7 / 20
第7話:封じられた言葉!禁断の力
しおりを挟む「五段加速!」
カゲロウの姿が完全に見えなくなった。それは単に速いというレベルではなく、もはや存在自体が別の次元に移ったかのようだった。
「響け、言霊!」
天音は自らの声を波動として放ち、周囲を感知しようとした。だが、今回の加速は「響け、言霊」でさえ捉えきれない速さだった。波動が返ってくる前に、天音の体が何かに打ち付けられ、宙を舞った。
「ぐっ...!」
仙人の庭に戻ってから一週間が経過していた。天音の修行は「響け、言霊」を軸に進められ、確かな成長を見せていた。だが、三度目のカゲロウとの戦いは、予想以上に厳しいものになっていた。
「まだまだだな、天音!」
カゲロウの声が風のように庭を駆け巡る。その姿はどこにもない。
「どこ...?」
天音は立ち上がり、必死に集中した。「響け、言霊」の力を極限まで高め、庭全体に波動を広げる。
わずかに感じた気配に反応し、天音は背後に防御の言霊を放った。
「弾け!」
だが遅かった。カゲロウの蹴りは防御の言霊を貫き、天音を再び地面に叩きつけた。
「もっと...速く...」
天音は歯を食いしばりながら立ち上がる。
「疾風、極まれ!」
彼の周りの風が激しさを増した。これまでの「疾風」の言霊を超え、竜巻のような猛烈な風が天音を包み込む。その速さは目を見張るものだったが、カゲロウの「五段加速」には遠く及ばない。
「もっと速く!もっと強く!」
天音は必死に叫んだ。だが、体は重く、風の勢いも頭打ちになっていた。
「もっと...速く...なれ...!」
天音の言葉に、奇妙な現象が起きた。
周囲の風が突然止まり、天音の体から風の纏いが消えたのだ。
「え...?」
天音が困惑する隙に、カゲロウの連続攻撃が彼を襲った。あまりの速さに、どこから攻撃が来ているのかさえ分からない。
「ぐああっ!」
天音は地面に横たわり、動けなくなった。
「やめなさい、カゲロウ」
仙人の声が響き、カゲロウの姿が現れた。彼は攻撃の手を止め、天音を見下ろした。
「言霊に拒絶されたな」
カゲロウの声には、どこか同情の色が混じっていた。
「拒絶...?」
「そうだ。無理な力の要求に、言霊が反応しなくなった。言霊使いにとって最も危険な状態だ」
仙人が近づいてきて、天音を助け起こした。
「天音よ、言霊は使い手の命じるままに従う道具ではない。言葉の魂じゃ。無理強いすれば、反発される」
「でも...もっと強くならないと...カゲロウさんには...」
「力だけを求めても限界がある」
仙人は静かに言った。
「真の言霊使いは、力の限界を知り、その枠内で最大限の知恵を絞る。それが言霊の道じゃ」
天音は力なく頷いた。無念さと挫折感が彼を包み込む。
「もう今日はやめておこう」
カゲロウが提案した。
「いや...」
天音は弱々しいながらも、立ち上がろうとした。
「まだ...戦えます」
「おいおい、無茶だぞ。今のお前は言霊を使えない状態だ。戦うどころか、ただのカモになる」
「でも...」
「天音」
仙人の声は厳しかった。
「言霊の拒絶は、心と言葉の乖離から生まれる。今のお前には休息が必要じゃ」
天音はしぶしぶ頷いた。確かに体の芯から疲れを感じる。それは単なる肉体の疲労ではなく、心の疲弊だった。
「では、明日また来よう」
カゲロウは振り返り、去ろうとした。
「待ってください」
天音が声をかけた。
「どうやったら...あなたのような速さに対抗できますか?」
カゲロウは立ち止まり、天音を見つめた。その目は真剣だった。
「必ずしも敵より速くなる必要はない」
「え?」
「力の差は知恵で埋めることができる。敵の特性を知り、それを上回る必要はなく、それを無効化すればいい」
その言葉を残し、カゲロウは一瞬で姿を消した。
---
道場に戻った天音は、静かに座禅を組んでいた。言霊の拒絶から回復するため、仙人に勧められた心を整える修行だ。
「言霊は心と言葉が一つになった時に最大の力を発揮する。その調和が乱れると、言霊は力を失う」
仙人の説明が頭に浮かぶ。
「今のお前は欲が出すぎた。より強く、より速くという欲望が、言葉の本質を見失わせた」
「でも、強くなりたいという思いは悪いことですか?」
「悪くはない。だが、急ぎすぎれば道を誤る。言霊の力は、使い手の心の成熟と共に育つもの」
天音は深く息を吐いた。確かに自分は焦っていた。カゲロウを上回る速さを求めるあまり、言霊の本質を見失っていた。
「力ではなく知恵で戦え...か」
カゲロウの言葉が胸に響く。
「敵の特性を知り、それを無効化する...」
彼は目を閉じ、カゲロウの「加速」の言霊について考えた。超高速の動きを可能にするその力は確かに恐ろしい。だが、どんな力にも弱点はあるはずだ。
「加速の弱点は...」
天音は思考を巡らせた。
速い動きには制御の難しさがある。方向転換の瞬間に隙が生まれるかもしれない。または高速移動による空気抵抗の問題...
