悪役令嬢の執事、未来視で無双する

ソコニ

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第10話:執事の誓い

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夜明け前の静寂が王都を包み込んでいた。

クロヴィス・アーヴィンは貧民街の隠れ家で、古い書物に目を通していた。彼の前には「執事の忠誠証明の儀」に関する限られた資料が広げられ、傍らには記憶水晶が静かに光を放っていた。

「毒入りの杯を見分ける...」

彼は小さく呟いた。古文書によれば、忠誠証明の儀式は三つの杯から正しい一つを選ぶという、命を賭けた試練だった。間違えれば即死。それが執事の覚悟を示す伝統だという。

「クロヴィス様、お茶をどうぞ」

青年トムが部屋に入ってきた。彼は貧民街の若きリーダーとして、レティシアの窮地を知るや否や、全面的な協力を約束した一人だった。

「ありがとう」

クロヴィスは感謝の意を示し、熱い茶を一口すすった。

「どうやら、儀式に使われる毒は『紫影草』という特殊な植物から作られるようだ。即効性があり、杯を空けた直後に効果が現れる」

「見分ける方法はありますか?」

トムが心配そうに尋ねた。

「いくつかの可能性がある。紫影草の毒は特有の香りがあるとされるが、その香りを隠す技術も古来より発達している。また、液体に触れた際の微妙な色の変化も...」

クロヴィスは慎重に考察を続けた。暗殺者時代の彼は毒に関する知識も豊富だったが、この特殊な毒については不確かな情報もあった。

「街の者たちが情報を集めています」

トムが告げた。

「旧市街の薬草商が紫影草について知っているかもしれないと」

「ぜひ会いたい」

クロヴィスは顔を上げた。その金色の瞳には決意が宿っていた。

「それと、王宮の古文書庫への侵入経路は?」

「はい、こちらの地図にあるように」

トムは古ぼけた羊皮紙を広げた。それは王宮の地下通路を示す地図だった。

「かつて王族が非常時に脱出するために使われていた秘密の通路です。現在は忘れ去られ、使われていません」

クロヴィスはその地図を注意深く記憶した。書物と記憶水晶を安全な場所にしまい、彼は立ち上がった。

「今日の朝は王宮への報告があります。その後、薬草商を訪ね、夜には古文書庫への潜入を...」

彼の計画は緻密だった。与えられた3日間を無駄にするわけにはいかない。レティシアを救い、聖女の正体を暴くため、すべての時間と能力を使い切る覚悟だった。

◆◆◆

王宮の報告は形式的なものだった。クロヴィスは宰相フォン・クラウスの前で儀式の準備状況を簡潔に述べ、質問にも的確に応じた。宰相の目には明らかな軽蔑の色があったが、クロヴィスはそれを気にする様子もなかった。

「執事の忠誠証明など、時代遅れの儀式だ」

宰相は冷ややかに言った。

「君の主人の罪は明白。どんな儀式も彼女を救うことはできないだろう」

「それは儀式が示すでしょう」

クロヴィスは冷静に返した。

報告を終えた後、彼は特別に許可されたレティシアとの面会に向かった。それは監視つきの短い面会だったが、彼にとっては貴重な時間だった。

牢獄の冷たい石の壁と鉄格子。その中にあっても、レティシア・フォン・ルーベンシュタインの姿は威厳に満ちていた。彼女は窓際に立ち、差し込む光を浴びていた。

「クロヴィス」

彼女は彼を見るなり、小さく微笑んだ。

「準備は順調?」

「はい、着々と進めています」

クロヴィスは監視の兵士に聞こえる程度の普通の会話をしながら、レティシアに小さな紙片を手渡した。それは彼の今日の行動計画が記された暗号文だった。

「貧民街の皆さんも元気です。特にトムがよろしくと」

彼の言葉には隠されたメッセージがあった。貧民街の協力者たちが活発に動いているという報告だ。

レティシアは理解を示すように小さく頷いた。

「牢獄はつらくないわ。むしろ、静かに考える時間ができたくらいよ」

彼女の強さにクロヴィスは内心で感嘆した。絶望的な状況にあっても、彼女は冷静さを失わなかった。

監視の兵士が一瞬席を外した隙に、クロヴィスは急いで彼女に近づいた。

「レティシア様、あなたに話しておくべきことがあります」

彼の声は真剣だった。

「もし儀式が失敗した場合に備えて...真実をお伝えしておきたい」

「真実?」

彼女の青い瞳が好奇心と懸念を映し出した。

「はい。私の前世と、なぜあなたに絶対的な忠誠を誓うのかという理由です」

クロヴィスは深く息を吸い、長い間秘めていた真実を語り始めた。

「私は前世で『死神の影』と呼ばれる冷酷な暗殺者でした。多くの命を奪い、ただ依頼と報酬のために生きていました」

レティシアは黙って聞いていた。その表情には驚きはあったが、恐れや嫌悪はなかった。

「最後の任務で、ある政財界の大物を暗殺する予定でした。しかし、その瞬間に彼の幼い娘が現れ...私は初めて感情的な判断をして、その子を救うために自らの命を犠牲にしたのです」

