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風の都『カザネ』
くたびれもうけ
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「……生きてるのか」
リンが目が覚めて最初に目に入ったのは、カザネに着いて初めて見た天井と同じだった。
何故ここに居るのか。覚えているのは果たし状相手と戦っていた事だけである。
「ここまで誰が……」
「シオンって嬢ちゃんだぜ」
そう言ってリンが状況確認をしようとした時、割り込んで来たのはここに寝ている原因を作った男。
「ムロウッ……!」
何故ここにいるのかわからず、立ち上がろうとするが体が重くてすぐには起きれなかった。
「随分とお寝坊さんじゃあないか聖剣使い? 夜更かしは良くないぜ?」
「ふん……悪い大人の夜遊びに付き合わされてな」
「お~そりゃあご苦労な事で」
「そいつに火遊びも教わった……今から試すか?」
「へ~……その体で?」
「十分だと思うが?」
「「……」」
一触即発といったその状況に、矛を収めさせたのはシオンだった。
「ハイハイそこまで 睨み合いしないの」
「シオン……」
「いや~敵意むき出しにされちゃ答えなきゃなと」
「余計なことをしないでください アナタも怪我をされてるんだからとっとと寝てください」
「いやもう昼だし……」
「寝ててください」
有無を言わせない強い態度に、ムロウは渋々隣の部屋の布団に潜る。
ムロウがシオンに押し負けている事に驚くが、そんな事よりムロウが普通にここにいる事のほうに驚く。
「いいのか? アイツ魔王軍の……」
「まあ話せば長くなると思うんだけど……」
何故こうなったのか、話は数時間前に遡る。
「死に損ないが邪魔をするか」
リンとムロウの決闘後、漁夫の利を狙い現れたのさ魔王軍を名乗る『木鬼』であった。
シオンがそれを防ぐ為に戦うも、翻弄され追い詰められた時、助けに入ったのがムロウだったのである。
「邪魔? そりゃあこっちの台詞だぜ 漁夫の利狙いなんざ随分せこいじゃあないか」
シオンへのトドメの一撃を風が防いだ。
傷ついた体で立ち上がり、木鬼に刀を向けてる姿をみて、シオンは混乱する。
「もしかしてアナタが果たし状の送り主……? 魔王軍じゃないの?」
「まさか~果たし状にそんなこと書いてなかったろ?」
そう言ってボロボロになった笠を深く被り直し、刀を構えて高らかにこう名乗った。
「おりゃあムロウ 『ガンリュウノ ムロウ』 それが名前だ」
「まさか貴方はこの国の!?」
男の名乗った『ガンリュウノ』というのに聞き覚えがあった。
ここカザネを治る『ガンリュウノ シンゲン』と同じものだったのだ。
「ご明察 この国の若殿さね……まあ若って歳でもないが」
全て言い終わる前にムロウは刀を振るうと何かが弾かれた。
地面に突き刺さったのは先ほど投げられていた苦無よりもさらに細く、目視しづらい苦無だった。
「問答無用かい」
「然り 受けた命は聖剣使いを殺す事 それを邪魔するのであれば容赦はしない」
「そりゃあ穏やかじゃないな? もっと楽しめや!」
ムロウは斬り込む。だがすぐにそれは阻まれた。
「地面から木が!?」
「我にかかれば造作もない事よ」
「木属性……相性が悪いな」
風の刃で突如生えた木を斬り裂くが、今度は背後から蔓がムロウに襲いかかる。
「先の戦いに比べ動きが落ちているな 残念ながら口は衰えていないようだが身体はそうでは無いようだ」
「バレちゃあしょうがねえか けどな……時間稼ぎは十分だったようだぜ?」
「何?」
「ハアアアアア!」
木鬼が後ろを振り向く。すると木鬼の魔法で生み出された蔦に縛り上げられていたシオン。
足元から水が溢れ出し、シオンを縛り付けていた蔦が弾け飛んだ。
「随分強引な脱出法だ」
「あら知らなくて? 植物に水のあげすぎはご法度なのよ?」
「だが失策だったな 簡単に破れはしなかった筈だ」
蔦にただ絡まっていただけではない。
それは木鬼が魔法によって生み出したものだ。ただの植物を引きちぎるのとは訳が違う。
「確かに……多少は魔力を持ってかれたけど状況的には二対一のアナタが不利じゃない?」
「手負いの侍と魔力不足の騎士の二人に囲まれた状況で……我が不利だと?」
木鬼の言ったとおりだった。
