空からのI LOVE YOU

奈津 柚亜里

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不吉な出来事

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「~~なので、…といえます。ここまで大丈夫ですか?」

月曜日。私は普段通りに学校に来て授業を受けている。が、非常にマズイ。

授業内容が頭に入ってこない…。頭くらくらする。

今日は図書室やめて、いつものとこへいこう。もちろん、病院ではない。

いつもの、というのはカフェバーのことで、よく菜緒と一緒に来る。

「いらっしゃいませ」

「坂倉です」

「マスター、坂倉様です」

ここは一応会員制で、限られた人しか入れない…。まあ、この店は私のお父さんのだけど。

「いらっしゃい、待たせたね。いつもの、待っててね」

マスターは三十六歳。今は独身らしいが、もともとイケメンなのでまだ『お兄さん』の方が合ってる気がする。

「いつきてもここのは美味しいね」

「それは光栄です」

紅茶とケーキのセットでもそこそこのお値段。残すわけにはいかないんだけど…手が進まない。

「ごめんね、やっぱり美味しくないかな」

マスターが悲しそうな顔をするので私は慌てて言い訳をして、無理をして完食した。

「お会計よろしく」

カードでって言いたいところだけど、私は持つ必要を感じていないので基本現金だ。

財布からお金を出そうと、財布を開けたとき。

突如、激しい頭痛に襲われた。

私の手から財布が落ちて小銭がばらまかれる音がする。
私はそのまま床に崩れ込んだ。マスターが駆け寄ってくる。

「こよみちゃん?!しっかり!まずは坂倉様ご自宅に連絡と大学病院と救急車に電話を!こよみちゃん、大丈夫だからね。すぐ平気だから」

そう言っている間にも頭痛は激しさを増す。あれ、なんか気持ち悪いし…。

私、どうなるんでしょうね。救急車の音が聞こえる…でも病院はいやだな。


私はそのまま意識を手放した。
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