不幸でも異世界チーレム!

荒葉千歳

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■第20話 西の国 マフォール その8

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そんな事言ってるより試しだよ。試験試験。
メーティス。魔法はイメージでいいんだよな?

《はい。》
《その通りです。》

よし。んじゃまずは火魔法だな。ここは火の玉を出すイメージで。

ボッ

おお。出る出る。んじゃ次は複数。

ボッボッ

おお!面白い!

ボッボッボッボッボッボッボッボッボッボッボッ・・・・

やべぇ・・・これ何個出したんだ...。
20数えた時点で辞めたから分からん。

《約6万5千になります。》

おいおい...まじか...。そりゃあ2乗したらそーなるか。

MP消費どうなってんだ。あ、俺のMPもっと多いじゃん。だからか。

んーなんか形があれだなー。矢にでもしてみるか。
今度も同じ要領で同じ数出してみるか。

ボッボッボッボッボッボッボッボッボッボッボッ・・・・

おっと...ちょっとクラっとしたぞ...。

《それは火の玉を出す時のMPと矢で出す時のMPでは倍違うからです。》
《普通ではまずその数を出すことはありえません。》
《MPの量が多いマスターだからこそ可能なのです。》
《だいたい一般でも火の玉を出す時のMP消費量は2になります。》
《矢ではその倍の4です。》
《結果MPが回復していない時に火の矢を出したら、》
《火の玉+火の矢のMP合計が減っているので立ちくらみをしたことになります。》

なるほどなぁ。
もしMPがガス欠状態になったらどうなるんだ?

《その場合は意識を失い気絶状態になります。》

まじかよ。

《でもマスターの場合は無茶をしなければまずありえないでしょう。》

なぜだ?

《既に消費した分の半分は回復しているからです。》

この短時間でか!すげーな俺の身体!
んじゃどんどん試してみるか!
次は火の壁を作ってみるか。

ゴゴゴゴゴゴォ

おぉ!なんか迫力あるな~。これって消費はどのくらいだ?

《火の壁に関しては火の玉の4倍になります。》

ってことはMP8か。

《はいそうなります。》
《ですが火の壁の固定化と常時展開となると、》
《それの2倍は消費します。》

となると俺の場合は約12時間と30分常時展開可能って事になるのか。

《はいその計算になります。》

なるほどなぁ。俺の身体色々便利だな。
あ、この火の玉を弾丸の様な速さで打ち出す事は可能なのか?

《はい可能です。》
《その場合風魔法との複合魔法で打ち出せます。》
《空気抵抗、》
《火の玉に摩擦がなくなるイメージをしてみて下さい。》

ほぅほぅ。こんな感じか?
まずは火の玉1つ出す。

ボッ

そして火の玉の周りに風の壁を出す感じ。

フゥゥゥゥ

んでそれを弾丸の様に打ち出す。

ドオオオオオオオオオオオンンンン

!?!?!?!?!?!?
これ威力ありすぎじゃね!?!?
どんくらいの速度出たんだよ!!メーティス!

《マッハ10くらいになります。》

ってことは時速だいたい12240kmかよ!!!
怖えよ!!極超音速じゃねぇか!!!
だがこれ武器を銃にするってのもありかもしれねぇな!
ロマン武器の刀は持ってるだろ!?
ここに来てまたロマン武器が出て来るとか俺はもう興奮冷めやらんぞ!!

やばい魔法の応用だけどめっちゃ脱線してる...。
一応は"ファイヤーボール"と"ファイヤーアロー"と"ファイヤーウォール"は出来た。
それを四大元素だけやってから他2つの元素を試してみよう。

スィィィ

フゥゥゥ

ドドドド

ふぅ...。これホントMP回復量が圧倒的に多い俺じゃなかったら中々出来ねぇな。
とりあえずは四大元素のボールとアローとウォールは出来るようになったし、
次は二大固有元素だな。
これって白と黒の魔力だけど言っちゃえば白魔法と黒魔法だよな。
黒魔法はなんとなく分かる。ちょっと前も呪魔法を成功させてるし多分これに近いんだと思う。
そうだろ?メーティス。

《はいその通りですマスター。》
《黒魔法は言わば破滅魔法や破壊魔法に近いです。》
《呪魔法や奴隷魔法がそれに部類します。》
《呪魔法は言わば呪い。》
《対象のココロを縛り破壊させてから呪いをかけるのです。》
《奴隷魔法は呪魔法に近いですが異なります。》
《それはココロには刻みますがココロは破壊されません。》
《その為常に命令などが出来ます。》
《因みに地球にあったブラックホールもこの黒魔法に含まれます。》

おいおいまじかよ。あれって自然現象で災害みたいなもんだろ。

《魔法は言ってしまえば自然現象なのです。》
《生きし生きるものの体内の魔力を放出させるのです。》
《理を捻じ曲げなければそれは自然現象として扱われるのです。》
《ちょっと難しかったでしょうか。》

いやなんとなく分かる。理解はしたが納得してない感じだな。
まぁそんな事はとりあえず置いておこう。
白魔法ってのはそれでなんなんだ?

《言ってしまえば回復魔法です。》
《これは黒魔法と相対していると言えば分かるでしょうか。》

あぁーそれは納得した。
だから回復魔法なのか。これって誰もが使える訳じゃないだろ?

《そうですね。》
《素質はありますが、》
《数少ない訳ではありません。》
《教会に籍を置いている人や巫女がそれに部類されます。》
《世界各国には教会も多くあり、》
《そこに籍を置いている者は修行をして取得するというのが、》
《習わしになっているみたいです。》
《巫女に関しては血統です。》
《遺伝子レベルで素質がある者は巫女と呼ばれます。》

あぁ。今いるマフォールも巫女の神殿だもんな。
血統ってことはカミルさんもそーゆうことなのか?

《そうですね。》
《ですがカミルの場合はまだ力に目覚めていないです。》

それはなぜ?

《セシル一家の呪いの所為もあるのでしょう。》
《呪いはココロを破壊するものですから。》
《それで力を未だ知らない形になっています。》

なるほどなぁ...。まぁカミルさんの力は追々調べてなんとかするか。

《出来なくはないです。》

やっぱりな。
よし二大固有元素はなんとなく分かった。
黒魔法は使わず白魔法だけを積極的に使っていこう。
破壊とか破滅とか怖すぎるわ。

よし。それじゃ今度は神大固有元素だな。
これはなにが出来る?

《候補の多さにマスターがキャパシティオーバーになり兼ねません。》

あぁ。うん。じゃあどうゆう特徴がある?

《理を捻じ曲げることが出来ます。》
《なので今この場所も理を曲げている事になります。》

ってことは空間魔法も時空魔法も神大固有元素の一部って事なんだな?

《そういうことになります。》
《あとは無から有を作り出すことも可能です。》
《【物質具現化】がまさにそれに近いです。》
《ただし【物質具現化】は無から有を作り出せますが、》
《永続的にその場に留まる訳ではありませんので、》
《この場合『近い』という言葉が当てはまります。》

なるほどなぁ。俺の身体ご都合主義過ぎませんか?
いいのか?創造主。あんたの力とほぼ同等だぞこれ。



---良いと思いますよ。うふふ。---



おっとぉ...。まーたなんか聞こえたぞ。
今度はしかも名指しからの応答だからな。こりゃ間違いねぇか。
まぁ今はまだその時じゃないからな。
俺が一番のピンチになった時にでも会うとするか。
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