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転生後〜幼少期
#41コア目
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シュレットはおぶられている間、ずっと驚きっぱなしである。
抱えられているとしてもどこかで振動があり、
ちょっとしたダメージがあるものだと思っていた。
だが実際は少しの揺れもなく、いや一部揺れている部分はあるのだが、
それはシュレットを優しく包んでいる。
それにシュレットに抱えられている小狐。
凄く大人しく丸まっている。気絶してるのかと思うほど静かなのだ。
抱えられながら抱えるというのもおかしいが、運搬されている間は小狐を撫でながら、
終わりを待っていた。
また、シュレットはこの身体的能力が羨ましいと思えるほどである。
それは、この木の小枝ほどの大きさを折りもせずに、
木から木へと渡っているのだ。
シュレットが揺れないと思うほどの安定感と、木から木へと飛び乗る身体技術。
羨ましいと思わずになんと思うのだ。どこかの火影がでてくる忍者かよと。
そんなことを思っていたシュレット。到着である。
「ほれ着いたぞ」
「父様!」
「おぉ!シュレット!・・・と誰だ?」
「我じゃよ我」
「我々詐欺?」
「ちゃうわ!どこからどう見てもさっき会た妖狐じゃよ!」
「・・・・はぁ!?妖狐!?あの幻獣の!?」
「そうじゃよ。この姿の方が会話もしやすい。こんな生い茂ってる森の中でも動きやすいんじゃ。
それに倒れたお主の子と傷ついた我の子を運びやすいしの」
「シュレット倒れたのか!?」
「あぁ大丈夫じゃよ。ただの魔力と体力切れじゃ。
我もあの時は動転しておったからの、それに妙に大人びておる。
こんな齢数年しか経っておらん童を捜索に交えたのは大人として良くなかったのにの。
だが、この子のおかげで我の子は無事救出できた。ほんに感謝しておる」
「そうか・・・頑張ったんだなシュレット」
緊張の糸は洞窟の中で切れたと思っていた。
でもこんな子供の体だ。それに初めての戦闘。殺した感覚。
そんな物語が頭をよぎり、泣くつもりのない瞼には水滴が溢れ出た。
それは真っ暗で繭に囲われた幼虫が蛹から成虫になるかのよう。
暗闇の繭はひび割れ、光が差し込んでくる。
「おぉおぉ。頑張った。頑張ったぞシュレット。もういいんだ。大丈夫だからな」
「心が少し成長し過ぎたんじゃろうな」
「あぁ。最近は大人びてきたと寂しいと思っていたが・・・まだ守ってやれるな」
「だが、子の成長は早いぞ?」
「分かってるさ。ありがとう妖狐殿」
「なに。こちらこそじゃ」
マルズレットの胸の中で泣くシュレットにそんな会話は聞こえなかった。
危険という繭はもうないのだから。
抱えられているとしてもどこかで振動があり、
ちょっとしたダメージがあるものだと思っていた。
だが実際は少しの揺れもなく、いや一部揺れている部分はあるのだが、
それはシュレットを優しく包んでいる。
それにシュレットに抱えられている小狐。
凄く大人しく丸まっている。気絶してるのかと思うほど静かなのだ。
抱えられながら抱えるというのもおかしいが、運搬されている間は小狐を撫でながら、
終わりを待っていた。
また、シュレットはこの身体的能力が羨ましいと思えるほどである。
それは、この木の小枝ほどの大きさを折りもせずに、
木から木へと渡っているのだ。
シュレットが揺れないと思うほどの安定感と、木から木へと飛び乗る身体技術。
羨ましいと思わずになんと思うのだ。どこかの火影がでてくる忍者かよと。
そんなことを思っていたシュレット。到着である。
「ほれ着いたぞ」
「父様!」
「おぉ!シュレット!・・・と誰だ?」
「我じゃよ我」
「我々詐欺?」
「ちゃうわ!どこからどう見てもさっき会た妖狐じゃよ!」
「・・・・はぁ!?妖狐!?あの幻獣の!?」
「そうじゃよ。この姿の方が会話もしやすい。こんな生い茂ってる森の中でも動きやすいんじゃ。
それに倒れたお主の子と傷ついた我の子を運びやすいしの」
「シュレット倒れたのか!?」
「あぁ大丈夫じゃよ。ただの魔力と体力切れじゃ。
我もあの時は動転しておったからの、それに妙に大人びておる。
こんな齢数年しか経っておらん童を捜索に交えたのは大人として良くなかったのにの。
だが、この子のおかげで我の子は無事救出できた。ほんに感謝しておる」
「そうか・・・頑張ったんだなシュレット」
緊張の糸は洞窟の中で切れたと思っていた。
でもこんな子供の体だ。それに初めての戦闘。殺した感覚。
そんな物語が頭をよぎり、泣くつもりのない瞼には水滴が溢れ出た。
それは真っ暗で繭に囲われた幼虫が蛹から成虫になるかのよう。
暗闇の繭はひび割れ、光が差し込んでくる。
「おぉおぉ。頑張った。頑張ったぞシュレット。もういいんだ。大丈夫だからな」
「心が少し成長し過ぎたんじゃろうな」
「あぁ。最近は大人びてきたと寂しいと思っていたが・・・まだ守ってやれるな」
「だが、子の成長は早いぞ?」
「分かってるさ。ありがとう妖狐殿」
「なに。こちらこそじゃ」
マルズレットの胸の中で泣くシュレットにそんな会話は聞こえなかった。
危険という繭はもうないのだから。
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