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1131 刺客
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「お~・・・こいつはすげぇな、クインズベリー軍が勢揃いなんじゃねぇか?」
年の頃は二十代半ばくらいだろう。微笑髭の生えた顎を指先で撫でながら、深紅のローブを纏った赤茶色の髪の男は、あぐらをかいて地面に目を落としていた。
辺り一面雪景色だが、この男の周辺だけ雪が綺麗に無くなっていて、茶色い地面が見えている。
「サンティアゴ、ヤツらがここに来るまでどのくらいかかりそうだ?」
腕を組みながらサンティアゴを見下ろしているこの男も、深紅の鎧に身を包んでいる。
体力型としてはやや細身だが、長身で引き締まった体付きをしている。
浅黒い肌、濃い茶色の髪は小分けにして、それぞれの毛束を細かく三つ編みにしている。
「あ~・・・そうだな、今国を出たばっかみたいだし、順調に進んで昼くらいじゃねぇのか?どうする?俺はそれまで寝ててもいいか?アダメス」
サンティアゴは顔を上げずに、地面を指さしながら答えた。
面倒くさそうにあくびをして、目をこすっている。
サンティアゴが指差した地面には、土が細かく盛り上がりとヘコミを付けて、まるで地図のようになって見えた。
「知らないのか?サンティアゴ、雪の中で寝たら死ぬんだぞ。だから起きてろ。それにしてもいつ見てもお前の魔道具は便利だな。相手の位置情報が丸わかりだ」
アダメスはサンティアゴの前に腰を下ろし、土の地図を感心したように見る。
サンティアゴの説明では、ゆっくりと動いている丸く盛り上がった土が、クインズベリー軍だと言う。そして自分達の現在地には二つの小石があり、そこから到着時間を計算しているらしい。
「だろぉ?俺の念写地図ってよ、よく地味だとか言われんだけど、そうじゃねぇよな?派手とか地味とかじゃねぇんだよ。使えるか使えねぇかなんだよ。そんで今この場で、俺の念写地図は最高に使えるって事実よ。それを分かってくれるお前は、やっぱ俺のベストフレンドだぜ、アダメス」
アダメスの反応に、サンティアゴは気を良くしたようにニヤリと笑い、自分の魔道具がいかに使えるかを語って聞かせた。
「当然だろ、お前の良さは俺が一番分かってる。お前が念写地図で敵の進行方向とタイミングを教えてくれれば、いつも通り俺の魔道具で一網打尽にしてやるさ。サンティアゴ、俺達はグッドコンビだぜ」
親指を立てるサンティアゴ。それを見て、アダメスも満足そうに口の端を持ち上げた。
「ああ、その通りだ。だからこそ俺達二人に任されたんだ。調子づいたクインズベリーを叩き潰してやろうぜ。なぁ、ところでアダメス・・・雪の中で寝たら死ぬって本当か?」
真顔で問いかけるサンティアゴに、アダメスも真剣な面持ちで言葉を返した。
「ああ、本当だ。帝国には雪が降らないから知らなくてもしかたねぇが、雪の中で寝たら死ぬぞ。この辺り一面に積もってる白くて冷たい物体はな、一見キラキラ輝いて綺麗に見えるけど、隙あらば人間の体温を奪って殺す天然の罠なんだよ」
睨み付けるような目で、アダメスは大地に広がる雪原をビシっと指差した。
「・・・そうか、雪って怖ぇんだな、分かった。俺は一生雪の中では寝ないぜ」
「そうだ、雪は怖ぇんだ。分かってくれてよかったぜ」
サンティアゴは膝に手を当てると、よいしょ、と声を出して気だるそうに立ち上がった。
そして首筋に手を当て、コキコキと鳴らす。
「んじゃあよぉ~~~いつまでもこんな危ねぇ場所にいれねぇよなぁ~・・・」
「その通りだ。サクっと終わらせて、俺らの帝国に帰ろうぜ」
両手を腰に当て、アダメスはクンズベリー国の進行方角に目を向けた。
