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中学生の頃──小学生の時に見つけた光
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いつも彼を見つめている。
樫山いりや──という名前を、多分知られてすらいない。
髪の長い人が好きと噂話で聞いた時から、いりやはずっと髪を伸ばしている。
希望を言えば、もっとサラツヤな髪が良いけれど。あいにくと、いりやの髪はそんなにお利口さんではない。頑張って頑張って、努力でロングを維持している感じだ。
さらには湿度が高いとうねりが出るいりやの髪は、ストレートじゃない感がしっかりと見えるから。
初めて彼を知ったのは小学三年生の夏。
夏休みのプール教室で登校したいりやは、会場となっているスポーツジムのプールで彼を知った。
いりやと同じ子供なのに、とても輝いていた彼。一瞬にして目を奪われてしまった。
他の人がジャガイモやカボチャに見えるくらい、彼はキラキラしている。それは今も同じで──。
違う、年々キラキラが増加傾向にある。もっと言えば、多分その視線が合わさったら感電してしまうんじゃないかと思える程。それくらいいりやを引き付ける、言ってしまえば強力磁石みたいな人だと考えている。
スポーツジムのプールは、彼を見つけてからいりやも入会した。
運動全般が得意な彼は、年齢に関わらず常に選手枠にいる。対するいりやは何をやってもダメダメだ。中学三年生になっても、未だに背泳ぎがクリア出来ない。
そもそもラッコじゃないのだから、背泳ぎで五十メートルとか意味不明だもん──と開き直っているいりやである。
それくらい遊泳レベルが違うから、いりやはいつまでたっても彼と同じクラスにいけない。
でも見つめるだけのいりやは、これくらいの距離が良いのかも知れない。
(それでもプール教室に通うのは、彼のダシが染み出たプールで……いやいや違う、これじゃ変態みたいじゃない)
だが結局のところ、それは彼の姿を見る為よ──と脳内で拳を握るいりやなのだ。判断は人それぞれである。
見ているだけの時間を過ごしていたいりやが、その彼の名前を知ったのは忘れもしない三年前。
小学生大会の長距離遊泳種目で優勝したトロフィーの帯と、その横に飾られた写真の彼が間違いようもない証拠となった。
(楓一輝さん。私の視線を奪う人。私と同い年の人)
そう心の中で呟きながら、いりやは脳内に刻み込む。
当然のように彼はいりや以外の人の視線も奪うみたいで、いつでも誰かの噂になっていた。
コミュ障で必要以上に他者に近付けないいりやは、いつもその噂を聞くだけ。でもそれが大切な情報源であるのも事実だ。
サッカーが好き。勉強は理系が得意。そして──お付き合いしている彼女がいる事も知った。
学校区が違うから、小学校も中学校も違う。
さすがのいりやも──彼と同じ学校に通いたいから転校させて、とは親に言えなかった。──近い事は言ったが。
それでも○○スポーツジムに通わせて、とだけ。それでも何かをやる気になったいりやに、保護者はすぐさまスイミングスクールに通わせてくれた。
当人は親の心などお構い無しで、普段から物分かりが良いお利口さんだから──と、我が儘など言った事がないからとばかりにいりやは胸を張る。
しかしながら、いりやの目的は彼を見つめる事。スイミングは二の次、三の次。
今日も素敵な肉体美を見せてくれる彼。
まだ中学生なのに、シックスパックと言うのか。お腹がチョコレートみたいに分かれてて、肩とか胸の辺りの張りが凄い。──それこそ、パンパン。
触ってみたい衝動を我慢しつつも──。
(変態臭いからダメだよね)
と、心の中ではあはあしているだけのいりやだった。
樫山いりや──という名前を、多分知られてすらいない。
髪の長い人が好きと噂話で聞いた時から、いりやはずっと髪を伸ばしている。
希望を言えば、もっとサラツヤな髪が良いけれど。あいにくと、いりやの髪はそんなにお利口さんではない。頑張って頑張って、努力でロングを維持している感じだ。
さらには湿度が高いとうねりが出るいりやの髪は、ストレートじゃない感がしっかりと見えるから。
初めて彼を知ったのは小学三年生の夏。
夏休みのプール教室で登校したいりやは、会場となっているスポーツジムのプールで彼を知った。
いりやと同じ子供なのに、とても輝いていた彼。一瞬にして目を奪われてしまった。
他の人がジャガイモやカボチャに見えるくらい、彼はキラキラしている。それは今も同じで──。
違う、年々キラキラが増加傾向にある。もっと言えば、多分その視線が合わさったら感電してしまうんじゃないかと思える程。それくらいいりやを引き付ける、言ってしまえば強力磁石みたいな人だと考えている。
スポーツジムのプールは、彼を見つけてからいりやも入会した。
運動全般が得意な彼は、年齢に関わらず常に選手枠にいる。対するいりやは何をやってもダメダメだ。中学三年生になっても、未だに背泳ぎがクリア出来ない。
そもそもラッコじゃないのだから、背泳ぎで五十メートルとか意味不明だもん──と開き直っているいりやである。
それくらい遊泳レベルが違うから、いりやはいつまでたっても彼と同じクラスにいけない。
でも見つめるだけのいりやは、これくらいの距離が良いのかも知れない。
(それでもプール教室に通うのは、彼のダシが染み出たプールで……いやいや違う、これじゃ変態みたいじゃない)
だが結局のところ、それは彼の姿を見る為よ──と脳内で拳を握るいりやなのだ。判断は人それぞれである。
見ているだけの時間を過ごしていたいりやが、その彼の名前を知ったのは忘れもしない三年前。
小学生大会の長距離遊泳種目で優勝したトロフィーの帯と、その横に飾られた写真の彼が間違いようもない証拠となった。
(楓一輝さん。私の視線を奪う人。私と同い年の人)
そう心の中で呟きながら、いりやは脳内に刻み込む。
当然のように彼はいりや以外の人の視線も奪うみたいで、いつでも誰かの噂になっていた。
コミュ障で必要以上に他者に近付けないいりやは、いつもその噂を聞くだけ。でもそれが大切な情報源であるのも事実だ。
サッカーが好き。勉強は理系が得意。そして──お付き合いしている彼女がいる事も知った。
学校区が違うから、小学校も中学校も違う。
さすがのいりやも──彼と同じ学校に通いたいから転校させて、とは親に言えなかった。──近い事は言ったが。
それでも○○スポーツジムに通わせて、とだけ。それでも何かをやる気になったいりやに、保護者はすぐさまスイミングスクールに通わせてくれた。
当人は親の心などお構い無しで、普段から物分かりが良いお利口さんだから──と、我が儘など言った事がないからとばかりにいりやは胸を張る。
しかしながら、いりやの目的は彼を見つめる事。スイミングは二の次、三の次。
今日も素敵な肉体美を見せてくれる彼。
まだ中学生なのに、シックスパックと言うのか。お腹がチョコレートみたいに分かれてて、肩とか胸の辺りの張りが凄い。──それこそ、パンパン。
触ってみたい衝動を我慢しつつも──。
(変態臭いからダメだよね)
と、心の中ではあはあしているだけのいりやだった。
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