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第11話:「投資家を集める」
しおりを挟む「説明会の準備は整ったわ」
ミラは最後の資料に目を通しながら、誠に報告した。彼らはエリオットの魔導株発行に向けて、投資家向け説明会を開催する予定だった。会場は市場区域の中心にある「金角亭」という商談用の宴会場を借り切っていた。
「エリオットは準備できてる?」
「ええ、彼は昨日から発表内容を練習してるわ。トビアスが手伝ってくれてるから安心よ」
エリオットの実験室での事故から三日が経っていた。危機を乗り越えた後、彼らは魔導株発行の最終準備に全力を注いでいた。魔法契約師による魔導石への契約刻印も無事完了し、あとは投資家を集めて資金を調達するだけだった。
「アルフレッドからの返事は?」誠は少し気がかりそうに尋ねた。
「まだないわ。彼は北部領の視察から戻ったばかりだから、忙しいのかもしれないね」
彼らはヴァンダーウッド家からの妨害に備えて、アルフレッド・ノーブルガードに協力を要請していた。しかし、まだ明確な返答はなかった。
「何とかなるさ」誠は自信を持って言った。「私たちの準備は万全だし、エリオットの研究の価値は本物だ」
二人は最後の打ち合わせを済ませ、会場へと向かった。
---
金角亭は市場区域で最も格式のある宴会場の一つだった。豪華な装飾が施された内部は、主に成功した商人や貴族が商談や祝宴に利用する場所だったが、今日は特別に彼らが借り切っていた。
「緊張するわね」
会場に到着したミラは、準備された席を見渡しながら呟いた。大きな部屋には三十ほどの椅子が並べられ、前方には演壇が設置されていた。壁には「防御魔法障壁研究」と「フェニックス・インベストメント」の旗が掲げられていた。
「大丈夫、私たちは準備してきたんだ」
誠は彼女の肩を優しく叩いた。彼自身も緊張していたが、この投資案件の成功はフェニックス・インベストメントの将来を左右する重要なものだった。弱気になるわけにはいかなかった。
トビアスとエリオットもまもなく到着した。エリオットは王立魔法学院の正式なローブを身につけ、厳かな雰囲気を漂わせていた。トビアスは受付係として、来場者のリストを手に持っていた。
「誠さん、招待した二十八名の投資家のうち、少なくとも二十名は来ると返事をもらっています」
トビアスの報告に、誠は安堵の表情を浮かべた。彼らは市場で知り合った商人や投資家、更には顧客などに声をかけて、この説明会への参加を呼びかけていたのだ。
「よし、あとは彼らを説得するだけだ」
正午になると、招待した投資家たちが次々と会場に到着し始めた。市場の商人たち、地主、成功した職人のマスターたち、そして驚くべきことに、数名の小貴族までもが姿を見せた。彼らは全員、十分な資金を持つ投資家たちだった。
「予想以上の参加者ね」ミラは少し驚いた様子で言った。
「エリオットの研究に対する関心の高さを示しているんだろう」
誠は満足げに頷いた。彼らの宣伝活動が効果を上げたようだった。
定刻になり、誠は演壇に立った。
「本日はお忙しい中、フェニックス・インベストメント主催の投資説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます」
彼は丁寧に頭を下げ、穏やかながらも力強い声で挨拶を始めた。
「今日ご紹介するのは、王国の未来を守る重要な技術への投資機会です。王立魔法学院の天才研究者、エリオット・ライトシールド氏が開発中の『反魔法障壁』についてご説明します」
誠は簡潔に研究の概要と投資の意義を説明した後、エリオットに場を譲った。若き研究者は少し緊張した様子だったが、自分の研究について語り始めると、その目は情熱で輝き始めた。
「北方のイムペリアル帝国は、従来の防御魔法を突破する新型攻撃魔法『貫通衝撃波』を開発しています。これに対抗するため、私は魔法のエネルギーを吸収し無効化する新しい障壁技術を研究しています」
エリオットは専門用語を極力避け、わかりやすい言葉で技術の価値を説明した。彼は小さな模型を使って、障壁がどのように攻撃魔法を吸収するかを実演してみせた。
観客たちは最初こそ懐疑的な表情を浮かべていたが、エリオットの情熱的な説明と実演に、徐々に興味を示し始めた。誠は市場予知能力を使って彼らの反応を観察していた。青い上昇気流が少しずつ増えている—これは良い兆候だった。