盤面だけを見れば二対一になるがそれは数だけだ。相手は万全かつ、どれだけの強さがわからない状況はむしろこっちが不利だろう。
互いに構えたまま見合わし、相手の動きを伺う。
出方次第ではただでは済まない。
「……手負いといえど手練れである事には変わりはないか」
そう言って先に武器を収めたのは木鬼だった。
「話がわかって嬉しいわね」
「契約者を甘く見るわけにはいかないからな」
「あら……? 知ってるのね」
「見たことがあるだけだ もっともその契約者はもういないがな」
木鬼はその言葉を言い残して地面の中へ潜り、姿を現さなかった。
(契約の効果を知っててくれて逆に助かったわね……)
緊張が解け『ふぅ』溜息をつくがまだ終わりではない。この状況を作った張本人を問いたださなくてはならないからだ。
「だぁ~! もう疲れた! 流石にキツイぜ」
「お疲れのところ悪いのですがお話を聞かなくては休ませるわけにはいきません」
「まあそうだよな でもまずは二代目だろう?」
そう言われてしまえば悔しいが、ムロウの言う通り、倒れたリンに急いで近寄って息を確認する。
「良かった……生きてる」
「流石はあの聖剣の二代目だ ついつい本気でやりあっちまった」
ボロボロになりながらも『まだ足りない』とでも言いたげな表情で、ムロウはリンを見る。
「……城に着き次第覚悟してください 洗いざらい吐いてもらいますから」
「アッハイ」
だがそれを許さないといったシオンのその顔は、あまりの気迫にムロウは従うしかなかった。
「……ってことがあって」
これがこれまでの経緯。危ないところを助けたのはシオンで、そのシオンを助けたのはムロウであると。
「つまり……アレは魔王軍じゃないのか?」
「そうよ アレは違うの」
「おいアレ扱いはやめろよ」
リンが指をさした男はどうも扱いがお気に召さなかったようだ。
不満を言ってきたがそんな事よりも、本題はなぜこんな事をしたかをリンは問う。
「アンタは一体何のつもりで俺に挑んできたんだ? 理由次第じゃ俺は骨折り損のくたびれもうけってやつなんだが」
「んなもん決まってんだろ」
ムロウの回答はこうだった。
「楽しそうだったからに決まってんだろうが」
「くたびれもうけだよ」
自らの私利私欲の為に、リンは戦わされてしまったのだった。
リンが目が覚めて最初に目に入ったのは、カザネに着いて初めて見た天井と同じだった。
何故ここに居るのか。覚えているのは果たし状相手と戦っていた事だけである。
「ここまで誰が……」
「シオンって嬢ちゃんだぜ」
そう言ってリンが状況確認をしようとした時、割り込んで来たのはここに寝ている原因を作った男。
「ムロウッ……!」
何故ここにいるのかわからず、立ち上がろうとするが体が重くてすぐには起きれなかった。
「随分とお寝坊さんじゃあないか聖剣使い? 夜更かしは良くないぜ?」
「ふん……悪い大人の夜遊びに付き合わされてな」
「お~そりゃあご苦労な事で」
「そいつに火遊びも教わった……今から試すか?」
「へ~……その体で?」
「十分だと思うが?」
「「……」」
一触即発といったその状況に、矛を収めさせたのはシオンだった。
「ハイハイそこまで 睨み合いしないの」
「シオン……」
「いや~敵意むき出しにされちゃ答えなきゃなと」
「余計なことをしないでください アナタも怪我をされてるんだからとっとと寝てください」
「いやもう昼だし……」
「寝ててください」
有無を言わせない強い態度に、ムロウは渋々隣の部屋の布団に潜る。
ムロウがシオンに押し負けている事に驚くが、そんな事よりムロウが普通にここにいる事のほうに驚く。
「いいのか? アイツ魔王軍の……」
「まあ話せば長くなると思うんだけど……」
何故こうなったのか、話は数時間前に遡る。
「死に損ないが邪魔をするか」
リンとムロウの決闘後、漁夫の利を狙い現れたのさ魔王軍を名乗る『木鬼』であった。
シオンがそれを防ぐ為に戦うも、翻弄され追い詰められた時、助けに入ったのがムロウだったのである。
「邪魔? そりゃあこっちの台詞だぜ 漁夫の利狙いなんざ随分せこいじゃあないか」
シオンへのトドメの一撃を風が防いだ。
傷ついた体で立ち上がり、木鬼に刀を向けてる姿をみて、シオンは混乱する。
「もしかしてアナタが果たし状の送り主……? 魔王軍じゃないの?」