様々な可能性を考えるうち、天音の脳裏に一つのアイデアが浮かんだ。
「そうか...!」
彼は目を見開いた。単純ながらも、有効な戦術を思いついたのだ。
「仙人さん!」
天音は道場を飛び出し、仙人を探した。庭で茶を飲んでいる仙人を見つけ、彼は興奮して駆け寄った。
「どうした、天音?座禅はもう終わったのか?」
「カゲロウさんを倒す方法を思いつきました!」
「ほう?」
仙人は興味深そうに杖を立てた。
「まずは言霊の拒絶から回復したのか?」
「はい...心を落ち着けて考えていたら、どうして言霊が使えなくなったのか理解できました。焦りと欲が強すぎたんです」
「よくわかったな」
仙人は満足そうに頷いた。
「では、カゲロウを倒す策とは?」
天音は自信に満ちた表情で説明を始めた。
「カゲロウさんの『加速』の言霊は、自分の体を加速させる力です。その弱点は...」
天音は言葉を選びながら続けた。
「方向転換の瞬間と、加速しすぎることによる制御の難しさです」
「なるほど...」
「高速で動くカゲロウさんを直接攻撃するのではなく、彼の『着地点』を狙うのです」
仙人は感心したように眉を上げた。
「着地点を予測して攻撃するというわけか。だが、五段加速の速さを予測するのは至難の業だぞ」
「はい。だからこそ、予測ではなく誘導するんです」
「誘導?」
「はい。カゲロウさんが必ず通るルートを作り、そこに罠を仕掛けるのです」
天音は庭の砂地に図を描きながら説明した。
「『響け、言霊』で全体の状況を把握しつつ、『疾風』で特定の空間を作ります。カゲロウさんはその風の薄い部分を選んで移動するはずです。そこに...」
「なるほど」
仙人は感心した様子で頷いた。
「言霊の力と戦略を組み合わせるか。見事な着想じゃ」
「でも...実行するには、まだ一つ問題があります」
「何じゃ?」
「カゲロウさんの動きを少しでも遅らせる方法が必要です。『静寂』の言霊ではもう通用しません」
仙人は考え込んだ。
「言霊の力を封じるわけではないが...動きを遅らせる言霊ならあるぞ」
「本当ですか!?」
「それは『重力(じゅうりょく)』の言霊じゃ。対象に重力を増す効果がある」
天音の目が輝いた。
「それを教えていただけますか?」
「危険な言霊じゃ。使い方を誤れば、自分自身を押しつぶすことにもなりかねん」
「でも、必要なんです!」
仙人は天音の決意を見て、深くため息をついた。
「わかった。だが約束せよ。この言霊は、必要な時だけに使うと」
「はい、約束します」
---
翌日、カゲロウとの戦いの時が来た。
天音は庭の中央に立ち、静かに目を閉じた。心を落ち着かせ、昨日学んだ「重力」の言霊の感覚を思い出す。
「来たぞ、天音」
風のようにカゲロウが現れた。彼は天音の様子に興味深そうな表情を浮かべた。
「随分と落ち着いているな。昨日の焦りはどこへ行った?」
「はい...心を整理したんです」
「ほう、それは良かった。では、始めよう」
カゲロウが構えを取る。天音も腰を低くして身構えた。
「加速!」
カゲロウの姿が消えた。しかし今回の天音は違った。焦りはなく、むしろ冷静に計画を実行に移す準備ができていた。
「響け、言霊!」
天音の声が波動となって庭全体に広がる。カゲロウの動きは速すぎて正確には捉えられないが、彼が移動している大まかな範囲は把握できた。
「疾風!」
天音の周りに風が集まり始める。だが今回は、自分を加速させるためではなく、庭に特定のパターンを作るためだった。
風の強い場所と弱い場所を意図的に作り出す。カゲロウは風の抵抗を避けるため、自然と風の弱い経路を選ぶだろう。
「ふむ、面白い戦術だ」
カゲロウが移動しながらも声を響かせる。
「だが、それだけでは...」
「重力!」
天音は新たな言霊を放った。彼が風で作った通路に、急激な重力の変化が起きる。
カゲロウの動きが一瞬だけ鈍った。思った以上の効果だった。
「なっ...!?」
天音はこの機会を逃さなかった。
「弾け!」
重力で動きが遅れたカゲロウに向けて、防御ではなく攻撃として「弾け」の言霊を放った。
衝撃波がカゲロウを直撃し、彼は数メートル吹き飛ばされた。
「やった...!」
天音の顔に喜びが浮かぶ。計画通りだ。
だがカゲロウはすぐに立ち上がった。
「『重力』の言霊か...よく知っているな」
「仙人さんに教わりました」
「なるほど...だがそれだけでは、まだ足りないぞ」
カゲロウが再び構える。
「二段加速!」
彼の速度が増した。だが今度の天音は冷静だった。
再び「響け、言霊」で状況を把握し、「疾風」で風の通路を作る。カゲロウが通りそうな場所に...
「重力!」
再び重力の変化を起こすが、今度はカゲロウが警戒していた。彼は風の通路を避け、予想外のルートで天音に迫る。
「くっ...!」
天音は咄嗟に身をかわした。だが、カゲロウの拳が彼の肩を掠め、鋭い痛みが走る。
「策を練るのは良いことだ。だが、同じ策は二度と効かない」
カゲロウの声が耳元で響く。
天音は一度距離を取り、状況を見極めようとした。
「カゲロウさんのような経験豊富な戦士は、単純な罠には二度とは引っかからない...」
天音は考えを巡らせた。より複雑な戦術が必要だ。
「五段加速!」
カゲロウが最大速度で攻撃を仕掛けてきた。
「響け、言霊!」
天音は周囲の状況を把握しようとするが、五段加速の速さでは正確な位置を特定できない。ただ、カゲロウが庭を一周するような軌道で動いていることだけはわかった。
「そうか...彼は円を描くように移動している...」
天音の頭に新たな策が浮かんだ。
「円を描くように移動するということは...遠心力が働いている」
彼は深呼吸し、次の一手を準備した。
カゲロウの攻撃が飛んでくる。天音は辛うじてそれを避けるが、次の攻撃には備えられなかった。
「ぐっ...!」
腹部に鋭い痛みを感じる。だが、天音はまだ諦めていなかった。
「疾風!」
今度は庭全体に風の力を呼び起こした。小型の竜巻のような風が、複数の場所に形成される。
「何をする気だ?」
カゲロウが警戒しながらも、天音に攻撃を仕掛ける。
「重力!」
天音は自分の真上の空間に、重力の言霊を放った。見上げるような体勢になりながら、両腕を広げる。
カゲロウがその様子を不思議そうに見ていると、突然、庭の風の流れが大きく変わった。竜巻が互いに引き合い、合体し始めたのだ。
「これは...!」
庭全体が大きな渦に巻き込まれる。加速しながら円を描いていたカゲロウの動きが、この渦の影響を受け始めた。
「遠心力と重力と風の力...三つを組み合わせて...」
天音の計算通り、カゲロウの軌道が徐々に狭まっていく。彼は渦の中心——天音の立つ位置へと引き寄せられていた。
「なるほど、俺の動きを利用したか!」
カゲロウが声を上げたが、もはや軌道を変えることはできなかった。渦の力に引き寄せられ、彼は天音のいる場所へと収束していく。
「今だ!」
天音は最後の力を振り絞った。
「弾け!最大出力!」
全方位に「弾け」の言霊を放ち、それを爆発的な力へと変換する。
カゲロウが天音の位置に引き寄せられた瞬間、巨大な衝撃波が発生した。
二人の体が宙を舞い、互いに反対方向へと吹き飛ばされる。
「ぐあっ...!」
天音は庭の木に背中をぶつけ、痛みで顔をしかめた。しかし、カゲロウも同様に地面に叩きつけられている。
「はぁ...はぁ...」
息を切らしながら、天音はゆっくりと立ち上がった。カゲロウも同様に立ち上がる。二人は互いに傷つき、疲れ切っていた。
「まさか...俺の『加速』の遠心力を利用するとは...」
カゲロウの声には、驚きと感心が混じっていた。
「俺の力を俺に返す...実に賢い戦術だ」
天音は弱々しく笑った。
「カゲロウさんより速くなる必要はない...あなたの力を利用すればいいんだと気づいたんです」
「知恵で力の差を埋める...その通りだ」
カゲロウは天音に近づき、彼の肩を叩いた。
「今日は引き分けということでいいか?」
天音は驚いて目を見開いた。引き分け...カゲロウと互角に戦えたということか。
「はい...」
仙人が二人に近づいてきた。彼の顔には満足の笑みが浮かんでいた。
「見事じゃった、天音。言霊の力を知恵と戦略で補う...それが真の言霊使いの道じゃ」
天音は照れながらも、誇らしい気持ちが込み上げてきた。単純な力比べではなく、頭脳と戦略を駆使した戦い。それが自分の目指すべき道なのかもしれない。
