789 / 1,560
788 退き際
しおりを挟む
魔道具 引斥の爪。アタシはこれほど万能な物はないと思っている。
左手の黒い爪は相手を弾き、右手の白い爪は引き寄せる。
単純で分かりやすい。だからこそいくらでも応用が利くし、使いどころを選ばない。
「くっ、やってくれたな・・・灼炎竜!」
ケイトの黒い爪から発せられた衝撃波で、吹き飛ばされたジャームール・ディーロは、左手を振るい炎の竜をケイトに差し向けた。
背中に土をつけられたジャームールの心中を表すかのように、炎の竜は荒々しいまでの勢いでケイトを食らわんと大きな顎を開いて襲い掛かった。
「そんなのじゃアタシは捕まえられないよ」
押し寄せる炎に竜の熱波にも、ケイトの表情に焦りは微塵もなかった。
魔法使いが灼炎竜から、足で逃げ切る事は不可能と言ってもいい。
そして青魔法使いのケイトには、結界しか防ぐ手立てが無いと思われるが、ケイトには結界を張る仕草さえ見られなかった。
代わりに右手を真横に向けて、人差し指を伸ばす。
「自分で言うのもなんだけど、やっぱアタシの魔道具が一番だわ」
右手の白い爪は物を引き寄せる。それは人であれ物であれ、白い爪からの魔力をぶつけられれば例外はない。
しかし、動かせない程に巨大な質量である物はどうなるだろうか?
「バイバーイ」
にこやかに左手を挙げるケイト。
目の前まで迫った炎の竜が、今まさにケイトを呑み込もうとしたその瞬間、ケイトの体は引き寄せられるように、十数メートル先の建物に向かって、文字通り飛んで行った。
「なにっ!?」
完全に捕らえたと思ったうえに、予想だにしないこの躱され方は、ジャームールの意表を突いた。
「よし、完全に竜は引き離した!あとは任せたからね!」
建物の壁にぶつかる寸前で魔力を弱め、体と壁との接触時の衝撃を弱める。
ケイトは地に足をつけると、自分の役目は終わったと告げ、ジャームールの頭上に目を向けた。
「ちっ、魔道具か?どうやら逃走に使えそうな魔道具らしいな。だがいつまでも逃げ・・・」
ジャームールは手を離れた炎の竜に魔力を送り、再びケイトに追撃をかけようとするが、とつぜん頭の上に降りた影に、顔を上げて振り返った。
「ダァァァー--ッ!」
空から落ちて来た金色の髪の少年は、逆手に持った大振りなナイフを、そのままジャームールの脳天目掛けて振り下ろした!
「くっ!もう一人いたのか!?」
間一髪首を捻り躱したが、左の側頭部をかすめ、刻まれた一筋の赤い線から鮮血が噴き出る。
「残念、一人じゃない。二人だ!」
エルウィンが建物の屋根から飛び降り、ジャームールの注意を引いたその時、物陰に身を潜めていたアラタが飛び出した。
頬を斬られた痛み、そして間一髪で頭を刺されていたという、少なからずの動揺から反応が遅れ、ジャームールは、アラタの接近を許してしまった。
「し、しまっ・・・」
「ラァッッッツ!」
左のアッパーがジャームールの顎を弾き上げた。
根が真面目なアラタにとって、今の状態は決して好ましいものではなかった。
敵とはいえ、たった一人を複数人で攻める事は本意ではない。
だが、割り切る事にした。
この世界に来て一年程だが、この世界の戦いとは殺し合いなのだという事を、身をもって味わった経験からの決断だった。
そして帝国が仕掛けてきているこの状況は、もはや戦争だと言えるだろう。
ならば綺麗事は言っていられない。
町の被害を最小限に抑えるためには、一刻も早くこの帝国の刺客を叩く事が最優先なのだ。
だからアラタはためらわず左の拳を振りぬいた。
魔法使いのジャームール・ディーロには、反応もできないハンドスピードであり、クリーンヒットをさせたはずだった。だがアラタの拳が感じた手ごたえは、骨を砕く硬く乾いた感触ではなく、反発力のある何かだった。
「風か!?」
敵が黒魔法使いである場合、防御に風を使う事は常套手段である。
アラタはこの一年でそれを学んだ。ジャームール・ディーロはとっさに顎に風の膜を作り、衝撃を吸収したのだ。
瞬時にそれを理解して、アラタは大きく後方に飛んだ。
このまま拳をまとめて攻め立てる事はできる。だが、敵はここまで追い詰められても、冷静に防御手段を講じるだけの頭を持っている。
深追いは危険だと直感で察し、仕切り直しを選んだ。
そしてそれはこの場にいる全員、ケイト、エルウィン、シルヴィア、リカルドも同様の判断だった。
「・・・ふぅ・・・やるな」
地面から足が浮くほどの威力、まともに受けていれば顎は砕け戦闘不能、命さえ失っていたかもしれない。それほどの拳を受けたにも関わらず、ジャームールは地面に両足で着地し言葉まで発した。
アラタの予想通り、ジャームールは風の膜を張り、その拳をほぼ無効化してみせたのだ。
だが、それでも体を浮かす程の一撃である。
衝撃の全てを完全に吸収する事はできず、ジャームールは着地の際に膝に力が入らず、足元をよろけさせた。
「・・・ノーダメージではないみたいだな」
アラタは冷静に、淡々と事実のみを口にした。
これだけの人数差がある以上、絶対的な優位性が失われる事はないだろう。
だがジャームールからは、追いつられている者の焦りがまるで感じられない。
こいつは何かを隠し持っている。
だが疑念に頭を置く時間はなかった。
ジャームールの体からは炎の竜が、これまでよりも強く大きく燃え上がり、放出された熱波がアラタ達を威嚇する。
「・・・灼炎竜を放った後の、手薄になった防御を狙うとはな。伏兵に気付かなかった俺もまだ甘い。だが、二度同じ手は通用せんぞ。そこの女の竜氷縛が通用しなかった以上、貴様らに俺の炎を消す手段が残っているのかな?」
ジャームールはシルヴィアに目を向けた後、アラタ達を順に一瞥した。
ここまでの短い攻防で、シルヴィア以外には黒魔法使いがいないと見抜いているのだ。
「あら、あれが私の全力だと思ったのかしら?」
シルヴィアの胸元には、雪の結晶をモチーフにしたシルバーのネックレスが光っていた。
氷魔法に限りその威力を大きく上げる魔道具、雪の花。
四勇士レオ・アフマダリエフを完全に封じた、シルヴィアの切り札である。
消耗は見える。だがシルヴィアの目の奥に光る強い自信に、ジャームールは警戒を強めた。
先のぶつかり合いでは、完全に押し負けていたシルヴィアが見せる謎の自信。
それが決して虚栄でない事を、直感で察したからである。
「・・・五対一だ。ここは退いたほうがよさそうだな」
しばらくの膠着状態の後、ジャームールはそう口にして灼炎竜を解くと、全身に風を纏い空へ飛び上がった。
「あら、逃げるのかしら?」
「ふん、安い挑発だな?このまま続けて困るのは、お前達ではないのか?俺達が本気で戦えば、この町が壊滅すると思うがいいのか?」
宙に浮かぶジャームールを見上げ、シルヴィアが軽い調子で言葉を発するが、ジャームールは一笑に付した。できればここで決着をつけておきたいのは分かる。
だが町の被害を最小限に抑える事が、何よりも優先される事を見透かしていたからである。
「・・・嫌な男ね」
「・・・そう遠くない内に、もう一度会う事になるだろう」
その時が俺達の決着をつける時だ
ジャームールは最後にそう言い残すと、アラタ達から視線を切らずにゆっくりとその場を離れて行った。
左手の黒い爪は相手を弾き、右手の白い爪は引き寄せる。
単純で分かりやすい。だからこそいくらでも応用が利くし、使いどころを選ばない。
「くっ、やってくれたな・・・灼炎竜!」
ケイトの黒い爪から発せられた衝撃波で、吹き飛ばされたジャームール・ディーロは、左手を振るい炎の竜をケイトに差し向けた。
背中に土をつけられたジャームールの心中を表すかのように、炎の竜は荒々しいまでの勢いでケイトを食らわんと大きな顎を開いて襲い掛かった。
「そんなのじゃアタシは捕まえられないよ」
押し寄せる炎に竜の熱波にも、ケイトの表情に焦りは微塵もなかった。
魔法使いが灼炎竜から、足で逃げ切る事は不可能と言ってもいい。
そして青魔法使いのケイトには、結界しか防ぐ手立てが無いと思われるが、ケイトには結界を張る仕草さえ見られなかった。
代わりに右手を真横に向けて、人差し指を伸ばす。
「自分で言うのもなんだけど、やっぱアタシの魔道具が一番だわ」
右手の白い爪は物を引き寄せる。それは人であれ物であれ、白い爪からの魔力をぶつけられれば例外はない。
しかし、動かせない程に巨大な質量である物はどうなるだろうか?
「バイバーイ」
にこやかに左手を挙げるケイト。
目の前まで迫った炎の竜が、今まさにケイトを呑み込もうとしたその瞬間、ケイトの体は引き寄せられるように、十数メートル先の建物に向かって、文字通り飛んで行った。
「なにっ!?」
完全に捕らえたと思ったうえに、予想だにしないこの躱され方は、ジャームールの意表を突いた。
「よし、完全に竜は引き離した!あとは任せたからね!」
建物の壁にぶつかる寸前で魔力を弱め、体と壁との接触時の衝撃を弱める。
ケイトは地に足をつけると、自分の役目は終わったと告げ、ジャームールの頭上に目を向けた。
「ちっ、魔道具か?どうやら逃走に使えそうな魔道具らしいな。だがいつまでも逃げ・・・」
ジャームールは手を離れた炎の竜に魔力を送り、再びケイトに追撃をかけようとするが、とつぜん頭の上に降りた影に、顔を上げて振り返った。
「ダァァァー--ッ!」
空から落ちて来た金色の髪の少年は、逆手に持った大振りなナイフを、そのままジャームールの脳天目掛けて振り下ろした!
「くっ!もう一人いたのか!?」
間一髪首を捻り躱したが、左の側頭部をかすめ、刻まれた一筋の赤い線から鮮血が噴き出る。
「残念、一人じゃない。二人だ!」
エルウィンが建物の屋根から飛び降り、ジャームールの注意を引いたその時、物陰に身を潜めていたアラタが飛び出した。
頬を斬られた痛み、そして間一髪で頭を刺されていたという、少なからずの動揺から反応が遅れ、ジャームールは、アラタの接近を許してしまった。
「し、しまっ・・・」
「ラァッッッツ!」
左のアッパーがジャームールの顎を弾き上げた。
根が真面目なアラタにとって、今の状態は決して好ましいものではなかった。
敵とはいえ、たった一人を複数人で攻める事は本意ではない。
だが、割り切る事にした。
この世界に来て一年程だが、この世界の戦いとは殺し合いなのだという事を、身をもって味わった経験からの決断だった。
そして帝国が仕掛けてきているこの状況は、もはや戦争だと言えるだろう。
ならば綺麗事は言っていられない。
町の被害を最小限に抑えるためには、一刻も早くこの帝国の刺客を叩く事が最優先なのだ。
だからアラタはためらわず左の拳を振りぬいた。
魔法使いのジャームール・ディーロには、反応もできないハンドスピードであり、クリーンヒットをさせたはずだった。だがアラタの拳が感じた手ごたえは、骨を砕く硬く乾いた感触ではなく、反発力のある何かだった。
「風か!?」
敵が黒魔法使いである場合、防御に風を使う事は常套手段である。
アラタはこの一年でそれを学んだ。ジャームール・ディーロはとっさに顎に風の膜を作り、衝撃を吸収したのだ。
瞬時にそれを理解して、アラタは大きく後方に飛んだ。
このまま拳をまとめて攻め立てる事はできる。だが、敵はここまで追い詰められても、冷静に防御手段を講じるだけの頭を持っている。
深追いは危険だと直感で察し、仕切り直しを選んだ。
そしてそれはこの場にいる全員、ケイト、エルウィン、シルヴィア、リカルドも同様の判断だった。
「・・・ふぅ・・・やるな」
地面から足が浮くほどの威力、まともに受けていれば顎は砕け戦闘不能、命さえ失っていたかもしれない。それほどの拳を受けたにも関わらず、ジャームールは地面に両足で着地し言葉まで発した。
アラタの予想通り、ジャームールは風の膜を張り、その拳をほぼ無効化してみせたのだ。
だが、それでも体を浮かす程の一撃である。
衝撃の全てを完全に吸収する事はできず、ジャームールは着地の際に膝に力が入らず、足元をよろけさせた。
「・・・ノーダメージではないみたいだな」
アラタは冷静に、淡々と事実のみを口にした。
これだけの人数差がある以上、絶対的な優位性が失われる事はないだろう。
だがジャームールからは、追いつられている者の焦りがまるで感じられない。
こいつは何かを隠し持っている。
だが疑念に頭を置く時間はなかった。
ジャームールの体からは炎の竜が、これまでよりも強く大きく燃え上がり、放出された熱波がアラタ達を威嚇する。
「・・・灼炎竜を放った後の、手薄になった防御を狙うとはな。伏兵に気付かなかった俺もまだ甘い。だが、二度同じ手は通用せんぞ。そこの女の竜氷縛が通用しなかった以上、貴様らに俺の炎を消す手段が残っているのかな?」
ジャームールはシルヴィアに目を向けた後、アラタ達を順に一瞥した。
ここまでの短い攻防で、シルヴィア以外には黒魔法使いがいないと見抜いているのだ。
「あら、あれが私の全力だと思ったのかしら?」
シルヴィアの胸元には、雪の結晶をモチーフにしたシルバーのネックレスが光っていた。
氷魔法に限りその威力を大きく上げる魔道具、雪の花。
四勇士レオ・アフマダリエフを完全に封じた、シルヴィアの切り札である。
消耗は見える。だがシルヴィアの目の奥に光る強い自信に、ジャームールは警戒を強めた。
先のぶつかり合いでは、完全に押し負けていたシルヴィアが見せる謎の自信。
それが決して虚栄でない事を、直感で察したからである。
「・・・五対一だ。ここは退いたほうがよさそうだな」
しばらくの膠着状態の後、ジャームールはそう口にして灼炎竜を解くと、全身に風を纏い空へ飛び上がった。
「あら、逃げるのかしら?」
「ふん、安い挑発だな?このまま続けて困るのは、お前達ではないのか?俺達が本気で戦えば、この町が壊滅すると思うがいいのか?」
宙に浮かぶジャームールを見上げ、シルヴィアが軽い調子で言葉を発するが、ジャームールは一笑に付した。できればここで決着をつけておきたいのは分かる。
だが町の被害を最小限に抑える事が、何よりも優先される事を見透かしていたからである。
「・・・嫌な男ね」
「・・・そう遠くない内に、もう一度会う事になるだろう」
その時が俺達の決着をつける時だ
ジャームールは最後にそう言い残すと、アラタ達から視線を切らずにゆっくりとその場を離れて行った。
0
あなたにおすすめの小説
俺! 神獣達のママ(♂)なんです!
青山喜太
ファンタジー
時は、勇者歴2102年。
世界を巻き込む世界大戦から生き延びた、国々の一つアトランタでとある事件が起きた。
王都アトスがたったの一夜、いや正確に言えば10分で崩壊したのである。
その犯人は5体の神獣。
そして破壊の限りを尽くした神獣達はついにはアトス屈指の魔法使いレメンスラーの転移魔法によって散り散りに飛ばされたのである。
一件落着かと思えたこの事件。
だが、そんな中、叫ぶ男が1人。
「ふざけんなぁぁぁあ!!」
王都を見渡せる丘の上でそう叫んでいた彼は、そう何を隠そう──。
神獣達のママ(男)であった……。
私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~
Ss侍
ファンタジー
"私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。
動けない、何もできない、そもそも身体がない。
自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。
ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。
それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!