次にミラが登壇し、投資面での説明を行った。
「この研究が成功した場合の経済的リターンについてご説明します」
彼女は魔導株の発行条件、予想される収益、リスク要因などを詳細に説明した。特に印象的だったのは、彼女が示した緻密な数字だった。研究の各段階における成功確率の計算、市場導入後の予想収益、さらには国家防衛予算に占める潜在的シェアまで、すべてが明確に数値化されていた。
「保守的に見積もっても、投資額の三倍以上のリターンが期待できます。さらに、民間応用の権利も含めれば、五倍以上の可能性もあります」
ミラの説明は論理的で説得力があった。彼女の数字の才能は、複雑な投資案件を明快に伝える能力として発揮されていた。
「ありがとう、ミラ」
誠が再び演壇に立ち、質疑応答の時間を告げた。次々と挙がる質問に、誠、ミラ、エリオットの三人はチームワークで回答していった。
「実用化までの期間は?」
「最初の成果はいつ見られるのか?」
「王国からの承認は得られるのか?」
彼らは全ての質問に誠実に答え、不安を解消していった。誠の市場予知能力によれば、参加者の多くが前向きな反応を示し始めていた。エリオットの魔導株への投資を真剣に検討する人が増えていることが、気流の変化から読み取れた。
しかし、説明会が佳境に入ったその時、会場の扉が音を立てて開いた。
「このような無謀な投資案件を推奨するのは非常に危険ではないでしょうか」
低く、威厳のある声が響き渡った。振り返ると、そこには高級な服装をした中年の男性が立っていた。彼の胸元には、ヴァンダーウッド家の紋章が輝いていた。
「ヴァンダーウッド家の執事長、セバスチャン・グレイと申します」
男は丁寧に頭を下げたが、その目は冷たく鋭かった。
「我が主人、レオンハルト・ヴァンダーウッド卿は、若く経験の浅い研究者の実証されていない技術に多額の資金を投じることに、深い懸念を表明されています」
会場に緊張が走った。ヴァンダーウッド家は王国最大の財力と影響力を持つ貴族であり、その執事長の言葉は無視できない重みがあった。
「特に、この技術は王国の防衛に関わる重要なものです。素人の手に委ねるべきではありません」
「素人とはどういう意味でしょうか」
誠は冷静に反論した。
「エリオット・ライトシールドは王立魔法学院の特待生であり、防御魔法の分野で既に複数の研究成果を上げています」
「しかし、彼は16歳の少年です」セバスチャンは皮肉な笑みを浮かべた。「国防を担うには、もっと経験を積んだ魔法使いに任せるべきでしょう」
「年齢ではなく能力こそが重要です」
「それに、あなた方フェニックス・インベストメントも、市場に現れて日が浅いのではないですか?」セバスチャンは容赦なく続けた。「どのような実績があって、このような重要案件を扱うのですか?」
誠は言葉に詰まった。確かに彼らの会社はまだ若く、大きな実績はなかった。
セバスチャンはさらに、参加者たちに向かって警告を発した。
「皆様、どうか冷静にお考えください。この投資には大きなリスクがあります。もし失敗すれば、あなた方の投資は水泡に帰するでしょう」
彼の言葉は効果的だった。誠の市場予知能力で見ると、多くの参加者から赤い下降気流が立ち上り始めていた。興味と期待に満ちていた雰囲気が、一気に疑念と恐れに変わってしまった。
「それに、ヴァンダーウッド家との取引関係にある方々は、特に慎重であるべきでしょう」
これは明らかな脅しだった。ヴァンダーウッド家は多くの商人や工房と取引関係を持っており、彼らと敵対することは商売上の自殺行為に等しかった。
誠は窮地に立たされた。どう反論すべきか考えあぐねていると、再び会場の扉が開いた。
「遅れて申し訳ありません」
颯爽と入ってきたのは、アルフレッド・ノーブルガードだった。彼は優雅な歩みでセバスチャンの横を通り過ぎ、誠たちの側に立った。
「アルフレッド・ノーブルガード伯爵です。私もこの投資案件に強い関心を持っています」
彼の登場に、会場がざわめいた。ノーブルガード家は北部領の名門で、改革派として知られる有力貴族だった。
「セバスチャン執事長、若い才能を抑圧するのはいかがなものでしょう」アルフレッドは穏やかながらも、芯の強い声で言った。「私はエリオット君の研究を詳細に検討しましたが、その価値は明らかです。彼の年齢は関係ありません」