クロヴィスは窓から差し込む光を見つめながら続けた。

「そして気がつけば、この世界で執事として生まれ変わっていました。不思議なことに...私が救った少女に酷似したあなたの執事として」

レティシアの目が大きく見開かれた。

「あなたの青い瞳は、あの夜救った少女と同じなのです。私はそれを運命だと感じました。前世で奪った多くの命の贖罪として、今度は一つの命を、あなたの命を全力で守ることが私の使命だと」

彼の告白に、牢獄の中に静寂が広がった。

「クロヴィス...」

レティシアの声は優しかった。

「あなたの忠誠の源がそんな深いものだったなんて...」

「はい。ですから、この忠誠証明の儀式も、私にとっては贖罪の一部なのです」

彼は静かに言った。

「私の未来視と技術、前世から継承したすべての能力を使って、あなたを救います。それが私の変わらぬ誓いです」

レティシアはしばらく黙っていたが、やがて彼女も自分の秘密を打ち明け始めた。

「私もあなたに話しておきたいことがあるわ」

彼女は窓辺から離れ、クロヴィスに近づいた。

「私が『高慢な悪役令嬢』を演じてきた理由、そして貧民街での活動の真の目的...」

彼女は静かな声で語った。

「私の本当の目的は、この王国の腐敗を正し、民のための統治を取り戻すこと。父上を含め、多くの貴族が民の苦しみを無視し、自らの富を増やすことだけに執着している」

レティシアの青い瞳に決意の炎が灯った。

「私は次の王妃となる立場を利用して、内側から変革を起こそうとしていたの。アレクシスもかつては同じ志を持っていた...聖女に操られる前までは」

「王国を...変えるために」

クロヴィスは彼女の真の目的に改めて感銘を受けた。

「だから、私が救われた後も戦いは続くわ」

彼女は強い口調で言った。

「聖女を倒し、アレクシスを救い、そしてこの国を本来あるべき姿に戻す。それが私の使命」

二人の告白により、彼らの絆はさらに深まった。それは主と執事という関係を超えた、運命によって結ばれた魂の絆だった。

監視の兵士が戻ってくる足音が聞こえ、クロヴィスは元の位置に戻った。

「また明日来ます」

彼は通常の執事の態度に戻り、丁寧に頭を下げた。しかし、その目に宿る決意は変わらなかった。

◆◆◆

旧市街の薬草商は、古びた店の奥で客を待っていた。店内は乾燥した薬草と香辛料の匂いで満ちていた。

「お待ちしておりました、影の執事様」

老薬草商のマーカスは白い長い髭を蓄えた老人だった。彼の眼には年齢を超えた鋭さがあった。

「噂を聞いております。レティシア様が不当な罪で捕らえられ、あなたが忠誠証明の儀に挑むと」

クロヴィスは静かに頷いた。

「紫影草の毒について、知りたいのです」

マーカスは奥の部屋に案内し、古い引き出しから黄ばんだ紙束を取り出した。

「紫影草の毒は王室の秘伝。通常なら話すことさえ禁じられているが...」

老人はレティシアへの忠誠を示すように言葉を続けた。

「天使様のためなら、この老いた命も惜しくない」

彼が説明によれば、紫影草の毒には特殊な特性があった。通常の方法では見分けられないよう作られているが、ある特定の物質と反応すると微かな変化を示すという。

「これを」

マーカスは小さな瓶を差し出した。中には銀色の粉末が入っていた。

「儀式の直前に爪の下に隠しなさい。毒のある杯に触れると、粉末が黒く変色する」

「これは...」

「私の先祖が宮廷薬剤師だった時代から伝わる秘伝です。王室の毒の対抗策として」

クロヴィスは感謝の意を表し、瓶を大切にポケットにしまった。

「しかし、警告しておきます」

マーカスの表情が厳しくなった。

「聖女と呼ばれる女が関わるなら、通常の毒とは違う可能性もある。彼女の『始まりの紋章』の力は不確かな要素を多分に含んでいる」

「承知しています」

クロヴィスは真剣に頷いた。

「あらゆる可能性に備えます」

◆◆◆

夜、クロヴィスは貧民街から王宮への秘密の通路を使って潜入した。地図通りの経路は長年使われていなかったが、彼の暗殺者時代の技術で難なく進むことができた。

古文書庫は王宮の地下深くにあり、通常は厳重に管理されていた。しかし、秘密の通路は文書庫の裏側に通じており、彼は監視の目を避けて内部に侵入することができた。

書庫内は膨大な量の古文書と書物で埋め尽くされていた。クロヴィスは「時の紋章」に関する記録を探して、慎重に棚を調べ始めた。

数時間の捜索の末、彼はついに目的の書物を見つけた。「神の紋章—時を司る七つの力」と題された古い羊皮紙の書物だった。

彼はその一部を読み始めた。

"時の紋章は神々の遺した力の結晶であり、七つの異なる能力を持つ。『視界』『逆行』『停止』『加速』『永遠』『始まり』『終わり』の七つである。これらの力を持つ者は時間そのものを操る可能性を秘める。"

クロヴィスは自分の未来視が「時の紋章:視界」の力に関連していることを理解した。そして、ディアナが持つのは「始まりの紋章」—物事の起源を操作する力だった。

さらに読み進めると、衝撃的な事実が記されていた。

"すべての紋章が一つに集まるとき、『時の神』が目覚め、世界の再構築が始まる。これは創造と破壊、両方の可能性を秘めている。"

「時の神...」

クロヴィスは呟いた。これがディアナの真の目的なのか。七つの紋章を集め、時の神として世界を支配する野望か。

しかし、さらに重要な情報も見つかった。

"紋章の力は絶対ではない。それぞれの力には弱点があり、対となる力によって相殺される可能性がある。『始まり』の力は『終わり』によって、『視界』は『逆行』によって..."

彼は急いでその内容を記憶した。これがディアナに対抗する鍵になるかもしれない。

突然、遠くで足音が聞こえた。警備の巡回だ。クロヴィスは素早く書物を元の場所に戻し、隠れる場所を探した。

◆◆◆

儀式の前日、クロヴィスは最後の準備を整えていた。彼の計画は完璧だった。薬草商から得た粉末、古文書庫で見つけた時の紋章についての知識、そして彼自身の未来視と暗殺者時代の技術—すべてを組み合わせた戦略だ。