「もっと強くなりたいという気持ちは変わりませんが...ただ力を求めるだけじゃないんですね」
「そうじゃ。力と知恵のバランスこそが、言霊使いの真髄じゃ」
三人は道場に戻り、お茶を飲みながら今日の戦いを振り返った。
カゲロウは天音に助言を与えた。
「言霊の世界は深い。『加速』のような単純な言葉でも、使い方次第で無限の可能性がある。お前の『響け、言霊』もそうだ。もっと様々な使い方を考えてみるといい」
「はい...ありがとうございます」
天音は心から感謝した。カゲロウとの戦いは、言霊使いとしての彼を大きく成長させた。
「また戦おう、天音」
カゲロウが立ち上がった。
「次回は、お前のもっと成長した姿を見せてくれ」
彼は風のように去っていった。
天音は窓の外を見つめた。今日の戦いで、彼は大きな壁を乗り越えた。言霊の拒絶を克服し、知恵を使って強敵と渡り合った。
「倉田さんのところに戻る日も、そう遠くないかもしれませんね」
「ああ、お前の成長は予想以上じゃ。あと少しの修行で、ことだま戦士として十分な力を身につけるじゃろう」
天音は決意を新たにした。明日からの修行は、より実践的なものになるだろう。そして、その先には学校での再会と、そして新たな戦いが待っている。
彼の冒険は、まだ始まったばかりだった。
(つづく)
0
あなたにおすすめの小説
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
【完結】すまない民よ。その聖騎士団、実は全員俺なんだ
一終一(にのまえしゅういち)
ファンタジー
俺こと“有塚しろ”が転移した先は巨大モンスターのうろつく異世界だった。それだけならエサになって終わりだったが、なぜか身に付けていた魔法“ワンオペ”によりポンコツ鎧兵を何体も召喚して命からがら生き延びていた。
百体まで増えた鎧兵を使って騎士団を結成し、モンスター狩りが安定してきた頃、大樹の上に人間の住むマルクト王国を発見する。女王に入国を許されたのだが何を血迷ったか“聖騎士団”の称号を与えられて、いきなり国の重職に就くことになってしまった。
平和に暮らしたい俺は騎士団が実は自分一人だということを隠し、国民の信頼を得るため一人百役で鎧兵を演じていく。
そして事あるごとに俺は心の中で呟くんだ。
『すまない民よ。その聖騎士団、実は全員俺なんだ』ってね。
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
パワハラで会社を辞めた俺、スキル【万能造船】で自由な船旅に出る~現代知識とチート船で水上交易してたら、いつの間にか国家予算レベルの大金を稼い
☆ほしい
ファンタジー
過労とパワハラで心身ともに限界だった俺、佐伯湊(さえきみなと)は、ある日異世界に転移してしまった。神様から与えられたのは【万能造船】というユニークスキル。それは、設計図さえあれば、どんな船でも素材を消費して作り出せるという能力だった。
「もう誰にも縛られない、自由な生活を送るんだ」
そう決意した俺は、手始めに小さな川舟を作り、水上での生活をスタートさせる。前世の知識を活かして、この世界にはない調味料や保存食、便利な日用品を自作して港町で売ってみると、これがまさかの大当たり。
スキルで船をどんどん豪華客船並みに拡張し、快適な船上生活を送りながら、行く先々の港町で特産品を仕入れては別の町で売る。そんな気ままな水上交易を続けているうちに、俺の資産はいつの間にか小国の国家予算を軽く超えていた。
これは、社畜だった俺が、チートな船でのんびりスローライフを送りながら、世界一の商人になるまでの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる