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5.自然と仲良し過ぎて一つの村みたいになってた
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他にも集落のヒトから出た問題点を改善し終わり、ティユを引き連れて家へ戻る。いつものように村人と挨拶を交わし、収穫した品や作った物を貰いながらだ。
それにしても。
雪解けの季節になったのだといえ、まだ気温は低い。けれどもこの集落──いや、規模的にはもう村と呼んでもおかしくないか。
とにかく。冬の間でも玉ねぎや小松菜など──これもオレが創造してセスに出してもらったものたちだけど──、野菜の収穫が出来たくらいだ。家畜の成育も悪くないし、村人も飢える事なく生活出来ていた。どちらかといえば自給自足な割りに、かなり裕福な生活水準ではないだろうか。
「セス。この集落もだいぶ大きくなったよな」
「はい、トーリ様。ここは精霊と自然に好かれているトーリ様がいらっしゃるので、土地も肥えていて動植物が豊かです。冬でも病は発生しませんし、誰も飢える事はないでしょう」
淡々と当たり前のように、肩に乗っているセスが答えてくれた。──オレの傍に精霊がたくさんいるからか。
特別オレが何かをしなくても良いのかもしれないが、精霊たちのおかげならば感謝の意を現さなくてはならない。
オレは周囲を見渡し、辺りを漂う十数体の精霊にそれぞれ視線を向けた。
いつも入れ替わり立ち替わり存在する彼らは、自然と漏れ出るオレの魔力を糧にしているらしい。その為かオレが与えている実感はないものの、他のヒトに見えない彼らの表情が分かるのだ。
「いつもありがとう。感謝している」
『良いよ~』
『魔力美味しいし~』
『トーリが元気だと~』
『魔力の質が良いの~』
「そうなのか。それでも、オレはその気持ちがありがたいと思う」
オレの言葉に、精霊たちはニコニコと楽しそうに身体を回転させながら答えてくれる。
周囲に光の粒が渦巻くので、オレだけでなくセスもティユもダンスホールにいるみたいになってしまった。こうして全身で嬉しさを表すのは、ティユと同じで可愛い。
精霊たちいわく、オレが健康であれば良いのだそうだ。確かにずっとセスと二人で生活していても困りはしないだろうが、いずれ何処か病んでしまったかもしれない。
ヒトとの触れ合いは、コミュ障のオレにとって複雑ではある。けれど持ちつ持たれつの今の生活は、それでいて楽しいのだと本心から思えていた。
ヒトは一人では生きていけない。
何処かで聞いたような言葉が脳内に浮かんだが、確かにそうなのかもしれない。
セスがいるだけで良いと思ってはいるが、それでも仮に会話が出来ない相手ならば違う筈だ。欲しいものが幾ら簡単に手に入れられても、誰とも。何ものとも話をしないで、いつまで堪えられるだろうか。
「オレは精霊たちとも会話が出来て、とても嬉しい」
『ありがとう~』
『トーリ、好き~』
「セスもティユも、いつもありがとう」
「いいえ、とんでもないことです。セスも、トーリ様と共にあれて常に感謝しております」
「ティユも~。トーリ様、だいすき~」
セスにもティユにも、オレは謝辞を告げた。
自然と精霊に好かれているからといって、オレ一人では結局何も出来ない。オレはセスがいなければ何も出来ないのだから、放っておいたらすぐに死んでしまうだろう。ティユのような根っこの強さがないのだ。
こうしてオレの周りに集まってくれた存在には、真摯に向き合いたいと思う。
村人とも、コミュ障のオレなりに頑張っているのだ。色々とお返しされるからってのもあるけど。
──あぁ、そういえば。
ソロとのたまに行う手紙のやり取りの中に、オレの住むこの森の話があった。
ヒトがあまり来なくて薬草類がある事を伝えたら、魔獣がいるのではないかと心配されていたな。魔獣も薬草を食べるのかもしれない。
「セス。魔獣の食料に、薬草類も入るのか?」
「はい、トーリ様。魔獣にも草食と肉食があります。全ての魔獣がヒトを襲う訳ではありません。それでも草食魔獣といっても魔獣ですから、基本的に大人しくはありませんが。普通に攻撃を受ければ、ヒトなど簡単に吹き飛びます」
質問したのはオレだが。ヒトが吹き飛ぶくらいの打撃を受けると聞いて、股間がヒュンとなった。
本当にこの世界、危険度ぱねぇ。オレが生きているの、マジで神様とセスのおかげ。ありがとうございますっ。
それでも、この森に入ってくる者がいるのだ。薬草などの採取目的ではなく、魔獣討伐の為にである。
大概はそこそこ腕に自信のある冒険者だが、中にはオレが出向くような、獣人たちを盾とする質の悪い冒険者も少なくなかった。
