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第1話:「異世界エルダニア」
しおりを挟むプロローグ:「転落の果てに」
東京・大手町の高層ビル38階、東日本証券第三投資顧問部。
「田中さん、また成功だって! VISAからの追加資金、50億円だって!」
同僚の村上の声に、田中誠はうなずきながらモニターから視線を離した。彼のデスクには祝福の声とともに次々と同僚たちが集まってくる。
「やはり『黄金の眼』は伊達じゃないな」
古株のトレーダー、齋藤の言葉に、誠は照れくさそうに笑った。「黄金の眼」—それは彼の異名だ。30歳にも満たない若さでありながら、投資市場の動向を見抜く直感的な能力は東日本証券の中でも随一だった。
「いやあ、単に運が良かっただけですよ」
誠は謙遜して微笑んだが、その瞳の奥には確かな自信が宿っていた。彼が投資マネージャーを務めるファンドは、就任以来3年連続で市場平均を大きく上回る成績を残していた。顧客の信頼は厚く、新規の資金が続々と集まる状況だった。
---
「田中君、ちょっと良いかな」
数日後、誠は投資顧問部の部長・桜井に呼ばれ、小会議室に入った。
「ああ、座ってくれ。実はな、新しい大口顧客から特別ファンドの設定依頼が来ているんだ。アメリカから」
桜井は誠に分厚いファイルを手渡した。
「全米教職員退職年金の一部だ。彼らが日本市場で運用したいと。担当してくれないか」
誠は一瞬、息を飲んだ。全米教職員退職年金—アメリカの教師たちの老後を支える巨大な年金基金だ。その一部とはいえ、日本円で数百億の資金になる。
「僕に...ですか?」
「君以外に任せられる者がいないよ。他の投資マネージャーたちは、あまりにも不安定な市場環境で大きな賭けをすることに躊躇している。でも、君なら市場の波を読み切れるだろう」
桜井の信頼の言葉に、誠は深く頷いた。
「分かりました。最善を尽くします」
---
2008年9月15日。
アメリカ大手投資銀行のリーマン・ブラザーズが破綻した日、世界の金融市場は激震に包まれた。
「これは一時的な混乱だ。必ず市場は戻る」
誠はオフィスの緊急会議で断言した。彼は経済指標の多くが底打ちしていると見ていた。今こそ逆張りの大チャンスだと考え、教職員年金の資金を積極的に株式市場に投入した。これまでの実績による自信が彼の判断を支えていた。
しかし、市場は彼の予想を裏切った。
続く数週間、市場は文字通り崩壊していった。世界中の投資家がパニックに陥り、株価は底なしの下落を続けた。連日のニュースは暗いものばかり。リーマンの破綻は氷山の一角に過ぎなかったのだ。
「これは想定外だ...」
自分のデスクに座り、暗転する数字の列を見つめながら、誠は冷や汗を流した。彼の運用していた教職員年金の評価額は、日に日に減少していった。彼の予想とは逆に、市場はさらに大きく崩れていった。
---
「損失額が確定しました」
重苦しい会議室で、経理部長の深刻な声が響いた。
「全米教職員退職年金の日本株運用分で、評価額ベースで68%のマイナスです」
会議室は静寂に包まれた。桜井部長の顔は土気色だ。彼は悲痛な表情で誠を見た。
「信じられない...なぜこんな判断を...」
誠は言葉を失った。68%の損失。数字で言えば約200億円に相当する。教師たちの老後の資金が、彼の判断ミスによって蒸発したのだ。
「年金基金からは説明を求める声明が届いています。彼らは法的措置も検討しているようです」
法務部の担当者の言葉に、会議室に集まった全員が息を呑んだ。
---
その後の日々は悪夢のようだった。
連日の謝罪会議、説明会、対策会議。マスコミの取材攻め、社内での白い目。かつて「黄金の眼」と呼ばれた誠の評判は地に落ちた。
「責任は全て私にあります。退職させていただきます」
最終的に誠は全ての責任を取り、会社を辞めることにした。会社と年金基金との間で和解が成立し、法的措置は回避されたが、その代償として誠はキャリアを断念せざるを得なかった。
証券業界は狭い。彼の失敗は業界内ですぐに広まり、再就職の道は事実上閉ざされた。
---
2009年2月、東京・新宿のワンルームアパート。
