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龍王と魔物
85話目
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この中に自分の家の壁壊されて日和ってるやついる~?いねえよな!?舐めた真似した地竜潰すぞ!!
様々な思惑が働き、なんやかんやで結果的に我と昆蟲族と宝人族は寡兵ながら猪頭族と地竜族の本陣を急襲。勝利に至ったのであった。やったぜ!
いやー若さって怖いね。だって、普通あんな人数で敵陣に乗り込む?気持ちが盛り上がり過ぎたとはいえ、あの瞬間だけ赤穂浪士ばりの士気の高さで討ち入りしちゃったから次から気をつけよ。だって戦いで大事なのは数だもん
「あ、アーカーシャ様!シンドゥラとエウロバの目が覚めたようです。早速ですが我がバルディア大山脈連合改めチームアーカーシャの第一歩目となる緊急集会が開けますね。しかし、戦いの事後処理とはいえ、負けた彼らまで参加させて本当に良いのですか?」
「《まあそこはいいだろ》」
クソダサネーミング……
猪頭のシンドゥラも地竜のエウロバもど良くない物を食べたそうだが大事に至らなくて何よりだ。
それにしても2人とも結構強かった気がする。あと2,3段階強かったら、多分殺すしかなかった。あの緑鬼のように……いかんいかん。もうそういうのは無しだから、こっちが死ぬ気で活人拳するんだけどね
副作用の方も我の供給した魔力で問題無く抑え込んでいるので当面は安全だろうが、得た力も殆どが失われたらしい。シンドゥラは最高位から高位猪頭族へ。エウロバに至っては地龍ではあるが、めちゃくちゃ小さくなってしまっている。バルドラ滞在中の我みたいだ
「《でもこの口は問題ありよな?なんでこうなっちまったのかな、アヤメちゃ~ん?》」
気付けば、我がバルディア大山脈の元締めみたいになってる件について。しかもいつの間にかしれっとフェンリルまで仲間に加わってるしよぉ!
我はこれからはみんなで仲良く協力して生きていこうぜ。だから先ずは家の壁を一緒に手を貸して直してくれとしか言ってない筈なんだが
なんだよチームアーカーシャって。これはいかんでしょ。完全に魔物たちの親玉じゃん!これじゃあ龍王じゃなくて魔王じゃん!
「ひゃいひゃいひゃい※訳:痛い」
「《誰かの下で一つに纏まるってのは良いことだと思う。協力し易くなるもんな、アヤメ?
でもそれがなんでよりにもよって我なのよ。先ずは誰が1番上になるかみんな大好き民主主義で決めるべきだろう》」
「み、みんしゅ?」
「《何事もみんなで話し合って決めてくってこと》」
我は高校生だ。飛び抜けて頭が良いわけでも、何が出来る訳でもない。ライトノベルに良くある、どこにでもいるごく普通の高校生を地でいくような奴だ。
そんな奴が異世界来て、周りより少しだけ腕っ節が強いくらいで前世の価値観全否定すると思ったら大間違いなのだ。そもそも我は誰かの上に立つ器じゃないし、何より姫の奴隷をやるので忙しい。だがそんなのしーらないなんてのは余りに無責任。だからこうやって我の代わりを民主的に選出すれば問題無いだろうという考えだ。我って賢い!
進行役をアヤメが務めて、会議が開かれる事となった。肝心の場所は我のホームでやる事になり、全員が揃う
「昆蟲族より代表マトローナ」
「猪頭族より代表シンドゥラ」
「宝人族より代表ボナード」
「地竜族より代表エウロバ」
「屍たちの墳墓より代表ラーズ」
「魔狼より代表フェンリル」
「バルディア総代表はアーカーシャ様────以上の七名でこれよりチームアーカーシャの会議を始めたいと思います。」
姿形が異なる種族たちがこうやって肩を並べて一同会しているのは中々どうにも圧倒されるな。
「そして議題に移る前に、総代表アーカーシャ様よりこの会議の方針を民主主義で行くという提案がありました。」
その場に居合わせた全員が思わず首を捻った。なんだ、それはと。魔物にとっては強い者の考えこそが唯一絶対の指針となる場合が多いらしく、そもそも言葉の意味も知らないようだった
「このチームアーカーシャの意思決定は、アーカーシャ様だけでなく、この場にいる7名全員での多数決で決めていく、というものだそうです」
「この方針に問題があるという方は挙手を」
挙手をした者は誰もいなかった。反対、というよりは、我が提案したものだから異を唱えないと言ったら感じだろうか。みんな素直に言うこと聞いてくれるのは好都合だ
「異論は無し、と」
「《よし、では早速アヤメに提案。我より相応しい総代表の選出。そして、早急に壁を直す手伝いをしてくれ》」
「……続きましてアーカーシャ様から別の総代表へと交代の提案がありました。これについて先ずは話し合おうと思います」
なんだ?一瞬で空気がズンッと重くなった気がした
「《マトローナとかいいんでない》」
「……アーカーシャ様に代わって?この場にそんな自惚れがいるとは驚きです。ボナード、そういえばお前先程アーカーシャ様と何やら話していたな?まさか……」
最初に口を開いたのはマトローナであった。怒りともつかぬその声色以上に、灰色の目には激しい感情を灯しながら、隣にいたボナードの顔を覗き込む。怖いよ、瞳孔開いてますって
「何を勘違いしている。俺はアーカーシャ様を新たな主人として仕える為に挨拶をしただけだぞ。」
「じゃあ……」
「マトローナ氏、仮にこの提案をした者が見つかったとして如何にするおつもりで?」
順番に顔を覗き込もうとするマトローナに対して冷淡に言葉を紡いだのはラーズであった。こめかみをトントンと時間でも計るかのように小気味よく指で叩きながら、マトローナを見据えている
「敗北した猪頭族と地竜族に温情をかけたのは誰だ?劣勢に追い込まれた昆蟲族と宝人属を救ってくれたのは誰だ?誰かのように自分には関係ないと無視を決めこむ事もできた。だがそうしなかった。それはアーカーシャ様が王でありバルディアに住まう者たち全てを民として平等に愛してくれているからだ。
そのアーカーシャ様にしてもらった御恩を忘れるような恥知らずなど生きるに値しない。早急に殺す」
マトローナちゃんはあれかな?好きな人がアイドルのポスター貼ってたら、アイドルの顔の部分だけ黒く塗りつぶしたり切り刻んだりするタイプなのかな?
どんだけ外面美少女でも中身がミザリーなのはあかんよ。やっべ……さっきから武者振るいが止まらねえぞ
「それはアーカーシャ様の望む……ン主主義に反するのではと、吾輩思うのだが」
「主アーカーシャ様は力による言論の封殺を望んではいまいが、そうも言ってられない事情がある。一つ皆と情報共有をしたい」
この一触即発の地雷原の中でも武人のようにドシリと構えるのはシンドゥラである
「何の話だ?」
「オレたち皆の未来の話だ。
……このバルディア大山脈に住まう魔物たちは近々大規模編成された冒険者たちにより残らず一掃される手筈となっている、あくまで仮面の女マヤの話を信じるなら、だがな」
「……魔物の一掃計画だと。俄には信じられないが、なぜそんなことをする必要がある。それは確かなのか?シンドゥラ?」
ボナードが眉を釣り上げて疑っていると、シンドゥラに代わってエウロバの方が先に答える
「嘘ナラバソレデ構ワナイダロウ。ダガ本当ナラ取リ返シガツカナイ。俺等モ全員デ徒党ヲ組ム必要ガアル。ソレニ対抗スルタメニナ。」
ふむ。今回、シンドゥラたちがエウロバたちと同盟を組み、強硬策に出たのもそういう事情があったからなのか。確かにそれだと悠長に種族間でダラダラと抗争している場合でも無い
「仮面の女マヤは言っていた。早ければ半年後には三大冒険者ギルドの主導による一掃が始まるとな。」
「正直、希望など殆どないと思っていたが……戦ってみて分かった。アーカーシャ様とならばその苦難を乗り越える事も可能だろう。故に彼の代わりなど考えられん」
しかし三大冒険者ギルドによるバルディアお掃除大作戦か。正直勘弁して欲しい所だ。時間的猶予が少しあるとはいえ、これはマズイ。流石に今抜けるのは見殺しみたいで気分が悪いが……うーん
「どっちにしろ僕は彼以外の下に着くつもりもない。もし誰かに代わるのなら僕は此処を抜けるよ」
「吾輩たちは元よりアーカーシャ様の忠実なる僕でありますれば、アーカーシャ不在なればこの集まりに参加する意義も無し」
……。このチームアーカーシャが瓦解すれば、彼らの半年後のお先は真っ暗だ。少なくとも、この問題が解決するまでは、我が矢面に立ち事態を収める必要があるかもしれない。
三大冒険者ギルド。きっと我が所属している怪物たちの檻とは比較にならない規模だろう。そうなると我がいくら強くても流石に多勢に無勢か。姫に相談する必要ありだな
「では、この提案は否決とさせて頂きます。」
まあ、遠い問題より目先の問題の解決が先だ。やるべきことは他にもまだあるのだから
「《よしじゃあこの家の改修工事を皆でお願いします》」
我が次に提案をして6時間後、遂に日は沈んだ。姫はいつ帰ってきてもおかしくはない。
姫が改装したDIY山は地竜の手で文字通り半壊していたが、生憎マンパワーなら大量に確保していた。人間なら何ヶ月もかかる作業だろうと、比べ物にならない体力と腕力を誇る魔物たちと共に労働基準法に唾を吐きつつ汗を流した。
お陰で壁の修理は思いの外、早く終わり、どうせなら驚かせてやろうと、大規模突貫工事の真っ最中であった。
「ただいま帰りました」
来た!姫が帰ってきた。魔物たちを秘密の抜け道で直ぐ様に全員撤収させ、我とアヤメでお出迎えする。外側は兎も角、内装は問題無いので焦る必要も無い
「《お疲れ様。ご飯は無いけど、裏側に温泉掘り当てたからお風呂の準備はできてるよ!》」
「お、おかえりなさい。雪姫様!お風呂の準備はまだですが、散歩がてらに山の幸で簡単な料理を作ってます!よ、よよよければお食べください!」
姫がストップをかけるように手を前に突き出す
「ありがとうございます。ですが、その前に一つだけ大事なお話があります。
明日、私たちは此処を引き払い魔導図書館ビブリ・テーカーの方へとお引っ越しをします」
えええ!この改装工事全部無駄じゃねえかよぉぉ!そんな徒労に満ちた声を張り上げてしまった
様々な思惑が働き、なんやかんやで結果的に我と昆蟲族と宝人族は寡兵ながら猪頭族と地竜族の本陣を急襲。勝利に至ったのであった。やったぜ!
いやー若さって怖いね。だって、普通あんな人数で敵陣に乗り込む?気持ちが盛り上がり過ぎたとはいえ、あの瞬間だけ赤穂浪士ばりの士気の高さで討ち入りしちゃったから次から気をつけよ。だって戦いで大事なのは数だもん
「あ、アーカーシャ様!シンドゥラとエウロバの目が覚めたようです。早速ですが我がバルディア大山脈連合改めチームアーカーシャの第一歩目となる緊急集会が開けますね。しかし、戦いの事後処理とはいえ、負けた彼らまで参加させて本当に良いのですか?」
「《まあそこはいいだろ》」
クソダサネーミング……
猪頭のシンドゥラも地竜のエウロバもど良くない物を食べたそうだが大事に至らなくて何よりだ。
それにしても2人とも結構強かった気がする。あと2,3段階強かったら、多分殺すしかなかった。あの緑鬼のように……いかんいかん。もうそういうのは無しだから、こっちが死ぬ気で活人拳するんだけどね
副作用の方も我の供給した魔力で問題無く抑え込んでいるので当面は安全だろうが、得た力も殆どが失われたらしい。シンドゥラは最高位から高位猪頭族へ。エウロバに至っては地龍ではあるが、めちゃくちゃ小さくなってしまっている。バルドラ滞在中の我みたいだ
「《でもこの口は問題ありよな?なんでこうなっちまったのかな、アヤメちゃ~ん?》」
気付けば、我がバルディア大山脈の元締めみたいになってる件について。しかもいつの間にかしれっとフェンリルまで仲間に加わってるしよぉ!
我はこれからはみんなで仲良く協力して生きていこうぜ。だから先ずは家の壁を一緒に手を貸して直してくれとしか言ってない筈なんだが
なんだよチームアーカーシャって。これはいかんでしょ。完全に魔物たちの親玉じゃん!これじゃあ龍王じゃなくて魔王じゃん!
「ひゃいひゃいひゃい※訳:痛い」
「《誰かの下で一つに纏まるってのは良いことだと思う。協力し易くなるもんな、アヤメ?
でもそれがなんでよりにもよって我なのよ。先ずは誰が1番上になるかみんな大好き民主主義で決めるべきだろう》」
「み、みんしゅ?」
「《何事もみんなで話し合って決めてくってこと》」
我は高校生だ。飛び抜けて頭が良いわけでも、何が出来る訳でもない。ライトノベルに良くある、どこにでもいるごく普通の高校生を地でいくような奴だ。
そんな奴が異世界来て、周りより少しだけ腕っ節が強いくらいで前世の価値観全否定すると思ったら大間違いなのだ。そもそも我は誰かの上に立つ器じゃないし、何より姫の奴隷をやるので忙しい。だがそんなのしーらないなんてのは余りに無責任。だからこうやって我の代わりを民主的に選出すれば問題無いだろうという考えだ。我って賢い!
進行役をアヤメが務めて、会議が開かれる事となった。肝心の場所は我のホームでやる事になり、全員が揃う
「昆蟲族より代表マトローナ」
「猪頭族より代表シンドゥラ」
「宝人族より代表ボナード」
「地竜族より代表エウロバ」
「屍たちの墳墓より代表ラーズ」
「魔狼より代表フェンリル」
「バルディア総代表はアーカーシャ様────以上の七名でこれよりチームアーカーシャの会議を始めたいと思います。」
姿形が異なる種族たちがこうやって肩を並べて一同会しているのは中々どうにも圧倒されるな。
「そして議題に移る前に、総代表アーカーシャ様よりこの会議の方針を民主主義で行くという提案がありました。」
その場に居合わせた全員が思わず首を捻った。なんだ、それはと。魔物にとっては強い者の考えこそが唯一絶対の指針となる場合が多いらしく、そもそも言葉の意味も知らないようだった
「このチームアーカーシャの意思決定は、アーカーシャ様だけでなく、この場にいる7名全員での多数決で決めていく、というものだそうです」
「この方針に問題があるという方は挙手を」
挙手をした者は誰もいなかった。反対、というよりは、我が提案したものだから異を唱えないと言ったら感じだろうか。みんな素直に言うこと聞いてくれるのは好都合だ
「異論は無し、と」
「《よし、では早速アヤメに提案。我より相応しい総代表の選出。そして、早急に壁を直す手伝いをしてくれ》」
「……続きましてアーカーシャ様から別の総代表へと交代の提案がありました。これについて先ずは話し合おうと思います」
なんだ?一瞬で空気がズンッと重くなった気がした
「《マトローナとかいいんでない》」
「……アーカーシャ様に代わって?この場にそんな自惚れがいるとは驚きです。ボナード、そういえばお前先程アーカーシャ様と何やら話していたな?まさか……」
最初に口を開いたのはマトローナであった。怒りともつかぬその声色以上に、灰色の目には激しい感情を灯しながら、隣にいたボナードの顔を覗き込む。怖いよ、瞳孔開いてますって
「何を勘違いしている。俺はアーカーシャ様を新たな主人として仕える為に挨拶をしただけだぞ。」
「じゃあ……」
「マトローナ氏、仮にこの提案をした者が見つかったとして如何にするおつもりで?」
順番に顔を覗き込もうとするマトローナに対して冷淡に言葉を紡いだのはラーズであった。こめかみをトントンと時間でも計るかのように小気味よく指で叩きながら、マトローナを見据えている
「敗北した猪頭族と地竜族に温情をかけたのは誰だ?劣勢に追い込まれた昆蟲族と宝人属を救ってくれたのは誰だ?誰かのように自分には関係ないと無視を決めこむ事もできた。だがそうしなかった。それはアーカーシャ様が王でありバルディアに住まう者たち全てを民として平等に愛してくれているからだ。
そのアーカーシャ様にしてもらった御恩を忘れるような恥知らずなど生きるに値しない。早急に殺す」
マトローナちゃんはあれかな?好きな人がアイドルのポスター貼ってたら、アイドルの顔の部分だけ黒く塗りつぶしたり切り刻んだりするタイプなのかな?
どんだけ外面美少女でも中身がミザリーなのはあかんよ。やっべ……さっきから武者振るいが止まらねえぞ
「それはアーカーシャ様の望む……ン主主義に反するのではと、吾輩思うのだが」
「主アーカーシャ様は力による言論の封殺を望んではいまいが、そうも言ってられない事情がある。一つ皆と情報共有をしたい」
この一触即発の地雷原の中でも武人のようにドシリと構えるのはシンドゥラである
「何の話だ?」
「オレたち皆の未来の話だ。
……このバルディア大山脈に住まう魔物たちは近々大規模編成された冒険者たちにより残らず一掃される手筈となっている、あくまで仮面の女マヤの話を信じるなら、だがな」
「……魔物の一掃計画だと。俄には信じられないが、なぜそんなことをする必要がある。それは確かなのか?シンドゥラ?」
ボナードが眉を釣り上げて疑っていると、シンドゥラに代わってエウロバの方が先に答える
「嘘ナラバソレデ構ワナイダロウ。ダガ本当ナラ取リ返シガツカナイ。俺等モ全員デ徒党ヲ組ム必要ガアル。ソレニ対抗スルタメニナ。」
ふむ。今回、シンドゥラたちがエウロバたちと同盟を組み、強硬策に出たのもそういう事情があったからなのか。確かにそれだと悠長に種族間でダラダラと抗争している場合でも無い
「仮面の女マヤは言っていた。早ければ半年後には三大冒険者ギルドの主導による一掃が始まるとな。」
「正直、希望など殆どないと思っていたが……戦ってみて分かった。アーカーシャ様とならばその苦難を乗り越える事も可能だろう。故に彼の代わりなど考えられん」
しかし三大冒険者ギルドによるバルディアお掃除大作戦か。正直勘弁して欲しい所だ。時間的猶予が少しあるとはいえ、これはマズイ。流石に今抜けるのは見殺しみたいで気分が悪いが……うーん
「どっちにしろ僕は彼以外の下に着くつもりもない。もし誰かに代わるのなら僕は此処を抜けるよ」
「吾輩たちは元よりアーカーシャ様の忠実なる僕でありますれば、アーカーシャ不在なればこの集まりに参加する意義も無し」
……。このチームアーカーシャが瓦解すれば、彼らの半年後のお先は真っ暗だ。少なくとも、この問題が解決するまでは、我が矢面に立ち事態を収める必要があるかもしれない。
三大冒険者ギルド。きっと我が所属している怪物たちの檻とは比較にならない規模だろう。そうなると我がいくら強くても流石に多勢に無勢か。姫に相談する必要ありだな
「では、この提案は否決とさせて頂きます。」
まあ、遠い問題より目先の問題の解決が先だ。やるべきことは他にもまだあるのだから
「《よしじゃあこの家の改修工事を皆でお願いします》」
我が次に提案をして6時間後、遂に日は沈んだ。姫はいつ帰ってきてもおかしくはない。
姫が改装したDIY山は地竜の手で文字通り半壊していたが、生憎マンパワーなら大量に確保していた。人間なら何ヶ月もかかる作業だろうと、比べ物にならない体力と腕力を誇る魔物たちと共に労働基準法に唾を吐きつつ汗を流した。
お陰で壁の修理は思いの外、早く終わり、どうせなら驚かせてやろうと、大規模突貫工事の真っ最中であった。
「ただいま帰りました」
来た!姫が帰ってきた。魔物たちを秘密の抜け道で直ぐ様に全員撤収させ、我とアヤメでお出迎えする。外側は兎も角、内装は問題無いので焦る必要も無い
「《お疲れ様。ご飯は無いけど、裏側に温泉掘り当てたからお風呂の準備はできてるよ!》」
「お、おかえりなさい。雪姫様!お風呂の準備はまだですが、散歩がてらに山の幸で簡単な料理を作ってます!よ、よよよければお食べください!」
姫がストップをかけるように手を前に突き出す
「ありがとうございます。ですが、その前に一つだけ大事なお話があります。
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