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ベガとアルタイル
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標高2800メートルの山の頂から見る星は、手が届きそう。
満天の星空。星降る夜を満喫するのは頂上に登り切った者のみに与えられた特権。
神様からのご褒美なのだと思う。年に一度だけの。
反対側からそれぞれ登って、年に一度だけの逢瀬。
織姫と彦星を二人で見る為に。
「明け方まであんなに雨降っていたのに、まるで私達の為みたいに晴れみたいね。織姫と彦星はどこ?」
ワクワクしながら星空を仰いだ。
「ほら、織姫と彦星だ。本当に僕らみたいだ」
山から見る星空は格別だ。
「けど、頂上は遠いな」
断崖が、仰向けの視界に映っていた。
身体はもう、動かない。
足も手も、もう動く事はないだろう。
頂上から見られる星降るような夜空は、神からのご褒美。
そうか、背徳を犯している自分は神の褒美を受ける資格は無かったんだ。
「こんなに美しく星が瞬く夜なのに」
許されない事。星は見ていたんだ。
ベガとアルタイルが満天の星空で瞬いていた。
「君と、見たかったよ」
満天の星空。星降る夜を満喫するのは頂上に登り切った者のみに与えられた特権。
神様からのご褒美なのだと思う。年に一度だけの。
反対側からそれぞれ登って、年に一度だけの逢瀬。
織姫と彦星を二人で見る為に。
「明け方まであんなに雨降っていたのに、まるで私達の為みたいに晴れみたいね。織姫と彦星はどこ?」
ワクワクしながら星空を仰いだ。
「ほら、織姫と彦星だ。本当に僕らみたいだ」
山から見る星空は格別だ。
「けど、頂上は遠いな」
断崖が、仰向けの視界に映っていた。
身体はもう、動かない。
足も手も、もう動く事はないだろう。
頂上から見られる星降るような夜空は、神からのご褒美。
そうか、背徳を犯している自分は神の褒美を受ける資格は無かったんだ。
「こんなに美しく星が瞬く夜なのに」
許されない事。星は見ていたんだ。
ベガとアルタイルが満天の星空で瞬いていた。
「君と、見たかったよ」
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