夕暮れ時、彼は再びレティシアとの面会の許可を得ていた。これが儀式前の最後の対面になるかもしれない。

「明日だね」

レティシアは柔らかな夕日に照らされながら言った。彼女の青い瞳には不安よりも、強い信頼の色があった。

「はい、すべての準備は整いました」

クロヴィスは静かに答えた。

「勝算は?」

「80パーセント...いや、75パーセントでしょうか」

彼は正直に答えた。

「マーカスから得た粉末は大きな助けになりますが、聖女の力がどう影響するかは不確かです」

レティシアは小さく頷いた。

「あなたを信じているわ」

彼女は窓辺から離れ、クロヴィスに近づいた。

「もし...もし最悪の事態になっても、自分を責めないで」

「そんなことにはなりません」

彼は強く言った。

「必ず成功します。そして、あなたを救い出し、聖女の正体を暴き、王国を救います」

レティシアは微笑んだ。その表情には強い意志と共に、深い安らぎがあった。

「クロヴィス、私たちの出会いは偶然ではなかったのね」

「はい、運命だったのでしょう」

彼もまた微笑みを返した。

「私の未来視が示す3年後の世界には、いくつかの可能性があります」

彼は静かに言った。

「一つは破滅の道。聖女が勝利し、王国が闇に沈む未来です」

「そして、もう一つは?」

「希望の道。私たちが勝利し、王国が光を取り戻す未来です」

クロヴィスは確信を持って言った。

「その未来のために、私は全力を尽くします。これが執事としての、そして...一人の人間としての誓いです」

彼は膝をつき、レティシアの前で深々と頭を下げた。

「私の未来視の力、前世から継承した技術、そしてこの命すべてを捧げます。あなたのために、そして王国の明日のために」

レティシアは静かに彼の肩に手を置いた。

「立ちなさい、クロヴィス」

彼女の声は優しく、しかし力強かった。

「私たちはもう、主と執事という関係を超えているわ。これからは共に戦う仲間...友として」

クロヴィスは顔を上げ、彼女の青い瞳をまっすぐ見つめた。その瞳に映るのは、彼への絶対的な信頼だった。

「明日、勝利を」

彼女は小さく言った。

「そして、新たな未来へ」

◆◆◆

儀式の日、王宮の大広間は厳かな空気に包まれていた。貴族たちや宮廷関係者が集まり、異例の「執事の忠誠証明の儀」を見守るために集まっていた。

大広間の中央には、白い布で覆われた小さなテーブルが置かれ、その上には三つの銀の杯が並んでいた。一つだけが安全で、他の二つには致命的な毒が入っているという。

国王ヴィルヘルムが玉座に座り、その隣には王太子アレクシス、宰相フォン・クラウス、そして聖女ディアナが控えていた。

「レティシア・フォン・ルーベンシュタインを連れて参れ」

国王の命令で、牢から連れ出されたレティシアが入場した。彼女は拘束された状態でありながら、高貴な態度を崩さなかった。

「そして、執事クロヴィス・アーヴィンも」

クロヴィスは厳かな足取りで入場した。彼は完璧な執事の装いで、どこにも不安の色は見えなかった。しかし、その内側では、未来視を最大限に働かせ、あらゆる可能性を探っていた。

「執事の忠誠証明の儀を始める」

宰相フォン・クラウスが前に進み出て宣言した。

