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麗子の地獄は、東京に移ったその日から始まっていた。
島に来ていた桑名の経歴自体が全て嘘で塗り固められていたのだ。桑名の正体は、アパレル会社社長などではなく、歓楽街に於いて女を売る風俗業で商売をする人間だった。
桑名は最初から〝養女〟、つまり〝娘〟を貰うつもりなどなかった。桑名が欲しかったのは〝商品〟となる〝人形〟だった。
桑名は、麗子を高校までは行かせたが、卒業と同時に自身が経営するストリップ劇場の踊り子にさせる事に決めていた。
高校三年、麗子が十八になった秋。桑名は麗子を寝室に呼び、卒業後ストリッパーになるよう命じた。
桑名が自分を教会から引き取った理由、目論見が明白となった。
東京に連れて来られ、桑名の正体を知った日から薄々勘付いてはいたが、まさか高校卒業と同時にだなんて。
「そんな……」
後ずさる麗子の腕が掴まれた。声も出ない麗子に桑名は薄笑いを浮かべた。
「誰のお陰でこれまで何不自由ない生活が出来てたと思っているんだ? お前は、高校まで出させてもらってなんの恩返しもしないような女じゃないよな」
麗子は返す言葉も無く、桑名の言いなりになるしかなかった。しかし、麗子の地獄はそれだけで終わらなかった。
「麗子、お前は戸籍上俺の嫁になった。最初から、養子になんてしていなかったんだ。お前が十八になったと同時に婚姻届を出しておいた」
麗子の目の前が真っ暗になった。
まさか、この男は。
「俺の目に狂いはなかった」
桑名の薄笑いに麗子は全身鳥肌が立った。
「想像以上のいい女になったな」
ゾワリと背筋が冷たくなる。
「麗子、初めてだろう。俺がたっぷり教えてやろうな」
「いや、やめ、いやぁっ」
麗子の身体はベッドに放り投げられ、直ぐに桑名が覆い被さった。
「いやぁあっ、やめて!」
抗いも虚しく麗子のパジャマが乱暴に剥ぎ取られた。下着を着けていなかった身体は直ぐ露わになった。
抜けるような白の柔肌に、形良くはちきれんばかりの乳房。突き立つ薄いピンク色の乳首を摘まれ、麗子は泣きながら首を振った。
「想像以上だな」
桑名の興奮を隠し切れない掠れ声を聞き、麗子は恐怖と気色悪さに震えた。
「お願い、やめて」
涙を流し拒む麗子を桑名は鼻で笑った。
「直ぐに喜ぶ躰にしてやるよ」
「ーー!」
懸命に抗ったが脚を全開にされ、指や舌に蹂躙される。
墜ちていく。
細やかな夢は全て崩れ去る。
「麗子、麗子!」
桑名の吠えるような呼び声に硬直した躰が無理矢理開かされた。躰を焼かれたような地獄の痛みに麗子は悲鳴を上げていた。
「いやあぁーーーっ!」
桑名は麗子を貫いたまま髪の毛を掴み顔を上げさせた。視界はぼやけ、痛みは全ての感覚を麻痺させていた。
涙でグチャグチャになった麗子の顔を見て桑名は卑しい笑みを浮かべた。
「可愛い麗子。お前は俺の嫁だ。これから毎日こうして可愛がってやるからな」
意識を虚に、感覚を遠く鈍く。これは、諦め。
麗子は抗うのを止め、目を閉じた。
島に来ていた桑名の経歴自体が全て嘘で塗り固められていたのだ。桑名の正体は、アパレル会社社長などではなく、歓楽街に於いて女を売る風俗業で商売をする人間だった。
桑名は最初から〝養女〟、つまり〝娘〟を貰うつもりなどなかった。桑名が欲しかったのは〝商品〟となる〝人形〟だった。
桑名は、麗子を高校までは行かせたが、卒業と同時に自身が経営するストリップ劇場の踊り子にさせる事に決めていた。
高校三年、麗子が十八になった秋。桑名は麗子を寝室に呼び、卒業後ストリッパーになるよう命じた。
桑名が自分を教会から引き取った理由、目論見が明白となった。
東京に連れて来られ、桑名の正体を知った日から薄々勘付いてはいたが、まさか高校卒業と同時にだなんて。
「そんな……」
後ずさる麗子の腕が掴まれた。声も出ない麗子に桑名は薄笑いを浮かべた。
「誰のお陰でこれまで何不自由ない生活が出来てたと思っているんだ? お前は、高校まで出させてもらってなんの恩返しもしないような女じゃないよな」
麗子は返す言葉も無く、桑名の言いなりになるしかなかった。しかし、麗子の地獄はそれだけで終わらなかった。
「麗子、お前は戸籍上俺の嫁になった。最初から、養子になんてしていなかったんだ。お前が十八になったと同時に婚姻届を出しておいた」
麗子の目の前が真っ暗になった。
まさか、この男は。
「俺の目に狂いはなかった」
桑名の薄笑いに麗子は全身鳥肌が立った。
「想像以上のいい女になったな」
ゾワリと背筋が冷たくなる。
「麗子、初めてだろう。俺がたっぷり教えてやろうな」
「いや、やめ、いやぁっ」
麗子の身体はベッドに放り投げられ、直ぐに桑名が覆い被さった。
「いやぁあっ、やめて!」
抗いも虚しく麗子のパジャマが乱暴に剥ぎ取られた。下着を着けていなかった身体は直ぐ露わになった。
抜けるような白の柔肌に、形良くはちきれんばかりの乳房。突き立つ薄いピンク色の乳首を摘まれ、麗子は泣きながら首を振った。
「想像以上だな」
桑名の興奮を隠し切れない掠れ声を聞き、麗子は恐怖と気色悪さに震えた。
「お願い、やめて」
涙を流し拒む麗子を桑名は鼻で笑った。
「直ぐに喜ぶ躰にしてやるよ」
「ーー!」
懸命に抗ったが脚を全開にされ、指や舌に蹂躙される。
墜ちていく。
細やかな夢は全て崩れ去る。
「麗子、麗子!」
桑名の吠えるような呼び声に硬直した躰が無理矢理開かされた。躰を焼かれたような地獄の痛みに麗子は悲鳴を上げていた。
「いやあぁーーーっ!」
桑名は麗子を貫いたまま髪の毛を掴み顔を上げさせた。視界はぼやけ、痛みは全ての感覚を麻痺させていた。
涙でグチャグチャになった麗子の顔を見て桑名は卑しい笑みを浮かべた。
「可愛い麗子。お前は俺の嫁だ。これから毎日こうして可愛がってやるからな」
意識を虚に、感覚を遠く鈍く。これは、諦め。
麗子は抗うのを止め、目を閉じた。
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