正しい聖女さまのつくりかた
みるくてぃー
ファンタジー
王家で育てられた(自称)平民少女が、学園で起こすハチャメチャ学園(ラブ?)コメディ。
同じ年の第二王女をはじめ、優しい兄姉(第一王女と王子)に見守られながら成長していく。
一般常識が一切通用しない少女に友人達は振り回されてばかり、「アリスちゃんメイドを目指すのになぜダンスや淑女教育が必要なの!?」
そこには人知れず王妃と王女達によるとある計画が進められていた!
果たしてアリスは無事に立派なメイドになれるのか!? たぶん無理かなぁ……。
聖女シリーズ第一弾「正しい聖女さまのつくりかた」
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
武装法人二階堂商会 ―― 企業買収(M&A)で異世界を支配する!
Innocentblue
ファンタジー
日本で企業買収の最前線を駆け抜けてきた敏腕社長・二階堂漣司。
裏切りにより命を落としたはずの彼が目を覚ましたのは、
剣と魔法が支配する異世界の戦場だった。
与えられたスキルは《企業買収(M&A)》。
兵士も村も土地も国家さえも、株式として評価・買収・支配できる異能の力。
「ならば、この世界そのものを買い叩く」
漣司は《武装法人二階堂商会》を設立。
冷徹な参謀にして最強の魔導士リュシア、獣人傭兵団、裏社会の戦力――
すべてを子会社として編成し、経済と武力を融合した前代未聞の経営戦争へと踏み出す。
弱小の村を救済し、都市と契約を結び、裏切り者を切り捨て、敵対勢力を力で買収する。
交渉は戦争、戦争は経営。
数字が命運を決め、契約が国境を塗り替える。
やがて商会は、都市国家・ギルド・貴族・宗教勢力すら巻き込み、
世界の価値そのものを再定義する巨大企業へと変貌していく。
これは、剣ではなく契約で世界を制圧する男の物語。
奪うのではない。支配するのでもない。
価値を見抜き、価値を操り、世界に値札を付ける――
救済か、支配か。正義か、合理か。
その境界線を踏み越えながら、蓮司は異世界そのものを経営していく。
異世界×経済×武力が激突する、知略と覇道の武装経営ファンタジー。
「この世界には、村があり、町があり、国家がある。
――全部まとめて、俺が買い叩く」
【完結】奪われたものを取り戻せ!〜転生王子の奪還〜
伽羅
ファンタジー
事故で死んだはずの僕は、気がついたら異世界に転生していた。
しかも王子だって!?
けれど5歳になる頃、宰相の謀反にあい、両親は殺され、僕自身も傷を負い、命からがら逃げ出した。
助けてくれた騎士団長達と共に生き延びて奪還の機会をうかがうが…。
以前、投稿していた作品を加筆修正しています。
巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった
ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。
学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。
だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。
暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。
よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!?
……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい!
そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。
赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。
「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」
そう、他人事のように見送った俺だったが……。
直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。
「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」
――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。
神様から転生スキルとして鑑定能力とリペア能力を授けられた理由
瀬乃一空
ファンタジー
普通の闇バイトだと思って気軽に応募したところ俺は某国の傭兵部隊に入れられた。しかし、ちょっとした俺のミスから呆気なく仲間7人とともに爆死。気が付くと目の前に神様が……。
神様は俺を異世界転生させる代わりに「罪業の柩」なるものを探すよう命じる。鑑定スキルや修復スキル、イケメン、その他を与えられることを条件に取りあえず承諾したものの、どうしたらよいか分からず、転生した途端、途方にくれるエルン。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる