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1309 竜の背の防衛
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「ウォォォォォォォーーーーーーーーッツ!」
気合いを発し、右手に握る銀色に輝く闘気の剣、オーラーブレドを横一線に振るう!
ジャレットはそのたった一振りで、正面から迫り来る何十発もの爆裂弾を撃破してみせた。
ジャレットのオーラブレードは、刀身の無い剣の柄に気を注ぐ事で、銀色に光る闘気の刃を作り出す武器である。鉄の剣とは違い、闘気の刃は魔法を斬る事も叩く事も可能であるため、今回の作戦にはうってつけだったと言えるだろう。
オーラブレードはジャレットの体力を燃料として使用するため、時間と共にジャレットは消耗していく事になる。しかしアラタの光の拳と違いヒールでの回復が可能であるため、白魔法使いの援護があれば体力面での問題は無くなる事も大きい。
今回の作戦は体力型で固めているため白魔法使いはいない。
そのためジャレットは決行前に回復薬を飲んでいた。ヒールには及ばないし、回復薬は自然回復を促進するものだが、効果が無いわけではない。少なくとも向こう岸へ渡り、黒魔法使い達の攻撃を止めるまでは持たせられる。そこまでの見通しはジャレットの中で立っていた。
「ジャレットさん!危ない!」
ジャレットの後ろでは同じく氷の竜の背に乗って、破壊のエネルギー弾を打ち落としていたアラタが叫んだ。
「ッ!」
オーラブレードは広範囲を一気に叩いたが、今の一振りで撃破できなかった爆裂弾がジャレットに差し迫る!
このままいけば着弾はジャレットの左半身、剣を持つ右腕とは反対側という事になる。
アラタの声に反応したジャレットだったが、振り抜いた右腕を戻して叩くにはもう遅い。
しかしジャレットには焦る様子は微塵も無かった。右足を一歩後ろに下げて左半身を前に出すと、左腕にはめてある丸い盾を爆裂弾に向けて構えた。
「よっと!」
丸い盾に着弾したその時、爆発が起こるかと思いきや、着弾した全ての爆裂弾が、まるでジャレットを避けるように向きを変え、空に登り、川へと落ちて消えて行った。
「へっ、その程度じゃ通用しねぇんだよ。この流水の盾にはな」
魔道具、流水の盾。
かつてカエストゥス国の剣士隊隊長だった男、ドミニク・ボーセルが使っていた全てを受け流す最強の盾である。
ドミニク亡き後は隊長を継いだペトラが使っていたこの盾は、帝国とカエストゥスの戦争の後、ウィッカーが回収し現代まで残していたのだ。
「ジャレットさん、その盾本当にすごいですね 。無敵なんじゃないですか?」
「ああ、店長が言うには全てを受け流せるって話しだ。爆裂弾程度ならご覧の通りだ。アラやん、お前の光の拳は体力の消耗が激し過ぎる。護りのメインの俺がやるからよ、お前はこのままフォローに回れ。向こう岸に渡るまでできるだけ温存しとけよ」
「はい!」
そうだ。この川を渡る事がゴールではない。渡ってからが本番なんだ。
敵の黒魔法使い達を倒し、クインズベリー軍への魔法攻撃を止める。
そのためには、ここで消耗するわけにはいかない。
俺にまかせろと言うジャレット・キャンベルの頼もしい背中に、アラタは二つ返事で言葉を返した。
「よっ、はっ、ほいっと!」
ラクエルは自分に向かって来る爆裂弾を、氷の竜の背を跳びはねて躱した。
空中でクルクルと体を回し、向かって来る爆裂弾を紙一重で躱すその姿は、まるで踊っているようにさえ見えた。
しかしラクエルが躱すという事は、躱した爆裂弾は当然氷の竜にぶちあたり爆ぜる。
ジルヴィアの竜氷縛は、数発の爆裂弾で破壊される程もろいものではない。
しかし無傷ですむはずもなく、当然氷は欠けてヒビも入る。
「あ、けっこうハデにいっちゃった?ま、大丈夫っしょ」
氷の竜の背に着地すると、爆発で一部分が欠け、そこから大きく亀裂が入っていた。
しかしラクエルは眉の一つも動かさず、それどころか口元には笑みを浮かべ、腰から抜いた白いナイフを氷の竜の破損個所に突き立てた。
するとナイフから放出された冷気があっという間に破損個所を覆い、氷の竜はより固く、より厚みを増して修復された。
「うーん、やっぱりアタシの氷結のナイフって便利だよね!って、危なっ!」
再び迫って来た爆裂弾を間一髪で飛び躱すと、空中で体を回すと軽やかに着地をする。
「ちょっと油断したかな、危ない危ない。まったく次から次に撃ってくれちゃってさ、好き勝手やってくれんじゃん」
視線の先には、休む間もなく撃ち放たれた爆裂弾が迫って見える。対岸の帝国軍は、この竜氷縛の狙いを見抜いたのだろう。数えきれない程向かって来る爆裂弾からは、なんとしてもここで破壊するつもりだという強い意思が感じ取れる。
「帝国も必死だよねぇ、でも無駄だよ。アタシがいる限りこの竜は壊させないからね」
ラクエルは首を回し手足をプラプラと振る。
そして氷結のナイフを握り直すと不敵に笑った。
気合いを発し、右手に握る銀色に輝く闘気の剣、オーラーブレドを横一線に振るう!
