37 / 69
転生後〜幼少期
#36コア目
しおりを挟む
今まで隣で呆けていた父親を茂みの所まで連れていき、妖狐と話した経緯を説明した。
「ということなんですが父様。妖狐に害があるとは思えないのです。
僕は妖狐と一緒に探すことになりますが、そのお許しをと」
「妖狐殿を信頼していないわけではないのだ、だが本当に大丈夫なのか?
私はお前が心配でしかたない」
「大丈夫です父様。僕の素早さと魔力量を知っておいででしょう?
何かあれば即座に今までの魔力を使ってでも帰還します」
そう。今まで特訓してきたマルズレットにはその魔力量は分かる。
エリオットとマルズレットが二人掛かりでやっとその素早さに追いつけるのだ。
身体強化に費やせる魔力量は伊達ではない。
「わかった。何かあれば言う通り全力で逃げろ。
その後は俺がなんとかする」
マルズレットの言葉には重みがあり、心配をかけていることは明白ではあるが、
確かに安心感があった。
「では、妖狐と一緒に子供を捜索します。父様も私たちとは反対方向の捜索お願いします」
「分かった。俺はの心配はしなくていいからな。
訓練の時と一緒にするなよ? 俺はお前より強いからな」
力強い言葉と、確かな信頼を元にシュレットは頷く。
これがカールストン子爵かと心に思う。
「では、妖狐殿に息子を預けるとするか」
茂みの中での相談事が終わり、妖狐へ了承をする為駆け寄る二人。
「妖狐殿、先ほどは声もかけられず失礼をした。
私はこのカールストン領地にて爵位を預かっているマルズレットという。
以後お見知り置きを。
息子から話は聞いた。息子と一緒に捜索をすると言う事確かに承った。
何かあれば息子は一時離脱をすると思うが、同じ子を持つ親としてそこは了承して頂きたい」
「ガァグルゥ」
(こちらからもお願いする。子を持つ身、それは致し方ないであろう。相分かった。)
「シュレット、妖狐殿はなんと?」
「こっちもお願いすると。それから子供を持つ身なのだからしかたない分かったとも」
「妖狐殿、シュレットをお願いする」
「ガウ」
最後の妖狐の言葉は翻訳しなかったが、マルズレットには分かったのだろう。
妖狐もマルズレットも頷いた。
そうして、妖狐とシュレット。マルズレットは、お互いに捜索する箇所を変え、
一斉に妖狐の子供を探す為に走り出した。
「ということなんですが父様。妖狐に害があるとは思えないのです。
僕は妖狐と一緒に探すことになりますが、そのお許しをと」
「妖狐殿を信頼していないわけではないのだ、だが本当に大丈夫なのか?
私はお前が心配でしかたない」
「大丈夫です父様。僕の素早さと魔力量を知っておいででしょう?
何かあれば即座に今までの魔力を使ってでも帰還します」
そう。今まで特訓してきたマルズレットにはその魔力量は分かる。
エリオットとマルズレットが二人掛かりでやっとその素早さに追いつけるのだ。
身体強化に費やせる魔力量は伊達ではない。
「わかった。何かあれば言う通り全力で逃げろ。
その後は俺がなんとかする」
マルズレットの言葉には重みがあり、心配をかけていることは明白ではあるが、
確かに安心感があった。
「では、妖狐と一緒に子供を捜索します。父様も私たちとは反対方向の捜索お願いします」
「分かった。俺はの心配はしなくていいからな。
訓練の時と一緒にするなよ? 俺はお前より強いからな」
力強い言葉と、確かな信頼を元にシュレットは頷く。
これがカールストン子爵かと心に思う。
「では、妖狐殿に息子を預けるとするか」
茂みの中での相談事が終わり、妖狐へ了承をする為駆け寄る二人。
「妖狐殿、先ほどは声もかけられず失礼をした。
私はこのカールストン領地にて爵位を預かっているマルズレットという。
以後お見知り置きを。
息子から話は聞いた。息子と一緒に捜索をすると言う事確かに承った。
何かあれば息子は一時離脱をすると思うが、同じ子を持つ親としてそこは了承して頂きたい」
「ガァグルゥ」
(こちらからもお願いする。子を持つ身、それは致し方ないであろう。相分かった。)
「シュレット、妖狐殿はなんと?」
「こっちもお願いすると。それから子供を持つ身なのだからしかたない分かったとも」
「妖狐殿、シュレットをお願いする」
「ガウ」
最後の妖狐の言葉は翻訳しなかったが、マルズレットには分かったのだろう。
妖狐もマルズレットも頷いた。
そうして、妖狐とシュレット。マルズレットは、お互いに捜索する箇所を変え、
一斉に妖狐の子供を探す為に走り出した。
0
あなたにおすすめの小説
俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!
くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作)
異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
パワハラで会社を辞めた俺、スキル【万能造船】で自由な船旅に出る~現代知識とチート船で水上交易してたら、いつの間にか国家予算レベルの大金を稼い
☆ほしい
ファンタジー
過労とパワハラで心身ともに限界だった俺、佐伯湊(さえきみなと)は、ある日異世界に転移してしまった。神様から与えられたのは【万能造船】というユニークスキル。それは、設計図さえあれば、どんな船でも素材を消費して作り出せるという能力だった。
「もう誰にも縛られない、自由な生活を送るんだ」
そう決意した俺は、手始めに小さな川舟を作り、水上での生活をスタートさせる。前世の知識を活かして、この世界にはない調味料や保存食、便利な日用品を自作して港町で売ってみると、これがまさかの大当たり。
スキルで船をどんどん豪華客船並みに拡張し、快適な船上生活を送りながら、行く先々の港町で特産品を仕入れては別の町で売る。そんな気ままな水上交易を続けているうちに、俺の資産はいつの間にか小国の国家予算を軽く超えていた。
これは、社畜だった俺が、チートな船でのんびりスローライフを送りながら、世界一の商人になるまでの物語。
なんか人類滅亡直前の世界で勇者召喚にて大ハズレみたいな顔をされた【弱体術師】の俺ですが、実は人生4周目にて過去には【勇者】の実績もある最強
ルシェ(Twitter名はカイトGT)
ファンタジー
なんか人類滅亡直前の世界で勇者召喚にて大ハズレみたいな顔をされた【弱体術師】の俺ですが、実は人生4周目にて過去には【勇者】の実績もある銀河最強レベルの【調停者】
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる