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第三話
しおりを挟む「え、何どういうこと…?」
新田が一瞬で肉塊に変わったブラックウルフを見て、呆然とする。
約数秒間にわたって時が止まったように唖然としていたが、やがて我に帰ったように俺の方を見た。
「今のは一ノ瀬くんが…?」
「その質問に答える前に、状況を整理しないか?」
俺は自分の話よりもまず何が起きたのかを先に知る必要があると思った。
現状、見える範囲に他の生徒の姿は見受けられず、召喚されたのは俺と新田だけに見える。
が、決してそうとは限らない。
役立たず認定されて置いていかれたパターンがあるからだ。
一回目の俺がそうであったように…
「ここはどこだ…?どうしてこうなった…?俺を起こすまでに見てきたことを話してくれないか?」
ずっと寝ていた俺よりも新田の方が色々と知っていることも多いだろう。
そう考えて俺は新田にそんな質問をした。
「わ、わかった…ええと…順を追って話すね…後で、一ノ瀬くんの話も聞かせて…?」
「わかった」
俺が同意すると新田は安心したように息を吐いて、重々しい口調でことここに至った経緯を語り出した。
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