発見次第ケチョンケチョンのズタボロにして、更に隷属している獣人たちを強制解放の刑にする。オレはもふもふが苛められている姿を黙って見てられないのだ。普通に可哀想だろ。大事な事だからもう一度言うが、もふもふだぞ?時にはひやつるな爬虫類系もいるがな。
それにしても。
雪解けの季節になったのだといえ、まだ気温は低い。けれどもこの集落──いや、規模的にはもう村と呼んでもおかしくないか。
とにかく。冬の間でも玉ねぎや小松菜など──これもオレが創造してセスに出してもらったものたちだけど──、野菜の収穫が出来たくらいだ。家畜の成育も悪くないし、村人も飢える事なく生活出来ていた。どちらかといえば自給自足な割りに、かなり裕福な生活水準ではないだろうか。
「セス。この集落もだいぶ大きくなったよな」
「はい、トーリ様。ここは精霊と自然に好かれているトーリ様がいらっしゃるので、土地も肥えていて動植物が豊かです。冬でも病は発生しませんし、誰も飢える事はないでしょう」
淡々と当たり前のように、肩に乗っているセスが答えてくれた。──オレの傍に精霊がたくさんいるからか。
特別オレが何かをしなくても良いのかもしれないが、精霊たちのおかげならば感謝の意を現さなくてはならない。
オレは周囲を見渡し、辺りを漂う十数体の精霊にそれぞれ視線を向けた。
いつも入れ替わり立ち替わり存在する彼らは、自然と漏れ出るオレの魔力を糧にしているらしい。その為かオレが与えている実感はないものの、他のヒトに見えない彼らの表情が分かるのだ。
「いつもありがとう。感謝している」
『良いよ~』
『魔力美味しいし~』
『トーリが元気だと~』
『魔力の質が良いの~』
「そうなのか。それでも、オレはその気持ちがありがたいと思う」
オレの言葉に、精霊たちはニコニコと楽しそうに身体を回転させながら答えてくれる。
周囲に光の粒が渦巻くので、オレだけでなくセスもティユもダンスホールにいるみたいになってしまった。こうして全身で嬉しさを表すのは、ティユと同じで可愛い。
精霊たちいわく、オレが健康であれば良いのだそうだ。確かにずっとセスと二人で生活していても困りはしないだろうが、いずれ何処か病んでしまったかもしれない。
ヒトとの触れ合いは、コミュ障のオレにとって複雑ではある。けれど持ちつ持たれつの今の生活は、それでいて楽しいのだと本心から思えていた。
ヒトは一人では生きていけない。
何処かで聞いたような言葉が脳内に浮かんだが、確かにそうなのかもしれない。
セスがいるだけで良いと思ってはいるが、それでも仮に会話が出来ない相手ならば違う筈だ。欲しいものが幾ら簡単に手に入れられても、誰とも。何ものとも話をしないで、いつまで堪えられるだろうか。
「オレは精霊たちとも会話が出来て、とても嬉しい」
『ありがとう~』
『トーリ、好き~』
「セスもティユも、いつもありがとう」
「いいえ、とんでもないことです。セスも、トーリ様と共にあれて常に感謝しております」
「ティユも~。トーリ様、だいすき~」
セスにもティユにも、オレは謝辞を告げた。
自然と精霊に好かれているからといって、オレ一人では結局何も出来ない。オレはセスがいなければ何も出来ないのだから、放っておいたらすぐに死んでしまうだろう。ティユのような根っこの強さがないのだ。
こうしてオレの周りに集まってくれた存在には、真摯に向き合いたいと思う。
村人とも、コミュ障のオレなりに頑張っているのだ。色々とお返しされるからってのもあるけど。
──あぁ、そういえば。
ソロとのたまに行う手紙のやり取りの中に、オレの住むこの森の話があった。
ヒトがあまり来なくて薬草類がある事を伝えたら、魔獣がいるのではないかと心配されていたな。魔獣も薬草を食べるのかもしれない。
「セス。魔獣の食料に、薬草類も入るのか?」
「はい、トーリ様。魔獣にも草食と肉食があります。全ての魔獣がヒトを襲う訳ではありません。それでも草食魔獣といっても魔獣ですから、基本的に大人しくはありませんが。普通に攻撃を受ければ、ヒトなど簡単に吹き飛びます」
質問したのはオレだが。ヒトが吹き飛ぶくらいの打撃を受けると聞いて、股間がヒュンとなった。
本当にこの世界、危険度ぱねぇ。オレが生きているの、マジで神様とセスのおかげ。ありがとうございますっ。
それでも、この森に入ってくる者がいるのだ。薬草などの採取目的ではなく、魔獣討伐の為にである。
大概はそこそこ腕に自信のある冒険者だが、中にはオレが出向くような、獣人たちを盾とする質の悪い冒険者も少なくなかった。
発見次第ケチョンケチョンのズタボロにして、更に隷属している獣人たちを強制解放の刑にする。オレはもふもふが苛められている姿を黙って見てられないのだ。普通に可哀想だろ。大事な事だからもう一度言うが、もふもふだぞ?時にはひやつるな爬虫類系もいるがな。
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