ジャレットはそのたった一振りで、正面から迫り来る何十発もの爆裂弾を撃破してみせた。
ジャレットのオーラブレードは、刀身の無い剣の柄に気を注ぐ事で、銀色に光る闘気の刃を作り出す武器である。鉄の剣とは違い、闘気の刃は魔法を斬る事も叩く事も可能であるため、今回の作戦にはうってつけだったと言えるだろう。
オーラブレードはジャレットの体力を燃料として使用するため、時間と共にジャレットは消耗していく事になる。しかしアラタの光の拳と違いヒールでの回復が可能であるため、白魔法使いの援護があれば体力面での問題は無くなる事も大きい。
今回の作戦は体力型で固めているため白魔法使いはいない。
そのためジャレットは決行前に回復薬を飲んでいた。ヒールには及ばないし、回復薬は自然回復を促進するものだが、効果が無いわけではない。少なくとも向こう岸へ渡り、黒魔法使い達の攻撃を止めるまでは持たせられる。そこまでの見通しはジャレットの中で立っていた。
「ジャレットさん!危ない!」
ジャレットの後ろでは同じく氷の竜の背に乗って、破壊のエネルギー弾を打ち落としていたアラタが叫んだ。
「ッ!」
オーラブレードは広範囲を一気に叩いたが、今の一振りで撃破できなかった爆裂弾がジャレットに差し迫る!
このままいけば着弾はジャレットの左半身、剣を持つ右腕とは反対側という事になる。
アラタの声に反応したジャレットだったが、振り抜いた右腕を戻して叩くにはもう遅い。
しかしジャレットには焦る様子は微塵も無かった。右足を一歩後ろに下げて左半身を前に出すと、左腕にはめてある丸い盾を爆裂弾に向けて構えた。
「よっと!」
丸い盾に着弾したその時、爆発が起こるかと思いきや、着弾した全ての爆裂弾が、まるでジャレットを避けるように向きを変え、空に登り、川へと落ちて消えて行った。
「へっ、その程度じゃ通用しねぇんだよ。この流水の盾にはな」
魔道具、流水の盾。
かつてカエストゥス国の剣士隊隊長だった男、ドミニク・ボーセルが使っていた全てを受け流す最強の盾である。
ドミニク亡き後は隊長を継いだペトラが使っていたこの盾は、帝国とカエストゥスの戦争の後、ウィッカーが回収し現代まで残していたのだ。
「ジャレットさん、その盾本当にすごいですね 。無敵なんじゃないですか?」
「ああ、店長が言うには全てを受け流せるって話しだ。爆裂弾程度ならご覧の通りだ。アラやん、お前の光の拳は体力の消耗が激し過ぎる。護りのメインの俺がやるからよ、お前はこのままフォローに回れ。向こう岸に渡るまでできるだけ温存しとけよ」
「はい!」
そうだ。この川を渡る事がゴールではない。渡ってからが本番なんだ。
敵の黒魔法使い達を倒し、クインズベリー軍への魔法攻撃を止める。
そのためには、ここで消耗するわけにはいかない。
俺にまかせろと言うジャレット・キャンベルの頼もしい背中に、アラタは二つ返事で言葉を返した。
「よっ、はっ、ほいっと!」
ラクエルは自分に向かって来る爆裂弾を、氷の竜の背を跳びはねて躱した。
空中でクルクルと体を回し、向かって来る爆裂弾を紙一重で躱すその姿は、まるで踊っているようにさえ見えた。
しかしラクエルが躱すという事は、躱した爆裂弾は当然氷の竜にぶちあたり爆ぜる。
ジルヴィアの竜氷縛は、数発の爆裂弾で破壊される程もろいものではない。
しかし無傷ですむはずもなく、当然氷は欠けてヒビも入る。
「あ、けっこうハデにいっちゃった?ま、大丈夫っしょ」
氷の竜の背に着地すると、爆発で一部分が欠け、そこから大きく亀裂が入っていた。
しかしラクエルは眉の一つも動かさず、それどころか口元には笑みを浮かべ、腰から抜いた白いナイフを氷の竜の破損個所に突き立てた。
するとナイフから放出された冷気があっという間に破損個所を覆い、氷の竜はより固く、より厚みを増して修復された。
「うーん、やっぱりアタシの氷結のナイフって便利だよね!って、危なっ!」
再び迫って来た爆裂弾を間一髪で飛び躱すと、空中で体を回すと軽やかに着地をする。
「ちょっと油断したかな、危ない危ない。まったく次から次に撃ってくれちゃってさ、好き勝手やってくれんじゃん」
視線の先には、休む間もなく撃ち放たれた爆裂弾が迫って見える。対岸の帝国軍は、この竜氷縛の狙いを見抜いたのだろう。数えきれない程向かって来る爆裂弾からは、なんとしてもここで破壊するつもりだという強い意思が感じ取れる。
「帝国も必死だよねぇ、でも無駄だよ。アタシがいる限りこの竜は壊させないからね」
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