったのだという実感が湧いてきた。
まだ冒険者になって三日目のことだったために、今まで現実味がなかったのだ。
「これで報酬の高いクエストを受けられるようになりましたね、アレン様!」
「そうだな」
冒険者は、ランクによって受けられるクエストの難易度も報酬も段違いに変わってくる。
最底辺のEランクから、Bランクへと昇格を遂げた俺たちは、これからはかなり高い報酬のクエストを受けられるようになるだろう。
「おめでとう、二人とも。今後の活躍をますます期待しているぞ」
今までずっと手続きを見守ってくれていたアレクシアさんが、祝いの言葉を残して奥へと消えていった。
「早速クエストを受注されますか?」
エレナさんが聞いてくる。
時刻は正午。
クエストの内容にもよるが、今から受注しても日暮れまでには帰って来れそうだ。
「ソフィアは体力は大丈夫か?」
「はい、バッチリです!!」
ソフィアに調子を尋ねると、ぐっと拳を握った。
やる気十分だ。
「よし。じゃあ、クエストをお願いします」
「わかりました。では、こちらが新たに開放されたBランクのクエストになりますね」
受付嬢が、何枚かのクエスト用紙を見せてくれる。
「わぁ…昨日のゴブリン討伐と報酬が桁違いです…」
「すごいな…これがBランクのクエストか…」
クエストの難易度が上がっているのはさることながら、報酬額が桁違いだ。
ざっと見たところ、金貨5枚という破格の報酬のクエストも存在するようだ。
「これなんてどうだ?森でオーガ5体の討伐」
「いいですね!報酬も金貨3枚と申し分ないです!クエスト期間も1週間もあるのでアレン様なら余裕です!」
「よし。これにしよう」
俺たちはオーガ討伐のクエストを受けることにした。
「オーガ5体の討伐ですね。手続きをするので少々お待ちください」
エレナさんが手早く手続きを済ませてくれる。
「では、お二方。気をつけていってらっしゃいませ」
腰を折るエレナさんに見送られて、俺たちは冒険者ギルドを後にしたのだった。



アレンたちがBランクに昇格したその日の夜。
冒険者ギルドからそう遠くないところにある建物で、五人の冒険者たちが会議を開いていた。
その建物は、Bランク冒険者パーティー『漆黒の翼』のホームだった。
彼らは円卓をぐるりと囲んで、険しい表情を浮かべている。
議題は最近冒険者界隈で話題の新米冒険者…アレンたちについてだった。
「そのアレンとソフィアって二人組が、ギルドに登録して三日でBランクに上がったってのは、本当なのか?」
ギルドのリーダーであるガリオスという男が、メンバーに尋ねる。
メンバーたちは、口々に情報をしゃべる。
「おそらく本当だぜ。俺も最初聞いた時は耳を疑ったがな…」
「訓練場で行われた昇格試験を見たってやつがいる…おそらく信憑性は高いぞ…」
「それなら俺も聞いたぜ…昇格試験であの巨神兵のガースを倒したって話だぜ…」
「まじかよ…あの化け物ジジイを倒したのか…」
「リトルドラゴンを一撃で屠ったって噂もある…」
「俺はアレンって野郎がスキルを三つ持ってるって噂を耳にした…」
「それは流石にデマだろう」
「まぁ、今や冒険者界隈はあいつらの話で持ちきりだからな。尾鰭がついてる話もいくつかあるだろう」
「だが、あいつらがBランクという事実は変わらない。そしてギルマスのお気に入りだってこともな」
「どうするんだガリオス。このままだと、俺たちのAランクの枠をあいつらに取られちまうぜ?」
「くそ…厄介な奴らが現れたな…」
メンバーの話を聞いて、ガリオスは表情を顰める。
…というのも。
各冒険者ギルドの上に存在する組織、冒険者連盟によって、Aランク以上のランクを与えられる冒険者パーティーの数というのはきっちりと定められており、現在Aランク冒険者の枠は一つしか空いていない。
『漆黒の翼』は、現在Bランクの中で最もAランクに近い実力派パーティーと呼ばれており、近いうちにAランクへ昇格するものと誰もが思っていた。
だが、そこへ期待の新星としてアレンたちが現れたのだ。
彼らはアレンたちに、一つしか空きのないAランクパーティーの枠を奪われてしまうことを危惧していたのである。
彼ら『漆黒の翼』の面々にとって、アレンとソフィアという存在は目の上のたんこぶのようなものだった。
「タイミング悪いことこの上ないが…まぁ、ギルマスの過大評価ということも考えられる。ひとまず、明日にでも偵察に行こう。そいつらが本当にAランクに上がれるほどの実力があるか見に行くんだ。この目で確かめないと、俺は納得出来ねぇ」
「確かに、そうだな」
「それがいいだろう」
「賛成だ」
その日の『漆黒の翼』の会議は、実際にアレンとソフィアの二人組を偵察しに行くという結論で終了したのだった。

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