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第26話「王位継承危機、混乱に乗じて」
しおりを挟む「陛下の容態が急変しました!」
早朝の王宮。侍医長の緊迫した声が静寂を破った。
テラモン3世は前夜から高熱に見舞われ、意識が朦朧としていた。長年の戦争による疲労と緊張が、62歳の王の健康を蝕んでいたのだ。
侍医団が国王の寝室に集まり、あらゆる治療を試みたが、容態は好転する気配を見せなかった。
「王太子殿下、王子殿下、申し上げにくいことですが…」
侍医長は頭を深く垂れ、震える声で言った。
「陛下のご容態は非常に深刻です。最悪の事態に備えるべきかと」
エドワード王太子とレイモンド王子の表情が凍りついた。父の病床を挟んで立つ二人の間に、微妙な緊張が走る。
「全力で治療を続けてください」
エドワード太子が静かに命じた。
「私は国防会議を招集する。戦時下の今、一瞬たりとも指揮系統の混乱は許されない」
「兄上」
レイモンド王子が口を開いた。
「まずは各省と経済界の代表を集め、事態の安定化を図るべきではないでしょうか。軍事よりも、民心の安定が先決かと」
わずかな言葉の交換だったが、そこには二人の統治観の明確な違いが表れていた。エドワードは軍事を、レイモンドは経済を重視する。その対立の種は、今後急速に成長していくことになる。
***
翌朝、テラモン国王の病状が宮廷内外に知れ渡ると、王国全体が騒然となった。特に王都の経済界では、即座に混乱の兆候が現れた。
王立取引所では株式と債券の価格が急落し、一部の商人たちは慌てて資産を現金化し始めた。特に戦時国債の価格下落は顕著で、市場の信頼が揺らいでいることを如実に示していた。
「このままでは金融パニックになりかねない」
財務大臣セバスチャン卿が緊急に招集した経済会議で、銀行協会代表のロイドが懸念を表明した。
「特に、王位継承が不透明であることが市場の不安を煽っている」
この会議に招かれていたライアンは、静かに状況を観察していた。彼の頭の中では、すでに複数の対応策が練られていた。
「ライアン殿、君の見解は?」
セバスチャン卿が尋ねた。財政危機の際、ライアンの意見はすでに無視できないものとなっていた。
「まず、中央取引所を一時的に閉鎖し、株式と債券の取引を72時間停止すべきです」
ライアンは冷静に答えた。
「その間に、王室と両王子の連名で『経済政策の継続性を保証する』という声明を出す。これにより、誰が即位しても経済の安定は維持されるというメッセージを市場に送るのです」
彼の提案に、会議参加者たちは驚きの表情を浮かべた。
「取引所の閉鎖は前例がない」
「しかし、パニックを防ぐには必要な措置です。信頼回復までの『時間稼ぎ』として」
数時間に及ぶ議論の末、ライアンの提案は採用された。翌朝、王立取引所は臨時閉鎖され、両王子の連名による「経済安定化宣言」が発表された。
しかし、宮廷内部では、すでに別の火種が燃え始めていた。
***
「エドワード殿下こそが正統な後継者です!」
王宮の大広間。軍の最高司令官バートン元帥が声高に叫んだ。
「戦時下の今、指揮系統の一元化が最優先事項です。王太子は優れた軍略家であり、軍の信頼も厚い。即位は早急に行われるべきです!」
「いいえ、慎重であるべきです」
商工会議所の総裁マーティンが反論した。
「先王テラモン陛下はまだご存命です。そして、レイモンド王子も立派な継承者です。彼の経済政策への造詣の深さは、この戦時経済を安定させるのに不可欠です」
かくして宮廷は瞬く間に二派に分かれた。エドワード派は軍部と保守派貴族を中心に形成され、即位の早期実現を求めた。対するレイモンド派は商人層と革新派貴族に支持され、慎重な手続きと協議体制を主張した。
この対立は急速に王国全体に広がり、地方都市でもエドワード派とレイモンド派の論争が巻き起こった。一部の過激な支持者たちは小競り合いを起こし、王都の治安も悪化し始めた。
***
ライアン商会の会議室。ライアンは側近たちと共に状況分析を行っていた。
「両派の勢力図はこうなります」
ガルドが詳細な図を示した。
「エドワード派は軍の8割、貴族の6割、庶民の5割の支持を得ています。彼らの強みは軍事力と伝統的権威です」
「一方、レイモンド派は商人の7割、貴族の4割、庶民の5割の支持があります。彼らは経済力と革新的な政策を武器としています」
ソフィアが財務データを示した。
「市場は依然として不安定です。一時的な取引停止で露骨なパニックは避けられましたが、再開後も価格変動は激しいでしょう」
エレナが社交界の情報を報告した。
「宮廷内では、両派の間で激しい駆け引きが続いています。特に中立派の貴族たちを取り込もうと、様々な利益誘導が行われています」
「我々はどちらの派閥につくべきでしょうか?」
エドモンドが核心的な質問を投げかけた。多くの商人たちがレイモンド派に傾倒する中、ライアンの決断は大きな影響力を持つだろう。
ライアンは窓辺に立ち、沈黙の後、意外な答えを口にした。
「どちらにもつかない」
「中立を保つということですか?」
ガルドが驚いて尋ねた。
「いいえ、中立ではなく、両方だ」
ライアンの目に冷徹な計算の光が宿った。
「この危機は、我々にとって絶好の機会となる。『王国経済の安定』という大義名分のもと、我々は両派に対して『中立的経済顧問』の立場を取る」
彼は新たな戦略を説明し始めた。
「まず、エドワード太子に対しては『戦争の継続には経済の安定が不可欠』と訴える。レイモンド王子には『経済改革には権力基盤の強化が必要』と進言する」
彼の戦略は明確だった。両派の対立を利用しながら、経済政策の実権を自らの手に集中させるというものだ。
「そして最大の切り札として、『王国統合経済評議会』の設立を提案する。戦時下の経済安定と王位継承期の混乱回避を名目に、経済政策を一元的に管理する機関だ」
「その評議会の長官になるのはもちろん…」
エドモンドが言いかけると、ライアンは小さく微笑んだ。
「私ではなく、両王子が共同議長となる。しかし、実務を担う事務局長は私が務める」
その狙いは明白だった。表向きは両王子に権威を持たせつつ、実質的な決定権は自らが握るという巧妙な構造だ。
「まずは国家の安定を最優先する姿勢を見せ、信頼を勝ち取る。そして、混乱に乗じて、我々の経済的影響力を拡大するのだ」
ライアンの戦略に、全員が感嘆と共に頷いた。彼の計画は常に一手先、二手先を読んでいたのだ。
***
翌日、ライアンはまずエドワード太子との会見を果たした。
「ライアン殿、久しぶりだな。こんな時期に呼び出して申し訳ない」
太子の顔には疲労の色が濃かったが、その目は鋭く、権力への決意に満ちていた。
「お力になれることがあれば」
ライアンは丁重に頭を下げた。
「父の容態は芳しくない。いつ最悪の事態が訪れてもおかしくない」
エドワードは静かに言った。
「そうなれば、私が即位することになるだろう。しかし、弟のレイモンドが反発している。彼は『共同統治』などという非現実的な案を主張しているのだ」
「殿下のお立場は理解します」
ライアンは穏やかに応じた。
「しかし、経済的観点から一言申し上げるなら、現在の王国の最大の脅威は『不安定性』です。特に、アグラリアとの和平交渉が進む中、内部分裂は致命的な弱点となります」
エドワードの表情が険しくなった。
「何が言いたい?弟に譲歩しろというのか?」
「いいえ」
ライアンは冷静に続けた。
「殿下の即位は当然のことです。しかし、その過程で経済が混乱し、戦時国債が暴落すれば、戦争継続も和平交渉も困難になります」
そして彼は切り札を切った。
「そこで提案があります。『王国統合経済評議会』の設立です。殿下とレイモンド王子が共同議長となり、経済政策を一元的に管理する機関です」
「共同?」
「表向きはそうです」
ライアンは声を低くした。
「殿下が筆頭共同議長として実質的な決定権を持ち、レイモンド王子には名誉ある地位を与えることで、彼の面子と支持者を満足させるのです」
エドワードは黙考した後、ゆっくりと頷いた。
「利にかなった提案だ。レイモンドも経済問題には造詣が深い。彼の才能を活かす場を与えれば、反発も和らぐかもしれない」
「その通りです」
「では、評議会の詳細案を作成してほしい。事務局長は君が務めるべきだろう」
ライアンは深く頭を下げた。
「光栄です、殿下」
***
続いて、ライアンはレイモンド王子との会見を行った。
「ライアン殿、よく来てくれた」
33歳のレイモンド王子は兄より若く、より洗練された印象を与えた。彼は学者のような深い知性と、商人のような実務的な視点を併せ持っていた。
「王子殿下のお役に立てれば」
「率直に言おう。兄は伝統と軍事力を背景に、即位を急いでいる。しかし、今の王国に必要なのは改革だ。古い体制のままでは、戦後の復興もままならない」
レイモンドは熱意を込めて語った。
「私は共同統治を提案した。しかし、保守派と軍部はこれを拒否している」
ライアンは慎重に言葉を選んだ。
「王子殿下の改革への意欲は理解します。しかし、まずは安定が前提です。特に経済の安定なくして、いかなる改革も成功しません」
「それは分かっている。だからこそ、兄の軍事偏重を危惧しているのだ」
「そこで一つの妥協案を提案させてください」
ライアンはエドワード太子と同様に、王国統合経済評議会の構想を説明した。ただし、レイモンド王子には少し異なる切り口で提示した。
「この評議会は、殿下の経済改革構想を実現する基盤となるでしょう。エドワード殿下が国政全般を担う一方、殿下は評議会を通じて経済政策に深く関与できます」
