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メアリとエルネシス、子猫の看病に奮闘!

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「メアリよ、エルネシスよ!この子猫の看病を頼む!」

「一体どうしました!?」

「緊急事態だ。メアリ君の力でこの子猫を助けてくれ。君が同族が苦手だというのは分かっているが、君の力が必要なのだ。後のことはエルネシスに任せればいい」

 レイヴァルは衰弱し切った子猫を連れ帰り、信頼できる部下たちに看病するよう命令した。
メアリは手が出せなかったが、エルネシスが子猫を抱えて宮廷の中に連れて行った。メアリはその後を追い、子猫の看病を始めた。

 メアリが子猫に触れると、見る見るうちに子猫の体調が良くなっていった。これが薄橙色のタレント・猫族と呼ばれる猫の能力であり、ありとあらゆる状態異常を治す魔法だった。

 それから三日三晩が経ち、ようやく子猫が目を覚ました。目を覚ますまでの間、レイヴァルは子猫の首についているペンダントを見つめていた。そこには「ノエル」と書かれている。
 レイヴァルは同じ種族のメアリにその意味を尋ねると、それが満月を意味することを知った。レイヴァルはノエルの目覚めを聞いて、ノエルの部屋へ向かった。

 中に入ってみると、ノエル自身は現実を受け入れられない夢幻状態に陥っていた。お父さんはどこ?お母さんはどこ!?叫びながら一向に落ち着く気配がない。しばらく叫んで疲れたら眠り、また目覚めたら叫んで泣き散らすのを繰り返していた。

 ある日のこと、天候が急変し雷が轟き始めた。その日、"ノエル"は今までにないほど乱暴に振る舞い、部屋から飛び出してしまった。"レイヴァル"、"メアリ"、"エルネシス"は慌てて宮廷内を駆け巡り、さらに外にも捜索範囲を広げた。

 あらゆる場所を探し回ったが、一向に彼を見つけることはできなかった。そんな中、エルネシスが発見したのだ。

 ノエルは中庭の植物の間に小さくしゃがみ、雨風をしのいでいた。
エルネシスはゆっくりとノエルのそばに座った。彼女ならではの小柄さが許す限り、彼に寄り添えるのだ。

「ノエル、みんなが心配していたよ。お部屋に戻りましょう」

「いや、絶対戻らない!部屋には戻らない」

「ノエルの家は、どこにあるの?」

「この島じゃない。お父さんとお母さんと一緒に住んでいた」

「どうして、ここに来てしまったの?」

「今日みたいなピカピカゴロゴロの日だったんだ。お父さんとお母さんを驚かそうと思って、畑に行って魚を取ろうとしたんだけど、川に落ちてしまって......それから何も覚えていない」

「そっか」

 エルネシスはそっとノエルを抱きしめた。彼の辛さ、とても辛かったことを理解し、それを伝えたいという思いでノエルを抱きしめた。

 徐々にノエルは落ち着きを取り戻し、眠り込んでしまった。その後、レイヴァルとメアリも駆けつけて心配してくれた。

 その日から、ノエルとエルネシスは次第に仲良くなっていった。
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