俺の武器が最弱のブーメランだった件〜でも、レベルを上げたら強すぎた。なんか伝説作ってます!?〜

神伊 咲児

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第28話 ダークドラゴンとの結末

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~~マワル視点~~

 回転防御スピンディフェンス!!」

 俺はダークドラゴンの吐く漆黒の炎をスキルを使って消滅させた。

 よぉおし、いっくぞぉお!!

 片手を上げてブーメランを頭上で回す。
 それは旋風を巻き起こしブーメランに纏わり付いた。その風はドンドン膨らむ。
 バチバチと稲光りを纏い大きくなっていった。

 喰らえ!


 凄威回転斬マイトスラッシュ!!」


 ブォオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!


 凄まじい速度でドラゴンに向かう。
 しかし──。



ギュゥウンッ!!



 奴は素早い動きで避けた。


『……す、凄まじい速さだが……ハハハ。避けれないほどではないぞ』


 もう尻尾さえ斬れねぇ。


『ダーーハッハッハッ!! 貴様の攻撃はもう覚えた!! そのスキルは溜める時間が長すぎるのだ!! 軌道さえ読めれば避けるのは簡単!! 恐るるに足らん!!』


 凄威回転斬マイトスラッシュ!!」


ヒョイ!

 
 余裕で交わす。


『無駄無駄ぁ! その技は絶対に当たらんわい!!』


 うーーん……。
  凄威回転斬マイトスラッシュが完全に見切られている。
 奴は300年間封印されていた。だから、人間の行動にはかなり慎重になってるみたいだな。
 俺がこの技に比重を置いていることを察知して、投げる前から避ける準備をしているんだ。

 奴は、複数で攻撃したり聖典を小石で破壊したりと、相手の一手先を読む。
 
 ならば、二手先をいく必要があるな。

 なにかで一手を作れればチャンスはある。

 俺は再び 凄威回転斬マイトスラッシュの準備をした。
 しかし、この技は結構体力を消耗するようだ。


「ハァ……ハァ……」

『主! 息が上がっているぞ。一旦引いて作戦を立て直してもいいのではないか?』
 
「そうもいかねぇよ。俺が引いたら奴は王都を壊すからな」

 それにしてもダークドラゴンは元気だな。
 もしかして……。

「ヴァンスレイブ。あいつって疲れないのかな?」

『うむ。どうやらそのようだぞ。我の 魔力感知センシングでも魔力量は減っていない。おそらく奴の魔力は無限だ』

 なーーるほどね。最強と名高いだけのことはあるな……。
 俺には体力の限界があって奴には無いのか。
 体力的に見ても、打てる 凄威回転斬マイトスラッシュはこれが最後だ。
 やれやれ。圧倒的に不利なのかもな。

『ダハハ! 肩で息をしているぞ飛刃使いよぉおお!』

「ハァ……ハァ……。うっせぇな! この攻撃が当たればお前を倒せんだよ!」

『ギャハハ!! 当たればだろうがぁ!! 当たらなければなんの意味もない!! 貴様の攻撃は見切ったと言っただろうがぁ!!』

 ダークドラゴンは手の爪や口の牙を使って俺を襲う。

『ほらほらぁああ!! 攻撃を交わしているだけでは我は倒せんぞぉおおおお!!』

  凄威回転斬マイトスラッシュを片手で準備しながら 回転飛行ブーメランサルトで攻撃を回避する。

 こ、これって結構キツイかもな。

 そしてついに食らってしまう。
 ダークドラゴンの尻尾攻撃。
 


バシィイイイイイイイイイイイイイインッ!!


「ぐあぁッ!!」

 地上に落下。
 なんとか体勢を持ち直し、中央広場の芝生に着地した。

 横っ腹にズキンと激痛が走る。


「うぐ……!」

『大丈夫か主よ!?』

「ちょっと骨が折れてるかもしんねぇな。でもラッキーだぜ。 凄威回転斬マイトスラッシュはまだ回転してる」

『何を呑気な! 逃げるのだ主!!』


 広場にはダークドラゴンによって破壊された剣聖ブレイズニュートの石像が横たわる。


「そうもいかねぇさ。俺はあの人を超えるって決めたんだからな」


ズシーーーーン!!


