82 / 141
龍王と魔物
78話目
しおりを挟む
我のおうちにクモさんたちがきたよ!我びっくりしておはなしをきいたら、なかよくなりにきたんだって!それでいっしょにあそんでいたら、いじわるなワームくんにおうちをこわされちゃった!うぇーん。このままじゃ姫様におこられちゃうよー!どうしようどうしよう……
「《ってまじでどうすんだぁぁぁ!!?》」
うん。どんだけ話の入りを軽くしようとしても無理あるわ。ムリムリムリかたつむり。どんな話術持ってれば相手を納得させられるか逆に知りたいよね。
なに?姫は言うほど怖くないし、理知的で優しい人だから話せば分かってくれる?
お前ふざけんじゃねえぞ!良識ある優しい人はそもそも龍を奴隷になんかしたりしねぇんだよ!
「か、風通しを良くする為にリフォームしたっていうのは……」
「《言い繕うのにも限度ってもんがあんだろうがよぉぉぉ!!!みてこれ!風通す所か風穴あいてんの!しかも天元突破してるやつ!どんだけアヴァンギャルドなセンス持ち合わせてたら自分家の壁に電動ドリルの代わりにギガドリルブレイク打ち込もうって発想が湧くの!?
もういいよ。ワーム共に穏便に命で償わせよう。それで丸く収まるでしょ》」
「ああアーカーシャ様!?足が震えすぎて目にも止まらない速度になってるよ!!」
アヤメがキッと鋭い目付きでマトローナたちを睨みつける。当の本人たちはアースイーターが飛んで行った方を未だに呆然と立ち尽くして見ているが、何か気になる点でもあったのだろうか?
「マトローナ!アーカーシャ様は貴様らの下らない諍いに巻き込まれて大変お怒りです。この責任、どう取るおつもりですか!」
「す、すみません。まさか奴らの手が此処まで伸びてくるとは」
「言い訳はいい。この落とし前をどうつけると聞いているのだ!」
「は、ははっ!では速やかに我ら昆蟲族と宝人族全員が決死隊となり、必ずやこの地の真なる主アーカーシャ様を害したことに相応の報いを与えます」
その意気込みは買うが、勢力的に劣っている昆蟲族と宝人族では真っ向勝負しても正直持て余すだろう。もうこれ我が戦いに加わった方が良いのか?しかし、具体的にどうすればいいのだろうか。猪頭族と地竜族を力で屈服させてスレイブすればいいのか?
「《……気持ちが重い》」
「笑わせないでください。そもそもがお前たちだけで勝てるというのか。アーカーシャ様の意を借りて負けることなど絶対に赦されない。その為に先ずは具体的な手を示せ」
「そ、それは、ゴニョゴニョ」
口籠るマトローナ。というかアヤメちゃんって魔物たちに対してはおどおどしてないな。なんなら少し厳しいというか
「アーカーシャ様。此処は一つ、御身の持ちうる至宝の一つ"呼び鈴"を使って魔迷宮にいる僕を呼び出すのはどうでしょうか?」
「《……そうだな》」
無造作に置いてあった"死者の呼び鈴"と呼ばれるハンドベル型の魔法具をアヤメが我の手元まで見つけて運んでくる。
商店街の福引きが当たった時の要領で鈴を鳴らす。カランコランと甲高い音が辺りにつんざいた。"アンデット召喚"により地面から魔法陣が現れて、我と姫が攻略した魔迷宮である屍たちの墳墓の魔物が3体現れた。
中央にいる1番位が高そうなアンデットが片膝をつき、それに釣られて全員が淀みなくまるで主君に対して傅く臣下の礼を取った
「"屍たちの墳墓"の墓守りラーズが此処に。」
姫に強いとさえ言わしめたエレメントマスターのラーズ。以前はもう少し間が抜けていたはずだが、今はそんなもの微塵も感じさせないほど表情を引き締めている。骸骨に表情ないからよく解らんけど。あの時の豪華絢爛な法衣とはまた別の意匠が凝ったもので着飾っていた。案外オシャレ好きなのかもしれない
「ラーズ。貴様の主人が1人、龍王アーカーシャ様より、あそこの昆蟲族と協力してお前たちの有用性を示してみよとの仰せだ」
「……御意。話は聞いておりました故、吾輩の配下で最も腕の立つ骸骨将軍を2名連れて来ました」
「し、失礼ながら申し上げます。たった3体のスケルトンで彼我の戦力差は覆らないかと」
「だ、そうだが?」
やれやれ、と前置いてから態とらしくラーズが溜息をついた
「安心するといい。この骸骨将軍1人で猪頭族1000体に勝りますよ」
「口でならなんとでも言えます」
ラーズとマトローナとの間に見えない火花が散った
「行け。ガレス」
「バギラ!パンゲラ!ババン!のぼせ上がったアンデットに我ら昆蟲族の強さをみせてやれ」
「《ってまじでどうすんだぁぁぁ!!?》」
うん。どんだけ話の入りを軽くしようとしても無理あるわ。ムリムリムリかたつむり。どんな話術持ってれば相手を納得させられるか逆に知りたいよね。
なに?姫は言うほど怖くないし、理知的で優しい人だから話せば分かってくれる?
お前ふざけんじゃねえぞ!良識ある優しい人はそもそも龍を奴隷になんかしたりしねぇんだよ!
「か、風通しを良くする為にリフォームしたっていうのは……」
「《言い繕うのにも限度ってもんがあんだろうがよぉぉぉ!!!みてこれ!風通す所か風穴あいてんの!しかも天元突破してるやつ!どんだけアヴァンギャルドなセンス持ち合わせてたら自分家の壁に電動ドリルの代わりにギガドリルブレイク打ち込もうって発想が湧くの!?
もういいよ。ワーム共に穏便に命で償わせよう。それで丸く収まるでしょ》」
「ああアーカーシャ様!?足が震えすぎて目にも止まらない速度になってるよ!!」
アヤメがキッと鋭い目付きでマトローナたちを睨みつける。当の本人たちはアースイーターが飛んで行った方を未だに呆然と立ち尽くして見ているが、何か気になる点でもあったのだろうか?
「マトローナ!アーカーシャ様は貴様らの下らない諍いに巻き込まれて大変お怒りです。この責任、どう取るおつもりですか!」
「す、すみません。まさか奴らの手が此処まで伸びてくるとは」
「言い訳はいい。この落とし前をどうつけると聞いているのだ!」
「は、ははっ!では速やかに我ら昆蟲族と宝人族全員が決死隊となり、必ずやこの地の真なる主アーカーシャ様を害したことに相応の報いを与えます」
その意気込みは買うが、勢力的に劣っている昆蟲族と宝人族では真っ向勝負しても正直持て余すだろう。もうこれ我が戦いに加わった方が良いのか?しかし、具体的にどうすればいいのだろうか。猪頭族と地竜族を力で屈服させてスレイブすればいいのか?
「《……気持ちが重い》」
「笑わせないでください。そもそもがお前たちだけで勝てるというのか。アーカーシャ様の意を借りて負けることなど絶対に赦されない。その為に先ずは具体的な手を示せ」
「そ、それは、ゴニョゴニョ」
口籠るマトローナ。というかアヤメちゃんって魔物たちに対してはおどおどしてないな。なんなら少し厳しいというか
「アーカーシャ様。此処は一つ、御身の持ちうる至宝の一つ"呼び鈴"を使って魔迷宮にいる僕を呼び出すのはどうでしょうか?」
「《……そうだな》」
無造作に置いてあった"死者の呼び鈴"と呼ばれるハンドベル型の魔法具をアヤメが我の手元まで見つけて運んでくる。
商店街の福引きが当たった時の要領で鈴を鳴らす。カランコランと甲高い音が辺りにつんざいた。"アンデット召喚"により地面から魔法陣が現れて、我と姫が攻略した魔迷宮である屍たちの墳墓の魔物が3体現れた。
中央にいる1番位が高そうなアンデットが片膝をつき、それに釣られて全員が淀みなくまるで主君に対して傅く臣下の礼を取った
「"屍たちの墳墓"の墓守りラーズが此処に。」
姫に強いとさえ言わしめたエレメントマスターのラーズ。以前はもう少し間が抜けていたはずだが、今はそんなもの微塵も感じさせないほど表情を引き締めている。骸骨に表情ないからよく解らんけど。あの時の豪華絢爛な法衣とはまた別の意匠が凝ったもので着飾っていた。案外オシャレ好きなのかもしれない
「ラーズ。貴様の主人が1人、龍王アーカーシャ様より、あそこの昆蟲族と協力してお前たちの有用性を示してみよとの仰せだ」
「……御意。話は聞いておりました故、吾輩の配下で最も腕の立つ骸骨将軍を2名連れて来ました」
「し、失礼ながら申し上げます。たった3体のスケルトンで彼我の戦力差は覆らないかと」
「だ、そうだが?」
やれやれ、と前置いてから態とらしくラーズが溜息をついた
「安心するといい。この骸骨将軍1人で猪頭族1000体に勝りますよ」
「口でならなんとでも言えます」
ラーズとマトローナとの間に見えない火花が散った
「行け。ガレス」
「バギラ!パンゲラ!ババン!のぼせ上がったアンデットに我ら昆蟲族の強さをみせてやれ」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貞操逆転世界の「内助の功」~掃除と料理を極めた俺が、脳筋幼馴染を女王にするまで~
ありゃくね
ファンタジー
前世の記憶が目覚めたそこは、男女の貞操が逆転した異世界だった。
彼が繰り出すのは、現代知識を活かした「お掃除アイテム」、そして胃袋を掴む「絶品手料理」。 ただ快適に暮らしたいだけのマシロの行動は、男に飢えた女騎士たちを狂わせ、国の常識さえも変える一大革命へと繋がっていく。
鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった
仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた
ぐうのすけ
ファンタジー
カクヨムで先行投稿中。
遊戯遊太(25)は会社帰りにふらっとゲームセンターに入った。昔遊んだユーフォーキャッチャーを見つめながらつぶやく。
「遊んで暮らしたい」その瞬間に頭に声が響き時間が止まる。
「異世界転生に興味はありますか?」
こうして遊太は異世界転生を選択する。
異世界に転生すると最弱と言われるジョブ、遊び人に転生していた。
「最弱なんだから努力は必要だよな!」
こうして雄太は修行を開始するのだが……
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる