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転生後〜幼少期

#49コア目

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「そうか! あの二人がAクラスか! 俺とエリオットもそこで知り合ったからな!」

「凄いわ凄いわ! カーズとキャディアがAクラスだなんて! ねぇマーガレット!」

「はいイレーナ様。学力や実技は申し分なく、惜しくは魔力量検査でした」

「ん? マーガレット。なにその魔力量検査って」

「あぁ、シュレット様にはまだライアックでの受験がどのようなものか教えておりませんでしたね」


そうしてマーガレットからのちょっぴり講座が始まった。
どこからか出された一冊の本。その中にはライアックの入試内容が書かれていた。
待てマーガレット本当にそれどうやって出した。


どうやらライアックでは、学力試験、実技試験、魔力量検査、コアの種類確認があるそうだ。


まず学力試験。
この例題も本に書かれており、正直問題的にはかなり幼稚な問題だ。


前世の記憶があるシュレットではほぼ満点を獲得してしまう。
危なそうな問題で言えば歴史のみである。


実技試験。
この試験には試験官が何人かおり、自分が得意としている武器や魔法を使い、
試験官と模擬戦をする事らしい。


日頃三体一の模擬戦を行っているシュレットからしたら、これも余裕であろう。


コアの種類の確認は本当に確認のみなのでテストというものではない。
学校側が誰がどのコアを所持しているかの確認をするためのものであろう。
コアの種類によって入る科目、入れる科目が違ってくるそうだ。


最後に魔力量検査。
これが一番の難関と言っても良い。
この世界では生まれてから魔力の量は決まっているものとされている。


どこかの王侯貴族であれば魔力操作の訓練なども出来るだろうが、
そうでない平民からしたら訓練もしていない純粋な魔力量で勝負しなくてはならない。


平民にとっては勝負も甚だしいという差が生まれるので、厳しいだろう。
だが、それを純粋な魔力量で勝ち取った者もいた。


カーズやキャディアの文にはもう一枚封入されており、
受験の合否と他に、順位も記されていた。


その中には純粋な魔力量と他の受験科目だけで四位に上り詰めた平民がいたそうだ。
シュレットはそれを見て(この四位の人が魔力操作などを練習したらどうなるんだ・・・)と
身体を少し恐怖で振るわせた。宮廷で働く魔法使い、別名宮廷魔導士になれるんじゃないだろうかと。
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