「まさか~果たし状にそんなこと書いてなかったろ?」
そう言ってボロボロになった笠を深く被り直し、刀を構えて高らかにこう名乗った。
「おりゃあムロウ 『ガンリュウノ ムロウ』 それが名前だ」
「まさか貴方はこの国の!?」
男の名乗った『ガンリュウノ』というのに聞き覚えがあった。
ここカザネを治る『ガンリュウノ シンゲン』と同じものだったのだ。
「ご明察 この国の若殿さね……まあ若って歳でもないが」
全て言い終わる前にムロウは刀を振るうと何かが弾かれた。
地面に突き刺さったのは先ほど投げられていた苦無よりもさらに細く、目視しづらい苦無だった。
「問答無用かい」
「然り 受けた命は聖剣使いを殺す事 それを邪魔するのであれば容赦はしない」
「そりゃあ穏やかじゃないな? もっと楽しめや!」
ムロウは斬り込む。だがすぐにそれは阻まれた。
「地面から木が!?」
「我にかかれば造作もない事よ」
「木属性……相性が悪いな」
風の刃で突如生えた木を斬り裂くが、今度は背後から蔓がムロウに襲いかかる。
「先の戦いに比べ動きが落ちているな 残念ながら口は衰えていないようだが身体はそうでは無いようだ」
「バレちゃあしょうがねえか けどな……時間稼ぎは十分だったようだぜ?」
「何?」
「ハアアアアア!」
木鬼が後ろを振り向く。すると木鬼の魔法で生み出された蔦に縛り上げられていたシオン。
足元から水が溢れ出し、シオンを縛り付けていた蔦が弾け飛んだ。
「随分強引な脱出法だ」
「あら知らなくて? 植物に水のあげすぎはご法度なのよ?」
「だが失策だったな 簡単に破れはしなかった筈だ」
蔦にただ絡まっていただけではない。
それは木鬼が魔法によって生み出したものだ。ただの植物を引きちぎるのとは訳が違う。
「確かに……多少は魔力を持ってかれたけど状況的には二対一のアナタが不利じゃない?」
「手負いの侍と魔力不足の騎士の二人に囲まれた状況で……我が不利だと?」
木鬼の言ったとおりだった。
盤面だけを見れば二対一になるがそれは数だけだ。相手は万全かつ、どれだけの強さがわからない状況はむしろこっちが不利だろう。
互いに構えたまま見合わし、相手の動きを伺う。
出方次第ではただでは済まない。
「……手負いといえど手練れである事には変わりはないか」
そう言って先に武器を収めたのは木鬼だった。
「話がわかって嬉しいわね」
「契約者を甘く見るわけにはいかないからな」
「あら……? 知ってるのね」
「見たことがあるだけだ もっともその契約者はもういないがな」
木鬼はその言葉を言い残して地面の中へ潜り、姿を現さなかった。
(契約の効果を知っててくれて逆に助かったわね……)
緊張が解け『ふぅ』溜息をつくがまだ終わりではない。この状況を作った張本人を問いたださなくてはならないからだ。
「だぁ~! もう疲れた! 流石にキツイぜ」
「お疲れのところ悪いのですがお話を聞かなくては休ませるわけにはいきません」
「まあそうだよな でもまずは二代目だろう?」
そう言われてしまえば悔しいが、ムロウの言う通り、倒れたリンに急いで近寄って息を確認する。
「良かった……生きてる」
「流石はあの聖剣の二代目だ ついつい本気でやりあっちまった」
ボロボロになりながらも『まだ足りない』とでも言いたげな表情で、ムロウはリンを見る。
「……城に着き次第覚悟してください 洗いざらい吐いてもらいますから」
「アッハイ」
だがそれを許さないといったシオンのその顔は、あまりの気迫にムロウは従うしかなかった。
「……ってことがあって」
これがこれまでの経緯。危ないところを助けたのはシオンで、そのシオンを助けたのはムロウであると。
「つまり……アレは魔王軍じゃないのか?」
「そうよ アレは違うの」
「おいアレ扱いはやめろよ」
リンが指をさした男はどうも扱いがお気に召さなかったようだ。
不満を言ってきたがそんな事よりも、本題はなぜこんな事をしたかをリンは問う。
「アンタは一体何のつもりで俺に挑んできたんだ? 理由次第じゃ俺は骨折り損のくたびれもうけってやつなんだが」
「んなもん決まってんだろ」
ムロウの回答はこうだった。
「楽しそうだったからに決まってんだろうが」
「くたびれもうけだよ」
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