「しかし、伯爵様…」
「また、フェニックス・インベストメントの誠とミラは、短期間で驚異的な成果を上げています。私自身、彼らの投資眼を高く評価しています」
アルフレッドの言葉には重みがあった。彼は単なる貴族ではなく、王国経済評議会のメンバーでもあり、その見識は多くの人から尊敬されていた。
「私はこの投資を強くお勧めします。実際、私自身も特別株を取得する予定です」
アルフレッドの宣言に、会場の雰囲気が再び変わり始めた。誠の市場予知能力で見ると、青い上昇気流が再び増え始めていた。
セバスチャンは一瞬たじろいだが、すぐに冷静さを取り戻した。
「伯爵様のご判断を疑うつもりはありません。ただ、我が主人の懸念をお伝えしただけです」
彼は丁寧に頭を下げ、静かに会場を後にした。しかし、彼の去り際の表情には、明らかな敵意が浮かんでいた。
アルフレッドは誠に目配せし、演壇に立った。
「皆さん、私からも一言申し上げます」
彼は落ち着いた声で、エリオットの研究の重要性と投資価値について語り始めた。王国の防衛戦略に詳しい彼の言葉には説得力があり、参加者たちは再び熱心に耳を傾け始めた。
誠はアルフレッドの助け舟に心から感謝した。彼の登場がなければ、説明会は失敗に終わっていたかもしれない。
アルフレッドの演説が終わると、再び質疑応答の時間となった。今度は多くの前向きな質問が寄せられ、最終的に投資意向書に署名する参加者も現れ始めた。
「これで最低限の資金調達は確保できそうだ」
説明会が終わった後、誠はホッとした様子でミラに言った。当初の目標ほどではなかったが、一般投資家から約500ゴールドの資金を集めることができた。残りはフェニックス・インベストメントの200ゴールドと、アルフレッドの約束した100ゴールドで、合計800ゴールドとなる。エリオットの研究を進めるには十分な額だった。
「アルフレッドさん、本当にありがとうございました」
誠は深々と頭を下げた。アルフレッドは微笑んで肩をすくめた。
「私は事実を述べただけですよ。それに、ヴァンダーウッド家の横暴には以前から辟易していました」
「しかし、これで彼らとの対立は決定的になってしまいました」ミラが心配そうに言った。
「そうですね」アルフレッドは真剣な表情になった。「彼らは強力な敵です。今後、様々な報復を仕掛けてくるでしょう。十分にご注意ください」
「覚悟はできています」誠は決意を込めて言った。「私たちは正しいことをしているんです。才能ある若者を支援し、王国の未来のために投資する。それを止めるつもりはありません」
「その心意気、素晴らしいですよ」アルフレッドは誠の肩を叩いた。「私も可能な限り協力します。これからも連絡を取り合いましょう」
アルフレッドは別の予定があるとのことで先に帰り、残された誠たちは会場の後片付けを始めた。
「誠さん、成功しましたね!」
エリオットは興奮した様子で言った。彼の表情には安堵と希望が満ちていた。
「ああ、とりあえず最初の関門は突破したよ」誠は微笑んだ。「これでキミの研究を続けられる。王国の未来のためにも、頑張ってくれ」
「はい!必ず期待に応えます!」
エリオットは力強く頷いた。彼の目には、新たな決意の光が宿っていた。
店に戻る道すがら、誠とミラは今日の出来事を振り返っていた。
「ヴァンダーウッド家は本格的に私たちを敵視していますね」ミラが少し不安そうに言った。
「そうだね。でも、私たちにはアルフレッドという強力な味方ができた」誠は前向きに答えた。「それに、今日の成功で市場での私たちの信頼性も高まるはずだ」
「それでも、警戒は必要ですね」
「もちろん」誠は頷いた。「だからこそ、エリオットの魔導株を成功させることが重要なんだ。私たちの力を証明するためにも」
二人は黄昏の市場を歩きながら、これからの戦略について話し合った。今日の出来事で、彼らの事業は新たな段階に入ったことを感じていた。それは単なる投資事務所から、市場の中で重要なプレーヤーへと成長する瞬間だった。
ポケットの魔導石が温かく脈打つのを感じながら、誠は決意を新たにした。
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