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1308 走り出し
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「竜氷縛!」
内側から結界の一部が解かれた瞬間、シルヴィアの両手から氷の魔力が解き放たれた。
手の平から放出される凍てつく魔力は竜へと形を変え、大きく顎を開けて外へと飛び出した。
氷の竜の大きさは全長で十メートルはあるだろう。
シルヴィア達は知る由もないが、この大きさかはかつてウィッカー・バリオスが、セシリア・シールズと戦った時に撃った竜氷縛に迫るものである。
現在のシルヴィアの魔力、そして氷魔法がどのレベルにあるかを計るには十分だった。
ケイトのサーチがウィッカーを上回ったように、シルヴィアも氷魔法に限っては師ウィッカーに確実に近づいているのだ。
「想像以上だぜ・・・よし、俺達も行くぞ!」
氷の竜が通った跡は一瞬にして凍り付いていった。
そしてその氷の道は、人が乗っても簡単には割れないだろうと思える厚みまで、一目で分かる程だった。
自分が思っていた以上の魔法を目にしたヴァンは、号令をかけると先陣を切って飛び出した。
次いでモルグ・フェンテスも無言で後を追う。
その目は真剣そのもので、与えられた任務の達成を成すことに集中している。
アラタもジャレットも後ろを振り返らずに走り出した。
話すべき事は話した。あとは自分の成すべき事に集中するだけだ。
「さぁてと・・・それじゃアタシも行って来ようかなぁ、あとよろしくね」
ラクエルだけは緊張感のないのんびりした口調で話すと、この場に残るカチュア達に軽く手を振ってから、氷の地面を蹴った。
能天気と言ってもいいような振る舞いを見せられ、カチュアもジーンも大丈夫かと少なからず心配になった。
だが走り出したラクエルを見て、魔道剣士ラクエルには心配なんて必要ないと理解した。
「・・・ラクエルさんすごい、あんなに速いんだ」
「最後に出て行ったのにもう追いついた・・・本当にレイチェルと互角かもしれないね」
カチュアとジーンは、そのスピードに感嘆の声をもらした。
ここから先へ進むため、向こう側へ上陸するためには、なんとしてもこの作戦を成功させなくてはならない。
ヴァン、フェンテス、アラタ、ジャレット、ラクエル・・・・・
「僕たちは信じてここで待つ・・・頼んだよ」
氷の竜が作った道・・・その先に向かった五人に全てを託した。
「・・・っ!まだまだ!」
敵の攻撃魔法が当たったのだろう。
竜氷縛がダメージを受けた事を感じ取り、シルヴィアは眉を顰めた。
竜氷縛が途中で破壊されてもかまわないのであれば、撃ってそれきりにしてもいい。
しかし竜氷縛を向こう岸に届かせるまで持たせたいのならば、このまま氷の竜に魔力を流し続けなければならない。
したがって正面に開けられた結界の出口はまだ塞がっておらず、開けられたままだった。
「シルヴィア、大丈夫かい?みんなを向こう岸に渡すまでは、キミに頑張ってもらうしかないけど、ここの穴から入って来る攻撃魔法は全て僕が防ぐよ。だからキミは竜氷縛に集中して」
竜氷縛を使っているシルヴィアには、自分の身を護る手段がない。
不規則に撃ち込まれる爆発魔法が、シルヴィアにぶつけられる可能性は当然ある。
だからこそジーンはシルヴィアの盾になるため、ここに立った。
「ええ、ありがとう。頼りにしてるわよ、ジーン」
正面は向いたまま魔法への集中は切らさない。
けれどジーンが自分を護る盾となってくれる事への安心感で、シルヴィアの表情に少しの余裕が浮かんだ。
「ジャレット・・・みんな頑張ってね、私も絶対にこの竜を向こう岸へ渡してみせるわ!」
内側から結界の一部が解かれた瞬間、シルヴィアの両手から氷の魔力が解き放たれた。
手の平から放出される凍てつく魔力は竜へと形を変え、大きく顎を開けて外へと飛び出した。
氷の竜の大きさは全長で十メートルはあるだろう。
シルヴィア達は知る由もないが、この大きさかはかつてウィッカー・バリオスが、セシリア・シールズと戦った時に撃った竜氷縛に迫るものである。
現在のシルヴィアの魔力、そして氷魔法がどのレベルにあるかを計るには十分だった。
ケイトのサーチがウィッカーを上回ったように、シルヴィアも氷魔法に限っては師ウィッカーに確実に近づいているのだ。
「想像以上だぜ・・・よし、俺達も行くぞ!」
氷の竜が通った跡は一瞬にして凍り付いていった。
そしてその氷の道は、人が乗っても簡単には割れないだろうと思える厚みまで、一目で分かる程だった。
自分が思っていた以上の魔法を目にしたヴァンは、号令をかけると先陣を切って飛び出した。
次いでモルグ・フェンテスも無言で後を追う。
その目は真剣そのもので、与えられた任務の達成を成すことに集中している。
アラタもジャレットも後ろを振り返らずに走り出した。
話すべき事は話した。あとは自分の成すべき事に集中するだけだ。
「さぁてと・・・それじゃアタシも行って来ようかなぁ、あとよろしくね」
ラクエルだけは緊張感のないのんびりした口調で話すと、この場に残るカチュア達に軽く手を振ってから、氷の地面を蹴った。
能天気と言ってもいいような振る舞いを見せられ、カチュアもジーンも大丈夫かと少なからず心配になった。
だが走り出したラクエルを見て、魔道剣士ラクエルには心配なんて必要ないと理解した。
「・・・ラクエルさんすごい、あんなに速いんだ」
「最後に出て行ったのにもう追いついた・・・本当にレイチェルと互角かもしれないね」
カチュアとジーンは、そのスピードに感嘆の声をもらした。
ここから先へ進むため、向こう側へ上陸するためには、なんとしてもこの作戦を成功させなくてはならない。
ヴァン、フェンテス、アラタ、ジャレット、ラクエル・・・・・
「僕たちは信じてここで待つ・・・頼んだよ」
氷の竜が作った道・・・その先に向かった五人に全てを託した。
「・・・っ!まだまだ!」
敵の攻撃魔法が当たったのだろう。
竜氷縛がダメージを受けた事を感じ取り、シルヴィアは眉を顰めた。
竜氷縛が途中で破壊されてもかまわないのであれば、撃ってそれきりにしてもいい。
しかし竜氷縛を向こう岸に届かせるまで持たせたいのならば、このまま氷の竜に魔力を流し続けなければならない。
したがって正面に開けられた結界の出口はまだ塞がっておらず、開けられたままだった。
「シルヴィア、大丈夫かい?みんなを向こう岸に渡すまでは、キミに頑張ってもらうしかないけど、ここの穴から入って来る攻撃魔法は全て僕が防ぐよ。だからキミは竜氷縛に集中して」
竜氷縛を使っているシルヴィアには、自分の身を護る手段がない。
不規則に撃ち込まれる爆発魔法が、シルヴィアにぶつけられる可能性は当然ある。
だからこそジーンはシルヴィアの盾になるため、ここに立った。
「ええ、ありがとう。頼りにしてるわよ、ジーン」
正面は向いたまま魔法への集中は切らさない。
けれどジーンが自分を護る盾となってくれる事への安心感で、シルヴィアの表情に少しの余裕が浮かんだ。
「ジャレット・・・みんな頑張ってね、私も絶対にこの竜を向こう岸へ渡してみせるわ!」
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