レイモンドは関心を示した。
「つまり、権力の分担ということか」
「より良い表現をするなら、『専門分化』です。国王は伝統的に統治と軍事を担い、経済の専門家である殿下が財政と商業を担当する。これは理にかなった体制です」
レイモンドは満足げに頷いた。
「面白い提案だ。兄も同意したのか?」
「はい、基本的には。もちろん詳細は両殿下の協議で決定されるべきです」
「そして、事務局長は…」
「もしお許しいただければ、微力ながら務めさせていただきたいと思います」
レイモンドは微笑んだ。
「それは当然だろう。君の経済的手腕は王国になくてはならないものだ」
***
ライアンの巧みな外交により、王国統合経済評議会の設立は急速に現実味を帯びていった。エドワード派とレイモンド派の対立は依然として続いていたが、経済政策に関しては評議会による一元管理という合意が形成されつつあった。
「まさに見事な手腕ですね」
エドモンドがライアンを称賛した。
「両王子を説得し、互いに相反する期待を抱かせながら、実質的な権限を獲得するとは」
「これは単なる権力欲からではない」
ライアンは静かに答えた。
「王国の経済を安定させるためには、政争から切り離された独立機関が必要なのだ。それは将来の改革のためにも不可欠だ」
「改革とは?」
ライアンは決意に満ちた表情で言った。
「中央銀行の設立だ」
一同は驚いて彼を見つめた。
「この政治的混乱は、実は千載一遇のチャンスなのだ」
ライアンは説明を続けた。
「通常なら、王権と貴族の既得権益によって阻まれるような大改革も、権力移行期の混乱では実現可能となる。特に、二人の有力者が対立している今、彼らは新たな支持基盤を求めて革新的提案にも耳を傾けるだろう」
彼は準備していた資料を広げた。そこには「サーディス王国中央銀行」の設立構想が描かれていた。
「この評議会を基盤に、徐々に中央銀行設立への道筋をつける。まずは『戦時財政安定化機構』として、一部の通貨発行権を獲得する。そして将来的には、完全な中央銀行へと発展させるのだ」
その構想は壮大であり、実現すれば王国の金融・経済システムを根本から変えるものだった。
「争う王子たちは、金の力の前では等しく従順になる」
ライアンは冷静に言い切った。
「彼らはいずれ気づくだろう。本当の力を握るのは、王座に座る者ではなく、金の流れを操る者だということに」
***
一週間後、テラモン国王の容態が安定し、一時的な危機は去った。しかし、国王の完全回復は望めず、王位継承問題は依然として王国の課題であり続けた。
そんな中、「王国統合経済評議会設立勅令」が公布された。国王の署名と両王子の承認を得たこの勅令は、戦時下における経済政策の一元化と安定化を目的とし、評議会に強大な権限を与えるものだった。
勅令の署名式典で、エドワード太子とレイモンド王子は公式に握手を交わし、表向きには協力の姿勢を示した。しかし、その目には互いへの警戒心が明らかに宿っていた。
式典後、ライアンは新設された評議会事務局長として、最初の声明を発表した。
「評議会は政治的対立から独立し、王国経済の安定と発展のみを目的として活動します。戦時国債の信用維持、物価の安定、そして将来的な戦後復興に向けた財政基盤の構築が当面の課題です」
彼は王都の中央広場に新たに建設された評議会本部の前で、堂々と演説した。かつて奴隷だった男が、今や王国の経済政策の舵を取る立場になったのだ。
「まさに見事な出世だな」
演説を聞いていた古参の貴族が友人に呟いた。
「あの男は何者なんだ?」
「奴隷から始まり、商人となり、今や王国の経済を動かす男だ。彼の手腕は神業に近い」
「恐ろしい時代になったものだ。血筋よりも才能が力を持つとは」
彼らの言葉は、ライアンの成功が王国の伝統的な価値観にどれほどの衝撃を与えたかを物語っていた。
***
評議会本部の最上階にある事務局長室。ライアンは広大な執務室の窓から王都を見下ろしていた。
「これで第一段階は完了だ」
彼は静かに呟いた。
「評議会を基盤に、次は中央銀行設立の準備に入る」
机上には詳細な計画書が広げられていた。それは単なる銀行の設立ではなく、王国の経済システムを根本から変革する壮大な計画だった。
通貨発行権の一部移譲、金融政策の独立性確保、国債管理システムの近代化…。これらはすべて前世で彼が学んだ経済理論に基づいていた。
「争う王子たちが気づかぬうちに、真の力は我々の手に集まっていく」
ライアンの目には冷徹な野心の光が宿っていた。王位継承の混乱を巧みに利用し、彼の経済帝国はさらなる飛躍の時を迎えようとしていた。
(第26話 完)
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