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1507 迷いも疑いも無い真っすぐな瞳
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「あれは・・・リカルド!」
空高く立ち昇った火柱、それに打たれ飛ばされた緑色の髪の弓使いを見て、ユーリは声を上げた。
最初は二人で連携して帝国兵と戦っていた。
だがレイマートが敵側の幹部と戦闘に入ったところで、加勢すると言って一人で先に行ってしまったのだ。
止める間もなく行ってしまったため、ユーリはクインズベリーの兵士達と協力し帝国兵と戦っていたのだが、凄まじい熱波と共に、火山の噴火のように立ち昇った火柱には驚かされた。
この戦場で火柱が立ち昇るのは、これで二度目である。
一度目はゴールド騎士のレイマートが浴びせられ、そして今回はリカルドが直撃を受けた。
そして一口に火柱と言っても、威力がまるで違っていた。
一度目よりも今回の火柱ははるかに強かった。上級魔法と比べても遜色がない、いや上級魔法を上回る程である。
その直撃をリカルドが受けたのだ。
ユーリは考えるよりも先に動いていた。
魔道具膂力のベルトで強化された身体能力は、帝国兵であってもそう簡単には捉える事ができない。
撃ち放たれた攻撃魔法も、振り下ろされる剣も、突き出される槍も全て躱し、立ちはだかる帝国兵達を殴り飛ばして道を開ける。
だがユーリがリカルドの元に辿り着くよりも先に、クリチコが精霊の火の玉を撃ち放った。
「リカルドーーーーーッツ!」
ダメ!間に合わない・・・・・・・っ!?
手を伸ばしてもとても届かない。巨大な火の玉がリカルドを飲み込む。ユーリの心が絶望に覆われそうになったその時!
「ユーリ!かがめぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーッツ!」
走りながら、後ろから届いた大声に振り返った。そしてよく知っているその声の主を見るなり、反射的に頭を下げて倒れるようにかがみこんだ。それと同時にユーリの頭上を、渦巻く風が唸りを上げて飛び行く!
風の上級魔法トルネードバースト!
「ミゼル!」
撃ったのはレイジェスの黒魔法使い、ミゼル・アルバラードだった。
リカルドやユーリとは離れて戦っていたミゼルだったが、空まで届く巨大な火柱を見て加勢に来たのだ。
「ウォォォォォーーーーーーーーッツ!」
ミゼルの撃ったトルネード・バーストは、精霊の火の玉を横から撃ち貫いた!
それに伴う爆発が空中で起き、火の粉が地上に降り注ぐ。
「ユーリ!」
ミゼルが叫んだ時にはすでに、ユーリは地面を蹴って走っていた。
背中から地面に落ちたリカルドだったが、まだ意識はあった。
ここが砂漠地帯だったため落下の衝撃が軽減された事、そして土の精霊がリカルドを護っていた事により、リカルドは致命的なダメージは免れた。
「うぐっ、ぐ・・・く、そ・・・がぁ・・・」
致命的なダメージは免れたと言っても、それでもダメージは大きかった。
体を起こそうとしても、手も足も震えて力が入らない。ビリビリとした火傷の痛み酷く、いっそ気を失ってしまった方が楽だと思ってしまうほどだった。
「リカルド!」
「う、あ・・・ユ、ユー、リ・・・」
駆け付けたユーリは、すぐに両手をリカルドの胸に当て、癒しの魔力を流し込んだ。
淡く白い光がリカルドを包み込み、傷を癒していく。
「うっ、はぁ・・・はぁ・・・お、おっせぇ」
「黙って!」
憎まれ口を叩こうとしたリカルドだが、ユーリはかぶせるようにして強い言葉をぶつけた。
「・・・酷い火傷、死んでてもおかしくなかった。集中するから黙ってなさい」
「・・・わ、わりぃ・・・」
いつになく厳しい表情のユーリを見て、リカルドは口をつぐんだ。
・・・これが、火の精霊の力・・・さっきの火柱も、今の火の玉も、上級魔法を超えるくらいの威力だった。リカルドが土の精霊の加護を持ってなかったら・・・・・
「ユ、ユーリ、あの、野郎は・・・」
土の精霊の白い火の矢をぶつけたが、それでもクリチコを倒す事はできなかった。
と言うことは、戦いはまだ続いているのだ。
レイマートが倒され、自分もこのざまだ。では今クリチコは?
「心配しないで、大丈夫」
ユーリが顔を上げると、リカルドは痛みに顔を歪めながら顔を動かし、ユーリの視線を負った。
轟轟と燃え盛る炎を纏った男と対峙しているのは、ボサボサ頭でダークブラウンのローブを纏ったレイジェスの黒魔法使いだった。
「ミゼルがいる」
迷いも疑いも無い真っすぐな瞳で、ユーリは炎の化身に立ち向かう仲間を見つめた。
空高く立ち昇った火柱、それに打たれ飛ばされた緑色の髪の弓使いを見て、ユーリは声を上げた。
最初は二人で連携して帝国兵と戦っていた。
だがレイマートが敵側の幹部と戦闘に入ったところで、加勢すると言って一人で先に行ってしまったのだ。
止める間もなく行ってしまったため、ユーリはクインズベリーの兵士達と協力し帝国兵と戦っていたのだが、凄まじい熱波と共に、火山の噴火のように立ち昇った火柱には驚かされた。
この戦場で火柱が立ち昇るのは、これで二度目である。
一度目はゴールド騎士のレイマートが浴びせられ、そして今回はリカルドが直撃を受けた。
そして一口に火柱と言っても、威力がまるで違っていた。
一度目よりも今回の火柱ははるかに強かった。上級魔法と比べても遜色がない、いや上級魔法を上回る程である。
その直撃をリカルドが受けたのだ。
ユーリは考えるよりも先に動いていた。
魔道具膂力のベルトで強化された身体能力は、帝国兵であってもそう簡単には捉える事ができない。
撃ち放たれた攻撃魔法も、振り下ろされる剣も、突き出される槍も全て躱し、立ちはだかる帝国兵達を殴り飛ばして道を開ける。
だがユーリがリカルドの元に辿り着くよりも先に、クリチコが精霊の火の玉を撃ち放った。
「リカルドーーーーーッツ!」
ダメ!間に合わない・・・・・・・っ!?
手を伸ばしてもとても届かない。巨大な火の玉がリカルドを飲み込む。ユーリの心が絶望に覆われそうになったその時!
「ユーリ!かがめぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーッツ!」
走りながら、後ろから届いた大声に振り返った。そしてよく知っているその声の主を見るなり、反射的に頭を下げて倒れるようにかがみこんだ。それと同時にユーリの頭上を、渦巻く風が唸りを上げて飛び行く!
風の上級魔法トルネードバースト!
「ミゼル!」
撃ったのはレイジェスの黒魔法使い、ミゼル・アルバラードだった。
リカルドやユーリとは離れて戦っていたミゼルだったが、空まで届く巨大な火柱を見て加勢に来たのだ。
「ウォォォォォーーーーーーーーッツ!」
ミゼルの撃ったトルネード・バーストは、精霊の火の玉を横から撃ち貫いた!
それに伴う爆発が空中で起き、火の粉が地上に降り注ぐ。
「ユーリ!」
ミゼルが叫んだ時にはすでに、ユーリは地面を蹴って走っていた。
背中から地面に落ちたリカルドだったが、まだ意識はあった。
ここが砂漠地帯だったため落下の衝撃が軽減された事、そして土の精霊がリカルドを護っていた事により、リカルドは致命的なダメージは免れた。
「うぐっ、ぐ・・・く、そ・・・がぁ・・・」
致命的なダメージは免れたと言っても、それでもダメージは大きかった。
体を起こそうとしても、手も足も震えて力が入らない。ビリビリとした火傷の痛み酷く、いっそ気を失ってしまった方が楽だと思ってしまうほどだった。
「リカルド!」
「う、あ・・・ユ、ユー、リ・・・」
駆け付けたユーリは、すぐに両手をリカルドの胸に当て、癒しの魔力を流し込んだ。
淡く白い光がリカルドを包み込み、傷を癒していく。
「うっ、はぁ・・・はぁ・・・お、おっせぇ」
「黙って!」
憎まれ口を叩こうとしたリカルドだが、ユーリはかぶせるようにして強い言葉をぶつけた。
「・・・酷い火傷、死んでてもおかしくなかった。集中するから黙ってなさい」
「・・・わ、わりぃ・・・」
いつになく厳しい表情のユーリを見て、リカルドは口をつぐんだ。
・・・これが、火の精霊の力・・・さっきの火柱も、今の火の玉も、上級魔法を超えるくらいの威力だった。リカルドが土の精霊の加護を持ってなかったら・・・・・
「ユ、ユーリ、あの、野郎は・・・」
土の精霊の白い火の矢をぶつけたが、それでもクリチコを倒す事はできなかった。
と言うことは、戦いはまだ続いているのだ。
レイマートが倒され、自分もこのざまだ。では今クリチコは?
「心配しないで、大丈夫」
ユーリが顔を上げると、リカルドは痛みに顔を歪めながら顔を動かし、ユーリの視線を負った。
轟轟と燃え盛る炎を纏った男と対峙しているのは、ボサボサ頭でダークブラウンのローブを纏ったレイジェスの黒魔法使いだった。
「ミゼルがいる」
迷いも疑いも無い真っすぐな瞳で、ユーリは炎の化身に立ち向かう仲間を見つめた。
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