「結婚しよう」

まひる

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第一章

≪Ⅳ≫質問ばかりだな【1】

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 ○○平原から○○森に入りました。あ、名前はもう忘れました。一瞬こんなので良いのかと思いましたが、元々頭が良い方でないのは自覚しているので仕方ありません。

「ヴォル、何かいますよ?」

 森の中は様々な生き物がいます。魔物だけではなく、毛がフサフサとした小さくて可愛い動物がいるのです。

「マノリスだ」

 木の上にいた、掌に乗りそうなくらいの動物の名前をヴォルが教えてくれました。ヴォルは色々な事を知っています。質問ばかりの私に色々と教えてくれるのですが、その端からたぶん忘れていっている自分が悲しいですね。

 と言うか、ヴォルはやっぱり優しいです。聞いた事にはキチンと答えてくれますし、同じ事を聞いても嫌な顔をしません。食事処で働いていた頃、物覚えの悪い私に周りは少し冷たかったのです。あ、マスターは良い人でした。顔は怖かったですが、怒られた事はなかったです。

「マノリスさんは、飼えるんですか?」

 その可愛い見た目にウットリしてしまいます。ですが、ヴォルの反応はイマイチでした。

「やめた方が良い」

「えっ?」

 思わず後ろを振り返ってしまいます。あ、私はいつものようにヴォルに後ろから抱き留められてウマウマさんに乗っているのです。

「あんなに可愛いのにですよ?」

「個人の主観だ」

「それはそうですけど」

「アレは肉食だ」

「エエッ!」

 大きな声を出してしまいました。あ、マノリスさんが逃げてしまったではありませんか。残念です。それよりも、あの可愛い顔で肉食なんですか?木の実とかをモシモシ食べるイメージで見ていました。

「森の掃除屋だ」

 ヴォルが説明を続けてくれます。

「死肉を食らう」

 ガーン、ショック倍増です。聞かなければ良かったです。森の掃除屋さんなら、ホウキとかを使ってくださいって思いました。

「可愛いのに……」

「見た目に誤魔化されて手を出すなよ。食い千切られる」

「イヤー、怖いですっ!」

 耳を塞いで叫んでしまいます。あれ?ヴォル、今笑いました?マジマジと顔を見上げてみましたが、いつもの無表情でした。おかしいですね、気のせいですか。

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