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1406 最期の
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「・・・ハァッ!・・・ハァッ!・・・ロンズデールめ、てこずらせてくれたな・・・」
上空に立つシーサケットは、大きく息を切らしていた。
全魔力を込めて撃ち放った光源爆裂弾。結論から言えばこれはロンズデール軍に防ぐ事はできなかった。
いや、正確には帝国軍も含めてである。
戦場は敵味方が入り乱れての乱戦状態である。
シーサケットは撤退を促す部下に対し、自分を残して部下達だけで撤退しろと告げたが、それでも一定数は残って戦っていた。この残って戦っていた部下達は、もはや負け戦であると悟っていた。
ならば一人でも多くのロンズデール兵を、道連れにするために戦っていたのだ。
だからシーサケットは躊躇わずに撃った。
自分も生き残る事は考えていない。撤退しろと言ったのに残っているのだから、死ぬ覚悟はできているのだろうと。
そして撃った光源爆裂弾は、敵味方問わずに吹き飛ばし、今目の前で巨大な黒煙を立ち登らせていた。
雪と氷に覆われたセインソルボ山だが、光源爆裂弾の破壊力は凄まじかった。辺り一帯からは大きく火の手が上がり、氷壁が砕けた事で崩れ落ちた大岩には、両軍の兵達が何人も巻き込まれて潰されていた。
敵も味方も区別がつかないくらい、大勢が血に塗れて倒れていた。
まだ息のある帝国兵達の苦し気な呻き声が耳に届く。しかしシーサケットはその声に耳を貸す事はない。
周囲を見回し、ロンズデールに多大なダメージを与えた事を確認すると、高揚感から肩を震わせて笑った。
「ハァ・・・フゥ・・・フッ、ハハハ、どうだ・・・これでロンズデールも、終わりだな・・・クックック・・・っ、なに?」
ロンズデール軍の被害は甚大だった。
青魔法使い達が結界を幾重にも重ね掛けしていたが、シーサケットの光源爆裂弾を防ぎ切る事はできなかった。いくらかの軽減はできたが、それでも深紅のローブを纏う者の全魔力を込めた一撃である。
相当な数の兵士達を失う事となってしまった。
しかしロンズデール軍はいかなる状況でも、冷静に動けるように訓練を積んでいた。
着弾の瞬間、体力型は生命線である白魔法使い達をかばったのだ。
その結果重症を負い、命を落とした兵士もいるが、そのおかげで軽症ですんだ白魔法使いも多い。
そして白魔法使い達は即座に治療に入った。
「ハァ・・・ハァ・・・ロンズデールめ、白魔法使いがまだあれだけいるのか?光源爆裂弾をくらって、まだ諦めていないのか・・・」
もう魔力はほとんど残っていない・・・だが、魔法使いには最後に残された手段がある。
「・・・フッ、兄を護れなかった時点で、私にはもはや存在価値などない。それにこの傷では、どうせ死ぬ命だ」
シーサケットは腹違いの兄であるカシレロに対して、強い信頼、それは崇拝と言ってもいい感情を持っていた。
父親と遊びの関係だった女性が身ごもり産んだ子供、それがシーサケットである。
立場的に疎まれるかと思った。しかし十以上も歳が離れた兄カシレロは、ことのほかシーサケットを可愛がった。カシレロは軽薄で遊び人の印象が強い男だったが、師団長の座につくために誰よりも努力をした。だからこそ家族として認めてもらえるように、必死に努力をするシーサケットを受け入れたのかもしれない。
そんな兄を失ったシーサケットの怒りと絶望は計り知れない。
だからこそ己の命を賭してでも、ロンズデールを殲滅しようとしているのだ。
魔法使いの最後の手段、枯渇した魔力に代わり命を燃やす
左腕を失い、魔力も底をついたシーサケットには、この方法しか残されていなかった。
「はぁ・・・ふぅ・・・見せてやろう、シーサケット・ヴァサイの最後の魔法を!」
深く息を吸い込み吐き出すと、体内に残る全ての力を魔力へと変える!
振り上げた右腕にはかつてない程の魔力が集中し、先刻の光源爆裂弾よりもさらに巨大な破壊のエネルギーが漲る!
この一発を撃たれれば、今度こそどうにもならなかっただろう。
しかしシーサケットが命と引き換えにした光源爆裂弾を撃とうとしたその時、視界の端、顔の左側にふわふわと浮かぶ得たいの知れない何かが見えた。
「ッ!?」
顔のすぐそばに近づいてくるまで、まるで気づかなかった。なぜならそれは無色透明だったからだ。
太陽の光線の加減と反射で、やっと気が付く事ができた。
顔を向けたシーサケットの目に映ったもの、それは大小様々な大きさの、まるでシャボン玉のような泡の玉だった。
・・・なんだ、これは?
そう疑問が頭に浮かんだその時、無色透明な泡玉がシーサケットの髪に触れ・・・そして爆ぜた。
「なッ!?」
な、なんだこれは!?くそ!目!?顔、くっ、貼りつく!これは・・・ッ!?
泡玉が爆ぜると、それは水しぶきのように飛び散り、シーサケットの顔にバシャリとかかった。
思いもよらなかった事は、それが強い粘着性を持っていた事だった。左の瞼(まぶた)に付くと目が開けられなくなり、長い髪も頬や首にべったりとくっついた。
「なんだこれは!?」
戸惑うシーサケットだったが、泡玉は一つだけではない、何十何百の泡玉が続けざまにシーサケットに向かって来て、そして爆ぜる!
頭、肩、胸に腹、腰に足、全身に粘着性のある液体がかかる。もしこれが地上であったならば、シーサケットは地面に貼りつけにされていただろう。空中だった事が、かろうじてシーサケットに体を動かす事を許していた。
左目は瞼にかかった液体によって閉じられている。残った右目は憤怒に満ちて、シーサケットは大口を開けて叫んだ!
「ぐ、ぐぬぅッッッツ!・・・・ふ、ふざけるなぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーッツ!」
泡玉が飛んでくる左方向に向き直ったシーサケットの右目は、地上に立つ一人の少女を捉えた。
それは薄水色のローブを着て、栗色の髪を肩口でくるくると巻いた小柄な少女だった。
なぜ何千、何万人といる中で、その少女を一目で見つけられたのか?それは少女もまた、自分を見ていたからだ。明確な意思を持ち、空中に立つシーサケットに手を伸ばして指先を向けている。これこそが、この少女がこの泡玉の使い手だと知らしめていた。
「うぅ、見つかったっぽい・・・な、なんなのよアイツ、めっちゃやばいヤツじゃん。やっぱり隠れてればよかったかなぁ・・・でも、やるしかないじゃん、だって・・・」
空中から自分を睨みつけるシーサケットと目が合い、フェムケ・ソルスランドは身を強張らせた。
最初にサイレント・バブルを使ってからは、ずっと隊の最後尾に隠れていた彼女だが、今こうして前に立ちシーサケットに攻撃を仕掛けていた。
しかしフェムケのサイレント・バブルは、あくまで敵の動きを封じるためのものであり、攻撃力は無い。
現に空中のシーサケットは粘着によって片方の瞼を閉じられ、動きも鈍らされてはいるが、ダメージ自体はゼロである。
空中に立つ魔法使いは、完全に動きを封じる事ができない。それがフェムケの魔道具、サイレント・バブルの欠点だった。
ではなぜフェムケはその身を晒してでも、サイレント・バブルを使ったのか?
「この、ガキがぁッ!そんなに死にたいか!ならば望み通り貴様にくらわせて・・・っ!?」
「だって、まだ死にたくないもん!」
シーサケットが命を燃やして作り出した最期の魔力、全身全霊の光源爆裂弾をフェムケに向かって撃ち放とうとしたその時、シーサケットの頭上に影が降りた。
「ッ!?」
「気付くのがちょっと遅かったな?」
シーサケットが顔を上げた視線の先、そこに映ったものは大剣を振り上げた色黒で長身の男、魔導剣士ラミール・カーンだった。
「なッ!?」
こ、こいつ!いつの間に!?
シーサケットは完全に意表を突かれる形になった。ここで光源爆裂弾を撃って終わりのはずだった。
自分も死ぬがロンズデールも生き残れはしない。それでこの戦いは終わりを迎えるはずだった。
しかし最後の最後で、まさか・・・まさかこんな!
「く、くそオォォォォォォォーーーーーーーーーーーーッツ!」
シーサケットは叫んだ。
せめてこの男に、右手に漲らせた最後の一発を食らわせてやろうとしたが、全身にべったりと貼りつく液体のせいで、素早く体を動かす事ができない。
もう・・・間に合わない
「惜しかったな」
口の端を持ち上げてニヤリと笑うと、ラミール・カーンは大剣を振り下ろし、シーサケットの左肩から右の脇腹へと、胴体を袈裟懸けに斬り裂いた。
上空に立つシーサケットは、大きく息を切らしていた。
全魔力を込めて撃ち放った光源爆裂弾。結論から言えばこれはロンズデール軍に防ぐ事はできなかった。
いや、正確には帝国軍も含めてである。
戦場は敵味方が入り乱れての乱戦状態である。
シーサケットは撤退を促す部下に対し、自分を残して部下達だけで撤退しろと告げたが、それでも一定数は残って戦っていた。この残って戦っていた部下達は、もはや負け戦であると悟っていた。
ならば一人でも多くのロンズデール兵を、道連れにするために戦っていたのだ。
だからシーサケットは躊躇わずに撃った。
自分も生き残る事は考えていない。撤退しろと言ったのに残っているのだから、死ぬ覚悟はできているのだろうと。
そして撃った光源爆裂弾は、敵味方問わずに吹き飛ばし、今目の前で巨大な黒煙を立ち登らせていた。
雪と氷に覆われたセインソルボ山だが、光源爆裂弾の破壊力は凄まじかった。辺り一帯からは大きく火の手が上がり、氷壁が砕けた事で崩れ落ちた大岩には、両軍の兵達が何人も巻き込まれて潰されていた。
敵も味方も区別がつかないくらい、大勢が血に塗れて倒れていた。
まだ息のある帝国兵達の苦し気な呻き声が耳に届く。しかしシーサケットはその声に耳を貸す事はない。
周囲を見回し、ロンズデールに多大なダメージを与えた事を確認すると、高揚感から肩を震わせて笑った。
「ハァ・・・フゥ・・・フッ、ハハハ、どうだ・・・これでロンズデールも、終わりだな・・・クックック・・・っ、なに?」
ロンズデール軍の被害は甚大だった。
青魔法使い達が結界を幾重にも重ね掛けしていたが、シーサケットの光源爆裂弾を防ぎ切る事はできなかった。いくらかの軽減はできたが、それでも深紅のローブを纏う者の全魔力を込めた一撃である。
相当な数の兵士達を失う事となってしまった。
しかしロンズデール軍はいかなる状況でも、冷静に動けるように訓練を積んでいた。
着弾の瞬間、体力型は生命線である白魔法使い達をかばったのだ。
その結果重症を負い、命を落とした兵士もいるが、そのおかげで軽症ですんだ白魔法使いも多い。
そして白魔法使い達は即座に治療に入った。
「ハァ・・・ハァ・・・ロンズデールめ、白魔法使いがまだあれだけいるのか?光源爆裂弾をくらって、まだ諦めていないのか・・・」
もう魔力はほとんど残っていない・・・だが、魔法使いには最後に残された手段がある。
「・・・フッ、兄を護れなかった時点で、私にはもはや存在価値などない。それにこの傷では、どうせ死ぬ命だ」
シーサケットは腹違いの兄であるカシレロに対して、強い信頼、それは崇拝と言ってもいい感情を持っていた。
父親と遊びの関係だった女性が身ごもり産んだ子供、それがシーサケットである。
立場的に疎まれるかと思った。しかし十以上も歳が離れた兄カシレロは、ことのほかシーサケットを可愛がった。カシレロは軽薄で遊び人の印象が強い男だったが、師団長の座につくために誰よりも努力をした。だからこそ家族として認めてもらえるように、必死に努力をするシーサケットを受け入れたのかもしれない。
そんな兄を失ったシーサケットの怒りと絶望は計り知れない。
だからこそ己の命を賭してでも、ロンズデールを殲滅しようとしているのだ。
魔法使いの最後の手段、枯渇した魔力に代わり命を燃やす
左腕を失い、魔力も底をついたシーサケットには、この方法しか残されていなかった。
「はぁ・・・ふぅ・・・見せてやろう、シーサケット・ヴァサイの最後の魔法を!」
深く息を吸い込み吐き出すと、体内に残る全ての力を魔力へと変える!
振り上げた右腕にはかつてない程の魔力が集中し、先刻の光源爆裂弾よりもさらに巨大な破壊のエネルギーが漲る!
この一発を撃たれれば、今度こそどうにもならなかっただろう。
しかしシーサケットが命と引き換えにした光源爆裂弾を撃とうとしたその時、視界の端、顔の左側にふわふわと浮かぶ得たいの知れない何かが見えた。
「ッ!?」
顔のすぐそばに近づいてくるまで、まるで気づかなかった。なぜならそれは無色透明だったからだ。
太陽の光線の加減と反射で、やっと気が付く事ができた。
顔を向けたシーサケットの目に映ったもの、それは大小様々な大きさの、まるでシャボン玉のような泡の玉だった。
・・・なんだ、これは?
そう疑問が頭に浮かんだその時、無色透明な泡玉がシーサケットの髪に触れ・・・そして爆ぜた。
「なッ!?」
な、なんだこれは!?くそ!目!?顔、くっ、貼りつく!これは・・・ッ!?
泡玉が爆ぜると、それは水しぶきのように飛び散り、シーサケットの顔にバシャリとかかった。
思いもよらなかった事は、それが強い粘着性を持っていた事だった。左の瞼(まぶた)に付くと目が開けられなくなり、長い髪も頬や首にべったりとくっついた。
「なんだこれは!?」
戸惑うシーサケットだったが、泡玉は一つだけではない、何十何百の泡玉が続けざまにシーサケットに向かって来て、そして爆ぜる!
頭、肩、胸に腹、腰に足、全身に粘着性のある液体がかかる。もしこれが地上であったならば、シーサケットは地面に貼りつけにされていただろう。空中だった事が、かろうじてシーサケットに体を動かす事を許していた。
左目は瞼にかかった液体によって閉じられている。残った右目は憤怒に満ちて、シーサケットは大口を開けて叫んだ!
「ぐ、ぐぬぅッッッツ!・・・・ふ、ふざけるなぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーッツ!」
泡玉が飛んでくる左方向に向き直ったシーサケットの右目は、地上に立つ一人の少女を捉えた。
それは薄水色のローブを着て、栗色の髪を肩口でくるくると巻いた小柄な少女だった。
なぜ何千、何万人といる中で、その少女を一目で見つけられたのか?それは少女もまた、自分を見ていたからだ。明確な意思を持ち、空中に立つシーサケットに手を伸ばして指先を向けている。これこそが、この少女がこの泡玉の使い手だと知らしめていた。
「うぅ、見つかったっぽい・・・な、なんなのよアイツ、めっちゃやばいヤツじゃん。やっぱり隠れてればよかったかなぁ・・・でも、やるしかないじゃん、だって・・・」
空中から自分を睨みつけるシーサケットと目が合い、フェムケ・ソルスランドは身を強張らせた。
最初にサイレント・バブルを使ってからは、ずっと隊の最後尾に隠れていた彼女だが、今こうして前に立ちシーサケットに攻撃を仕掛けていた。
しかしフェムケのサイレント・バブルは、あくまで敵の動きを封じるためのものであり、攻撃力は無い。
現に空中のシーサケットは粘着によって片方の瞼を閉じられ、動きも鈍らされてはいるが、ダメージ自体はゼロである。
空中に立つ魔法使いは、完全に動きを封じる事ができない。それがフェムケの魔道具、サイレント・バブルの欠点だった。
ではなぜフェムケはその身を晒してでも、サイレント・バブルを使ったのか?
「この、ガキがぁッ!そんなに死にたいか!ならば望み通り貴様にくらわせて・・・っ!?」
「だって、まだ死にたくないもん!」
シーサケットが命を燃やして作り出した最期の魔力、全身全霊の光源爆裂弾をフェムケに向かって撃ち放とうとしたその時、シーサケットの頭上に影が降りた。
「ッ!?」
「気付くのがちょっと遅かったな?」
シーサケットが顔を上げた視線の先、そこに映ったものは大剣を振り上げた色黒で長身の男、魔導剣士ラミール・カーンだった。
「なッ!?」
こ、こいつ!いつの間に!?
シーサケットは完全に意表を突かれる形になった。ここで光源爆裂弾を撃って終わりのはずだった。
自分も死ぬがロンズデールも生き残れはしない。それでこの戦いは終わりを迎えるはずだった。
しかし最後の最後で、まさか・・・まさかこんな!
「く、くそオォォォォォォォーーーーーーーーーーーーッツ!」
シーサケットは叫んだ。
せめてこの男に、右手に漲らせた最後の一発を食らわせてやろうとしたが、全身にべったりと貼りつく液体のせいで、素早く体を動かす事ができない。
もう・・・間に合わない
「惜しかったな」
口の端を持ち上げてニヤリと笑うと、ラミール・カーンは大剣を振り下ろし、シーサケットの左肩から右の脇腹へと、胴体を袈裟懸けに斬り裂いた。
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