 それはダークドラゴンが中央広場に降り立った音。


『グハハッ!! どうした飛刃使いの小童よ。もう終わりか? ククク……』

「そうでもないさ。見ろよこれ。 凄威回転斬マイトスラッシュはまだ回転してるぜ」

『ブハハハッ!! そんなもの、当たらなければ意味は無いのだぁあ!!』

「まぁーーだ、わかんねぇさ」

『ふん……。貴様は強い。それは認めてやろう。しかし、所詮はただの人間だ。あの石像の剣士と同じよぉおお!』

「彼は偉大だったさ。お前を封印したんだからな」

『ふ……。あの時は大賢者がいた。残念だが貴様は1人だぁ! しかも聖典もないぃいいい!!』

「聖典はないかもしれないな。でも……。仲間はいる」





ゴンッ…………!





 それはダークドラゴンの尻尾に命中していた。
 小さな、ピンク色の鉄球。
 その先には僧侶アイアが立っていた。
 肩で息をしながらも、目は真っ直ぐに奴を見て、その闘志を燃やす。






「お前はぁあああ! 私達が 倒 す !!」





 ダークドラゴンはその小さな鉄球を見てニンマリと笑った。



『小娘よ。こんな小さな鉄球で我が倒せるとでも思っ──』


 ハッとする。
 
 奴は俺に背を向けたのである。



「一手が欲しかったんだ。俺に後ろを見せるなんてな」


  凄威回転斬マイトスラッシュ



ギュゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン!!



 ドラゴンは汗を飛散させた。


『し、しまったぁああああああああ!! し、しかし、避け切ってやるぅううううううう!!』


 必死のジャンプ。
 



 無常にも、



 ブーメランは空を切った。
 奴の尻尾をほんの少しかすめただけ。

 完全に避け切ったことを確信すると、それは大笑いへと昇華した。


『ブハハハハハーーーー!! 注意していたのだぁあ!! 背後からの攻撃になぁあ!! だから避けれたぁあああああ!!』


 あの 凄威回転斬マイトスラッシュは最後の攻撃だった。
 これが交わされたということはつまり。
 もう、打つ手がないということである。


 だから俺は、



 ほんの少し、



 眉を上げた。



 どうやら奴は、俺が小さな声で 戻るリターンと言ったのに気付いてないらしい。



『ギャハハハ!! 殺してやるぞ飛刃使いよ!! そこの女と共にぃいいい!! あの石像のようにバラバラにしてやるぅぅううう!!』











 ザ グ ン ッ !! 











 それはダークドラゴンを真っ二つに切断する音だった。



 
『ブ、ブーメランだとぉお!? な、なぜぇええええ!?』



 奴は背後から戻ってきた 凄威回転斬マイトスラッシュにやられたのである。
 たった一回の斬撃ではあるが、四肢を切断し羽をもいだ。








『グハァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!』








 ダークドラゴンは広場の芝生に突っ伏した。
 
 俺は毅然として立つ。


「お前が先を読むことは考えていたさ」

『!?』

「だから三手用意した」

『な……ん……だとぉお!?』

「アイアの一手。 凄威回転斬マイトスラッシュの二手。そして 戻るリターンの三手だ。二手まで読めていたお前は油断して三手目が読めなかったんだよ」

『そ、そんな……。も、戻る攻撃なんて………い、今までやらなかったじゃないか』

「チャンスが来るまで温存していた。背後攻撃を覚えられたら厄介だからな」

『そ、そこまで考えて……グフゥ……』


 アイアは俺に抱きついた。


「あはッ!! マワルさん凄いです!! ダークドラゴンをやっつけちゃいました!!」

「痛でででで……。あ、あのさ。よ、喜ぶ前に回復してくれっと助かんだよな」

「キャーー!! ごめんなさい!! 直ぐに回復魔法をかけますからねーーーー!!」

 ヴァンスレイブは気まずそうに呟いた。

『あーー。主よ。レベルが上がったのだが……。うん。まぁ後の方が良さそうだな』


 ふぅーー。
 やれやれ。なんとか勝てたな。




==================================
==================================


現在の状況【読み飛ばしてもストーリーに影響はありません】



名前:マワル・ヤイバーン。

冒険者等級:E級。

守護武器:ブーメラン。

武器名:ヴァンスレイブ。

レベル:11。

取得スキル:
 戻るリターン
 双刃ダブルブーメラン
 回転遅延スピンスロウ
 絶対命中ストライクヒット
 回転防御スピンディフェンス
 回転飛行ブーメランサルト
 飛刃の大群ブーメランホード
 凄威回転斬マイトスラッシュ。 
????? NEW

アイテム:薬草。図鑑。

昇級テスト必須アイテム:
白い角。黒い牙。緑の甲羅。


所持金:6万1千エーン。


仲間:僧侶アイア・ボールガルド。
オバケ袋のブクブク。
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