サンティアゴとアダメス、深紅の装備は帝国軍幹部クラスの証である。
帝国から放たれた二人の刺客が、クインズベリー軍を待ち伏せる。
年の頃は二十代半ばくらいだろう。微笑髭の生えた顎を指先で撫でながら、深紅のローブを纏った赤茶色の髪の男は、あぐらをかいて地面に目を落としていた。
辺り一面雪景色だが、この男の周辺だけ雪が綺麗に無くなっていて、茶色い地面が見えている。
「サンティアゴ、ヤツらがここに来るまでどのくらいかかりそうだ?」
腕を組みながらサンティアゴを見下ろしているこの男も、深紅の鎧に身を包んでいる。
体力型としてはやや細身だが、長身で引き締まった体付きをしている。
浅黒い肌、濃い茶色の髪は小分けにして、それぞれの毛束を細かく三つ編みにしている。
「あ~・・・そうだな、今国を出たばっかみたいだし、順調に進んで昼くらいじゃねぇのか?どうする?俺はそれまで寝ててもいいか?アダメス」
サンティアゴは顔を上げずに、地面を指さしながら答えた。
面倒くさそうにあくびをして、目をこすっている。
サンティアゴが指差した地面には、土が細かく盛り上がりとヘコミを付けて、まるで地図のようになって見えた。
「知らないのか?サンティアゴ、雪の中で寝たら死ぬんだぞ。だから起きてろ。それにしてもいつ見てもお前の魔道具は便利だな。相手の位置情報が丸わかりだ」
アダメスはサンティアゴの前に腰を下ろし、土の地図を感心したように見る。
サンティアゴの説明では、ゆっくりと動いている丸く盛り上がった土が、クインズベリー軍だと言う。そして自分達の現在地には二つの小石があり、そこから到着時間を計算しているらしい。
「だろぉ?俺の念写地図ってよ、よく地味だとか言われんだけど、そうじゃねぇよな?派手とか地味とかじゃねぇんだよ。使えるか使えねぇかなんだよ。そんで今この場で、俺の念写地図は最高に使えるって事実よ。それを分かってくれるお前は、やっぱ俺のベストフレンドだぜ、アダメス」
アダメスの反応に、サンティアゴは気を良くしたようにニヤリと笑い、自分の魔道具がいかに使えるかを語って聞かせた。
「当然だろ、お前の良さは俺が一番分かってる。お前が念写地図で敵の進行方向とタイミングを教えてくれれば、いつも通り俺の魔道具で一網打尽にしてやるさ。サンティアゴ、俺達はグッドコンビだぜ」
親指を立てるサンティアゴ。それを見て、アダメスも満足そうに口の端を持ち上げた。
「ああ、その通りだ。だからこそ俺達二人に任されたんだ。調子づいたクインズベリーを叩き潰してやろうぜ。なぁ、ところでアダメス・・・雪の中で寝たら死ぬって本当か?」
真顔で問いかけるサンティアゴに、アダメスも真剣な面持ちで言葉を返した。
「ああ、本当だ。帝国には雪が降らないから知らなくてもしかたねぇが、雪の中で寝たら死ぬぞ。この辺り一面に積もってる白くて冷たい物体はな、一見キラキラ輝いて綺麗に見えるけど、隙あらば人間の体温を奪って殺す天然の罠なんだよ」
睨み付けるような目で、アダメスは大地に広がる雪原をビシっと指差した。
「・・・そうか、雪って怖ぇんだな、分かった。俺は一生雪の中では寝ないぜ」
「そうだ、雪は怖ぇんだ。分かってくれてよかったぜ」
サンティアゴは膝に手を当てると、よいしょ、と声を出して気だるそうに立ち上がった。
そして首筋に手を当て、コキコキと鳴らす。
「んじゃあよぉ~~~いつまでもこんな危ねぇ場所にいれねぇよなぁ~・・・」
「その通りだ。サクっと終わらせて、俺らの帝国に帰ろうぜ」
両手を腰に当て、アダメスはクンズベリー国の進行方角に目を向けた。
サンティアゴとアダメス、深紅の装備は帝国軍幹部クラスの証である。
帝国から放たれた二人の刺客が、クインズベリー軍を待ち伏せる。
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