かつてのエリート証券マンは見る影もなかった。部屋には空の酒瓶が散乱し、カップラーメンの空容器が積み上がっている。テーブルには返済期限の過ぎた請求書の山。退職金は違約金の一部として支払われ、残った貯金も底を尽きかけていた。
「あの時、なぜあんな判断をしたのか...」
黄昏の中、誠は独り呟いた。彼が間違ったのは分析ではない。真の過ちは、自分の能力を過信し、他人の資産に対して過度のリスクを取ったことだった。
彼は窓の外を見つめた。かつての東京の景色は変わらず輝いていたが、彼の中の何かが決定的に壊れていた。
「自分の知識は正しかったのに...なぜ、あんな使い方をしてしまったのか」
---
同年4月のある雨の夜。
小雨の降る歩道を、誠はふらふらと歩いていた。面接に行ったコンビニでも断られ、最後の望みも消えた気がした。しかし、胸の内にはわずかな灯火が残っていた。
「次があれば...もう一度、自分の知識を正しく使える場所があれば...」
雨のせいで視界は曇っていた。誠は交差点に差し掛かったとき、赤信号だったことに気づかなかった。
「危ない!」
誰かの叫び声が聞こえた瞬間、彼の視界に眩しいヘッドライトが飛び込んできた。
「ああ、終わりか...」
衝撃と共に、誠の体は宙を舞った。アスファルトに叩きつけられる感覚。雨の滴が混じった血の匂い。救急車のサイレンが遠くで鳴っていた。
周囲に人が集まってくる。「飲酒運転だったらしい」「よりによって赤信号で...」
視界が徐々に暗くなる中、誠は空を見上げた。雨は彼の顔を優しく洗い流していた。
「もう一度...チャンスがあれば...」
彼の意識が遠のいていく。
「今度は...正しく使いたい...自分の知識を...」
次第に声も出なくなり、彼は心の中で願い続けた。
*「もう一度、自分の知識を正しく活かせる場所があれば...」*
最後の思いを抱きながら、田中誠の意識は完全に闇に落ちていった。
---
どれほどの時が経ったのだろうか。
黒い虚無の中で、誠はただ漂っていた。
自分は死んだのか。それとも病院のベッドで眠っているのか。
意識はあるのに、体を感じない不思議な感覚。
そのとき、彼は聞いた。
**「汝の願い、受け入れよう」**
謎の声が虚空に響き渡る。
**「汝の知識は貴重なれど、汝の心に悔いあり」**
**「新たなる世界にて、汝に第二の機会を与えん」**
誠は応えようとしたが、声は出ない。
**「この石に願いを刻むがよい。『誠運を司る者』として」**
何かが彼の意識に触れる感覚。温かい光が彼を包み込み始めた。
**「目覚めよ、異世界の投資家よ」**
光は次第に強くなり、彼の意識を完全に包み込んだ。
---
パサパサ。
乾いた草の感触が頬を刺す。
風の音。鳥のさえずり。
そして、陽の光。
「...ん...」
まぶたを開けると、そこには見たこともないほど青い空が広がっていた。
田中誠の新たな人生が、今、始まろうとしていた。
鳥のさえずりが耳に心地よく響いてくる。
「……どこだ、ここは」
田中誠は目を開け、まばゆい陽光に顔をしかめた。頭をもたげると、自分が草原の真ん中に横たわっていることに気づく。
記憶の最後の断片、交差点で車に轢かれた瞬間が脳裏によみがえる。その後、不思議な虚無の中で声を聞いたことも思い出した。
「あれは…夢だったのか?」
誠はゆっくりと立ち上がり、周囲を見回した。どこまでも広がる緑の平原、遠くには森、そしてさらに遠方には茶色の丘陵地帯が見える。そして何より、かつて東京で見たこともないほど青い、果てしなく広がる空。
「これは…日本じゃない」
彼は自分の体に目を向けた。着ているのは、あの夜の濡れたスーツではなく、麻のような素材でできた素朴なシャツと茶色の革のズボン。足元には革の短靴。
「まるで西洋の中世みたいだ」
そして不思議なことに、自分が考えていることと口から出る言葉が違う。何かの言語を話しているが、自分では日本語で考えている。しかもその言語が理解できる。
「これは…異世界転生というやつなのか?」
小説やネットで読んだことのある設定が現実になっているとは思えなかったが、目の前の現実は否定しようもない。
不意に、ポケットの中で何かが暖かく脈打つのを感じた。手を入れると、小さな青い石が出てきた。手のひらサイズの、宝石のような輝きを持つ石だ。
「これは…」
石をよく見ると、表面に文字が刻まれている。「誠運を司る者」—まさしく虚無の中で謎の声が言及した言葉だった。
「魔導石…なのか?」
石は彼の手の中で微かに脈動するように光っている。明らかに魔法の類のものだ。
「よし、状況を整理しよう」
証券マンとしての冷静な思考回路が働き始める。
「一、私は異世界に来た。二、言葉が理解できる。三、謎の石を持っている。四…」
四つ目の項目を思いついた瞬間、彼の腹が大きく鳴った。
「四、とにかく腹が減った!」
---
誠は腹の虫を抑えながら、見えた道を歩き始めた。これが中世風の異世界なら、どこかに村や町があるはずだ。そこで食べ物や情報が手に入るかもしれない。
約一時間ほど歩いたところで、彼は小さな峠に差し掛かった。そこから見渡すと、遠くに屋根の集まりが見える。町だ。
「あそこまで行けば…」
しかし、町への道すがら、彼は奇妙な光景に出くわした。道の先で、四頭の馬に引かれた立派な馬車が何者かに囲まれていたのだ。五、六人の粗暴な男たちが馬車を取り囲み、中にいる人物に何かを要求しているようだ。
「何か揉め事か…?」
誠は草むらに身を隠し、状況を観察した。武装した男たちの様子から察するに、これは単なる揉め事ではなく、強盗だろう。馬車の側では三人の護衛らしき騎士が抵抗しているが、数で劣勢だ。
「危ないな…関わらないほうがいいか」
しかし、誠の目は馬車に止まった。その豪華さと護衛の存在から察するに、これは単なる旅人ではなく、何か重要な物や人を運んでいるのだろう。そういえば、強盗たちがひときわ大きな声で叫んでいた言葉が耳に残っている。
「税金を出せ!」
そうか、これは領地から王都へ向かう税金輸送の馬車なのだ。
誠の脳裏には様々な思いが去来した。この世界は初めてだが、転生する前に読んだファンタジー小説の知識によれば、領主から王様への税金輸送を襲うのは重罪のはずだ。
「私は関わるべきじゃない」
そう思いながらも、彼の足は襲撃現場に向かって動き始めていた。それは自殺行為に思えたが、何か—直感か、またはポケットの石の影響か—が彼に行動を促していた。
「待て!その税金には触れないほうがいい!」
誠は声の限り叫んだ。突然の叫び声に、強盗も護衛も一瞬動きを止めた。
「お前は誰だ?」強盗のリーダーらしき男が誠を睨みつけた。
「私は…国王の監査官だ」
誠は冷静さを装いながら、自信に満ちた態度で言った。嘘だが、この状況で彼にできる唯一の戦略だった。
「監査官?」
「そうだ。その税金は既に王都へ送られている。それは偽物だ。この馬車は囮で、強盗を捕まえるための罠だ」
「な…何だと?」
強盗たちは困惑した表情で互いを見つめ合った。誠はチャンスと見て、さらに畳みかける。
「すでに王の騎士団がこの周辺を固めている。今なら逃げられるかもしれないが…」
強盗のリーダーは目を細め、誠の言葉の真偽を見極めようとした。一方で護衛の騎士たちは、何が起きているのか理解できないようだったが、口を挟まなかった。
「…わかったぞ!お前は騎士どもの仲間だな!」
リーダーは突然叫び、誠に向かって剣を振りかざした。誠は素早く身をかわそうとしたが、慣れない体では動きが鈍い。
その瞬間、馬車から飛び出した一人の騎士が強盗のリーダーの攻撃を受け止めた。力強い一撃で相手の剣を弾き飛ばし、次の一撃でリーダーを地面に倒した。
「頭領がやられた!逃げろ!」
残りの強盗たちはリーダーが倒れるのを見て、慌てて森の中へと逃げ込んでいった。
「大丈夫か?」
騎士が誠に手を差し伸べた。中年の精悍な顔立ちだが、目には温かみがある。
「あ、ありがとうございます」
誠は助け起こされながら、状況が一変したことに息をつく間もなかった。
「勇敢な行動だった。あの嘘で強盗どもを混乱させたな」
「は、はい…とっさの思いつきで」
「重要な税金輸送の護衛という任務に協力してくれたことに感謝する。私はロイヤルクレストの騎士団所属、グスタフ・バーミリオンだ」
「あ、私は…田中誠…いや、誠・タナカです」
誠は自分の名前をこの世界の呼び名に合わせた。
「見たところ、旅の途中かな?どこへ向かっている?」
「実は…」
誠は一瞬迷ったが、正直に答えることにした。「どこへ行くべきか分からないんです。この世界に来たばかりで…」
騎士は眉をひそめた。「この世界?…なるほど、召喚された者か異界からの訪問者か」
「え?」
「時々、他の世界から来る者がいることは知られている。珍しいが不可能ではない」
誠は驚いた。この世界では異世界人の存在が知られているのか。
「あなたの機転のおかげでピンチを脱した。お礼として、私たちと一緒にロイヤルクレストまで行かないか?王都なら、あなたのような異界の方でも道を見つけやすいだろう」
「本当ですか?ありがとうございます!」
こうして誠は、予想外の方法で王都への道を手に入れた。
---
馬車の中は意外に広く、内装も豪華だった。護衛の長グスタフのほか、二人の若い騎士と、貴族風の中年男性—税金の管理責任者らしい—が同乗していた。
「あの嘘はよく思いついたな」若い騎士の一人、ロイが感心したように言った。
「いや、まあ…」誠は照れくさそうに笑った。
「本当の税金は別のルートで二日前に送られているのでな。おかげで私たちは無事だった」
責任者のアルベリク卿が言った。
「なるほど、それで護衛の方々が私の嘘に乗ってくださったんですね」
「実際のところ、今朝も似たような襲撃があった。あれは本物の税金を狙ったものだったが、こちらも偽装輸送だったため事なきを得た」グスタフが説明した。
「最近、税金輸送を狙った強盗が増えているんです」もう一人の騎士、エルマーが付け加えた。
「私が来てから、この世界のことをいくつか教えていただけますか?」
誠は丁寧に尋ねた。彼は自分がいる世界について、基本的な情報をまず知る必要があった。
「もちろんだ」
そうして道中、誠はこの世界「エルダニア」について多くのことを学んだ。
エルダニア王国は、大陸の中央に位置する強国で、周囲にはドワーフの国フォージマウンテン、エルフの国シルバーウッドがある。北方には軍事国家イムペリアル帝国が存在し、時折国境での小競り合いがあるという。
通貨はゴールド、シルバー、コッパーの三種類で、一般的な労働者の日給はシルバー一枚程度。一ヶ月の家賃はゴールド一枚からという。
そして何より誠の興味を引いたのは、この世界には「魔導石」という魔法の力を持つ石があることだった。魔法使いたちはこの石を使って様々な魔法を行使し、中には研究資金を集めるために「魔導株」という形で投資を募る者もいるという。
「魔導株…」
誠の証券マンとしての本能が刺激された。それは株式のような仕組みなのか。もしそうなら…
「そういえば」グスタフが言った。「君のポケットから光が漏れているぞ」
誠はハッとして、ポケットから青い魔導石を取り出した。確かに、微かに脈打つように光っている。
「これは…私が持っていた唯一の持ち物で…」
「魔導石か」アルベリク卿が眼鏡越しに覗き込んだ。「珍しい色だな。どんな能力がある?」
「わかりません。表面に『誠運を司る者』と刻まれているだけで…」
「運を司る者?」グスタフが興味をそそられたように身を乗り出した。「それは貴重かもしれない。王都の魔法ギルドで調べてもらうといい」
会話が弾む中、馬車は丘を越え、ついに彼らの目的地が見えてきた。
「あれがロイヤルクレストだ」
グスタフが指さす方向に、誠は息をのんだ。
壮大な城壁に囲まれた巨大な都市。中央には天を突くような白亜の城。まさに絵本から抜け出てきたような、美しい王都の姿があった。
「すごい…」
誠の目は輝いていた。これが彼の新たな人生の舞台になるのだ。
「明日の夕方には着くだろう」
グスタフの言葉に、誠は頷いた。空には夕日が沈みかけており、今日はどこかで野営するのだろう。
「ありがとうございます。グスタフさん」
「礼には及ばん。あの状況でよく勇気を出したものだ」
馬車が緩やかに丘を下りていく中、誠はポケットの魔導石を握りしめた。それは彼の手の中で心地よく脈打っている。
「これが…私の新しい人生の始まりなんだな」
彼の心に、かつてない高揚感が広がっていた。
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