「この儀式により、レティシア・フォン・ルーベンシュタインの罪の有無が示される。執事が正しい杯を選べば、その主の潔白が証明される。しかし、間違えれば...」

彼は意味深な笑みを浮かべた。

「即刻死が訪れ、主人も共に罪を確定される」

クロヴィスは静かにテーブルに近づいた。彼の金色の瞳は、三つの杯を慎重に観察していた。表面上はまったく同じに見える三つの銀杯。

彼は薬草商から得た粉末を爪の下に隠し持っていた。そして、彼の未来視もフル稼働させていた。しかし、聖女ディアナの「始まりの紋章」の影響で、未来は霞んでいた。

「選びなさい、執事」

国王の声が響いた。

クロヴィスは一度レティシアを振り返った。彼女は静かに頷き、揺るぎない信頼の眼差しを送った。

「ご主人の命運を決めるのだ」

彼は三つの杯に近づき、それぞれに触れた。マーカスの粉末が反応するはずだ。しかし...

「これは...」

クロヴィスの目が微かに見開かれた。三つの杯すべてが黒く反応したのだ。すべての杯に毒が入っている?それは儀式の規則に反する。

そこで彼は気づいた。これがディアナの「始まりの紋章」の影響だ。彼女は儀式の本質自体を変えてしまったのだ。

しかし、クロヴィスは冷静さを失わなかった。古文書庫で得た知識を思い出し、彼は新たな戦略を練った。

「私は選びます」

彼は静かに言った。

「私の主、レティシア・フォン・ルーベンシュタイン様は潔白です。その証として...」

彼は意外な行動に出た。三つの杯をすべて手に取り、それらの内容物を一つの杯に注ぎ込んだのだ。

会場からどよめきが起こった。

「何をする!」

宰相が叫んだ。

「儀式の規則に反する!」

「いいえ」

クロヴィスは冷静に応じた。

「古来の忠誠証明の儀の本質は、執事の絶対的な忠誠と主への信頼を示すこと。三つの杯はただの象徴です」

彼は一つになった杯を掲げた。

「私の主は潔白である。この杯の内容が何であれ、私はそれを受け入れる」

そして、彼は杯を一気に飲み干した。

会場は息を呑む静寂に包まれた。

クロヴィスの体が一瞬震えた。確かに毒は存在した。しかし、彼は倒れなかった。

「これは...」

聖女ディアナの顔に驚きの色が浮かんだ。

「主への純粋な忠誠と、揺るぎない信念」

クロヴィスは静かに言った。

「それが『始まりの紋章』の力をも超える」

彼は国王と列席者たちに向き直った。

「私は杯の毒を乗り越えました。これは古来の律法により、レティシア様の潔白を証明するものです」

宰相フォン・クラウスの顔が青ざめた。彼は急いで聖女ディアナと目を合わせ、何かを伝えようとした。

しかし、クロヴィスはすでに準備を整えていた。彼は記憶水晶を取り出し、高く掲げた。

「そして今、私は聖女ディアナの真の姿を皆様にお見せします」

水晶が光り始め、ディアナが王太子アレクシスを操る映像が宮廷の上空に投影された。

「これが真実です。王太子殿下は操られており、レティシア様への告発はすべて偽りです」

会場が騒然となった。聖女ディアナの顔に怒りの色が浮かび、彼女の首元のペンダントが紫色に輝き始めた。

「これでやっと...」

クロヴィスは小さく呟いた。3年後の未来へと続く道が、今、新たな方向へと開かれようとしていた。

(続く)
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