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看護師の知識を使って、看護過程を展開していきます。
【情報収集】 バイタルサインと全身状態観察
しおりを挟む病棟に入院した患者に、まず行う事といったら、全身状態の観察とバイタルサインの測定。
それから、アナムネーゼをとる事だ。
看護の記録用紙をラナンが持ってきてくれたので、お礼を言いながら受けとる。
「まずは、自己紹介しようか。
私の名前は、ハイドって言うの。
あなたのお名前は?」
「…うぁぁー…」
「そう。分からないのね?」
話ながら、記入していく。
先程お風呂に入れて行った全身状態観察は、すでにマリーが記入してくれていた。
チラッと見た性別の欄は…、未記入。
…うーん…。
微妙な問題なので、とりあえずスルー(現代世界のアメリカだと、性差別になったりするしねー)。
今度はバイタルサインをチェックする。
バイタルサインとは、患者の生命に関する最も基本的な情報で、体温、脈拍、呼吸数、血圧の、客観的な値の出るものと、意識、表情などの状態を観察して情報収集する事だ。
水銀製の体温計を、グッタリしている少年の脇に挟み、ずれない様に軽く押さえる。
押さえながら、呼吸数をチェック。
呼吸数のチェックが終わったら、次に血圧だ。
しかし、血圧計はここの世界にはない。
なので、首、足の付け根、肘の内側など、体の至る所で脈が触知できるので、そこに触ってだいたいの圧を把握。
ついでに、速さ、脈の強弱や浮沈を診る。
それらの結果を、ささっと記入。
「きみ、どこから来たのか、分かる?」
と、聞くと、首を振る。
「そっかー」
バイタルサインには、異常なし。
意識状態もハッキリしている。
では、調べた結果。
問題な点をあげていこう。
・寄生虫
・体動時疼痛出現
・全身の皮膚状態
(痒み、掻き壊し、それによる腫れや痛み出血、熱感など)
・困憊状態
・歩行困難
・強度の肥満
・構音障害
・口腔内乾燥
・爪の斑点、爪の反りかえり
・血色不良(目の粘膜が白い、爪の色も悪い)
・年齢、家族や居住地など不明
パッと見ての問題点は、こんなもんかな?。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(以下駄文)
どこかで人が、意識なしで倒れてて、生きているかどうかを確認する時に、まず、呼吸状態と脈拍を確認します。
呼吸は顔を近づければわかりますが、脈拍は触れなきゃわかりません。
その場合、まずは、手首にある動脈ではかります。
そこで触れなかったら、今度は喉の近くの頸動脈ではかります。
その場所で触れれば、次の血圧以上はある事になります。
腕の親指側の動脈…橈骨動脈 80~90mmHg
両足の付け根…大腿動脈 70mmHg
首の両方…頸動脈 60mmHg
ぐらい。
なのでー…。
誰かが倒れていたら、意識、呼吸、脈拍をみながら、一人で対処しようとはせずに、まずは誰か、大声で人を呼びましょう。
大声で肩を叩きながら、「大丈夫ですかー?!」と、声をかける。
意識なかったら、顔を近づけて呼吸確認。
呼吸がわかりずらかったら、鼻に手を近づけたり、胸が動いているかをみる。
呼吸なかったら、息を思いっきり吸い込んで、すぐに人工呼吸二回(直接口を合わせるのが嫌な場合は、ハンカチ被せるか、ビニール袋を唇の大きさに切って、穴あけたやつ使うと良い)。
それから、脈拍確認。
親指の下の動脈触れなくても、足の付け根ん所が触れれば、まず、心臓マッサージとかしなくても大丈夫。
だけど、足の付け根の脈触れなくて、頸動脈が触れている場合は、いつ心臓が止まるか分からないので注意。
頸動脈が触れなければ、AEDを使用(水塗れ注意/感電するから)。
なければ、心肺蘇生開始(背中が柔らかいと効果なし/その場合、床とかに場所移動が必要)。
右利きならば、倒れている人の右側からやるとやり易い。
左手の上に右手を置く形で組んだ手を置く。
肘をまっすぐに伸ばして垂直に体重をかけると、自然と手のひらの下側に圧が集中する。
倒れてる人の右乳首と左乳首の真ん中に、その圧が集中する部分をあてて、胸が4~5cm程度沈むまで強く圧す。
それを、できるだけ速く、繰り返す。
一分間やると、もう、ヘトヘトになってくるので、交代してもらえる人が必要。
そのまま、医者か救急車がくるまでガンバ!!。
そして、次の日には、ものッ凄い筋肉痛でのたうち回るのがセオリー(笑)。
ある日の会話。
私/新米ナース。初の夜勤明けで、実家に寝に帰って来た。
弟/高校生。夏休み。
私 「ただいまー…」
弟 「おう。お帰り」
私 「いやー、ちょっと、聞いてよ。
昨日、患者さんが急変しちゃってさー、それ見つけたの私でね」
弟 「うんうん」
私 「モニター止まってて、それ先輩に伝えたら、先輩はドクターと患者さんの家族に連絡いれるから、私は患者さんの方をやる様に言われてね」
弟 「ふーん」
私 「で、救急カート持ってって、患者さんの背中に板を置いて、心臓マッサージしようとしたんだけど…」
弟 「うん」
私 「教科書に、“強く圧迫“って書いてあったから、強く押したら、胸骨がメリメリって全部折れちゃって、トドメ刺しちゃったー★」
弟 「おおぅ?!。先輩にやる様に言われただろうけど、その“殺る“は、違うだろ!!!」
私 「ねー…」
弟 「“ねー…“じゃ、ねーよ!!。
あー…、そっかー。
看護師って、強くなくちゃやってけないっていうけど、こうやってゴツくなってくのかー…」
って、いう会話があったのを思い出した。
老人は骨粗鬆症の方が多いので、手加減して下さい。
あれ?。
どーでも良いのが、長くなった…。
ま、いーか。
ついでに…。
うちの末っ子、4日間高熱の末に、今、全身発疹が出てる。
突発性発疹になりました。
看護師でも、やっぱり自分の子供が病気になると、すっげー焦るわー…。
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